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>> 別フォーマットで再エンコードしてもなおすかしを残せる頑強な手法もあったりするのだろうか。
一般的に言えば,そもそも「電子透かし」というのは,そういう処理に対する耐性で頑強さ(=手法の有効性)が評価されるものです.俺が10年くらい前に見たのは画像の電子透かしに関する研究ですが,jpegのような非可逆圧縮,photoshop的なソフトによる色バランス等の変更,ノイズの付加や,画像の拡大・縮小,はては印刷した紙のコピーやfaxでの送受信などに耐えられるかどうかなんてやってる人もいました.
もちろん研究として色々やられていると
>少なくとも再エンコード程度に耐えられないようでは論外でしょう
本当に、mp3→wav→適当に波形編集とかしてしまう→再度mp3(またはoggとか)にしても、電子透かしを読み取ることができるんですか?にわかには考えづらいのですが……どういう理屈なんでしょうか
一番理解しやすいのが,電子透かしを「音のエコー(残響?)として」埋め込む方法です.エコーを作る伝達関数をうまく構成してやれば,人間にはさほど耳障りにはなりません.またエコー成分はフォーマット変換などではさほど変化しませんし,少ないビット数(メールアドレスの場合は80バイト程度?)を楽曲全体(4Mバイト)に薄く広く埋め込むわけですから,局所的な波形編集をしても透かし情報が失われないことは想像できます.
もちろんすべての音声処理(電子透かし分野ではこれを「攻撃」といいます)に対して耐性のある電子透かし方式を構成することは困難なので,楽曲そのものの本質をいじるような処理(ピッチを変えたりとか?)には弱かったりします.
ちなみに自分は画像に対する電子透かしを研究してますが,JPEG圧縮に対する耐性を考えるだけでもかなり頭を使います.画像の回転に至っては,耐性のある方式はほとんど提案されていません.
「興味深い」じゃなくて「参考になる」のか……
私も原理しか知りませんが、FFTやwavelet変換などをかけたドメインで信号を付加して元に戻せば、波形上のあらゆる箇所に少しづつ分散して透かし情報が乗っかることになりますから、通常のドメインで部分的に信号をいじくっても重要な情報がまるまる欠けてしまうわけではない、ってことだと思います。周波数ドメインでも情報を分散させとけば単純な周波数フィルタリングやリサンプリングにも耐性が高まりますし、ピッチ保持して曲の速度を上げる、とかいう操作も大丈夫、という論文を読んだこともあります。元曲の部分的な取り出しに対しては、短めの時間領域を対象とした埋め込みを時間をずらして繰り返しやっておくことで、耐性が高まります。複数埋め込んでおくことで透かしの再現性も高まりますし。
そうそう、電子透かしを消すためには、波形編集しなきゃいけない。そこである程度ノイズを載せなければ消えないないわけだ。するとネットにはノイズ付きの曲しか流れなくなるだろう(予想)、すると著作権者も購入者も(゚д゚)ウマー
という作戦ですよ。
波形に乗せてる場合ははじめからノイズにして透かしがのせられていますから、新品を買ってきてもノイズ付きの曲しか入手できませんよ。
がんばって青盤を入手しましょうという話なのかもしれませんが。
そうですねえ、非可逆圧縮ってだけでもノイズは乗るわけですよねえ。
「電子透かし自体のノイズ」と「それを消すために付加するノイズ」を同じ程度のものとして説明するのはかえって分かりにくいように思う。
ちょっと質問
>人間の聴覚の特性を突いて音として聞こえない/気づかないような状況にしてmp3ってこの特性と使ってファイルサイズを小さくしているわけだから一回mp3を通したら、その透かし波形は消えたり/欠落したりするんじゃないの?
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吾輩はリファレンスである。名前はまだ無い -- perlの中の人
電子透かし (スコア:3, 興味深い)
>> 別フォーマットで再エンコードしてもなおすかしを残せる頑強な手法もあったりするのだろうか。
一般的に言えば,そもそも「電子透かし」というのは,そういう処理に対する耐性で頑強さ(=手法の有効性)が評価されるものです.俺が10年くらい前に見たのは画像の電子透かしに関する研究ですが,jpegのような非可逆圧縮,photoshop的なソフトによる色バランス等の変更,ノイズの付加や,画像の拡大・縮小,はては印刷した紙のコピーやfaxでの送受信などに耐えられるかどうかなんてやってる人もいました.
もちろん研究として色々やられていると
Re:電子透かし (スコア:0)
>少なくとも再エンコード程度に耐えられないようでは論外でしょう
本当に、mp3→wav→適当に波形編集とかしてしまう→再度mp3(またはoggとか)にしても、電子透かしを読み取ることができるんですか?
にわかには考えづらいのですが……どういう理屈なんでしょうか
Re:電子透かし (スコア:5, 参考になる)
一番理解しやすいのが,電子透かしを「音のエコー(残響?)として」埋め込む方法です.
エコーを作る伝達関数をうまく構成してやれば,人間にはさほど耳障りにはなりません.
またエコー成分はフォーマット変換などではさほど変化しませんし,
少ないビット数(メールアドレスの場合は80バイト程度?)を楽曲全体(4Mバイト)に薄く広く埋め込むわけですから,
局所的な波形編集をしても透かし情報が失われないことは想像できます.
もちろんすべての音声処理(電子透かし分野ではこれを「攻撃」といいます)に対して耐性のある電子透かし方式を構成することは困難なので,
楽曲そのものの本質をいじるような処理(ピッチを変えたりとか?)には弱かったりします.
ちなみに自分は画像に対する電子透かしを研究してますが,JPEG圧縮に対する耐性を考えるだけでもかなり頭を使います.
画像の回転に至っては,耐性のある方式はほとんど提案されていません.
Re: (スコア:0)
「興味深い」じゃなくて「参考になる」のか……
Re:電子透かし (スコア:3, 参考になる)
私も原理しか知りませんが、FFTやwavelet変換などをかけたドメインで信号を付加して元に戻せば、波形上のあらゆる箇所に少しづつ分散して透かし情報が乗っかることになりますから、通常のドメインで部分的に信号をいじくっても重要な情報がまるまる欠けてしまうわけではない、ってことだと思います。周波数ドメインでも情報を分散させとけば単純な周波数フィルタリングやリサンプリングにも耐性が高まりますし、ピッチ保持して曲の速度を上げる、とかいう操作も大丈夫、という論文を読んだこともあります。
元曲の部分的な取り出しに対しては、短めの時間領域を対象とした埋め込みを時間をずらして繰り返しやっておくことで、耐性が高まります。複数埋め込んでおくことで透かしの再現性も高まりますし。
Re:電子透かし (スコア:1)
そうそう、電子透かしを消すためには、波形編集しなきゃいけない。
そこである程度ノイズを載せなければ消えないないわけだ。
するとネットにはノイズ付きの曲しか流れなくなるだろう(予想)、
すると著作権者も購入者も(゚д゚)ウマー
という作戦ですよ。
# mishimaは本田透先生を熱烈に応援しています
Re:電子透かし (スコア:1)
波形に乗せてる場合ははじめからノイズにして透かしがのせられていますから、新品を買ってきてもノイズ付きの曲しか入手できませんよ。
がんばって青盤を入手しましょうという話なのかもしれませんが。
◆IZUMI162i6 [mailto]
Re:電子透かし (スコア:1)
そうですねえ、非可逆圧縮ってだけでもノイズは乗るわけですよねえ。
「電子透かし自体のノイズ」と「それを消すために付加するノイズ」を同じ程度のものとして説明するのはかえって分かりにくいように思う。
# mishimaは本田透先生を熱烈に応援しています
Re:電子透かし (スコア:1, 参考になる)
音として聞こえない/気づかないような状況にして波形に乗せるのが一般的です
認識できないと言っても実態は音になっているのでフォーマット変換程度で欠落することはありません
また波形編集でそこだけ切り取るにしても元の電子透かしが無いデータと比較でもしない限り特定は
無理かと思います
Re: (スコア:0)
ちょっと質問
>人間の聴覚の特性を突いて音として聞こえない/気づかないような状況にして
mp3ってこの特性と使ってファイルサイズを小さくしているわけだから
一回mp3を通したら、その透かし波形は消えたり/欠落したりするんじゃないの?