そもそも法曹の多くは、論理センス(論理に対する直感力)が理系人間に比べて低い傾向にある。例えば、「A and B」という論理式がある。AもBもともにtrueになったときにのみ式全体がtrueになる。では、この反対をとったらどうなるか。理系人間ならば一瞬で
not(A and B)=(not A) or(not B)
とするだろう。だが、司法試験に合格するレベルの頭脳の人間でも(従って決して愚かというわけではない)、こういう論理展開が苦手な人が多いのだ。
たとえば、A と B が同値なら成り立ちますね。 逆に、通常の論理学(高校でならう程度のもの。それ以上の論理学には詳しくないので)だと、 A と B が同値でなければ、「not(A and B)=(not A)and(not B)」は成り立たないので、 not(A and B)=(not A)and(not B)はつまり、A = Bであることを示しています。 ひょっとして、これって A = B を証明するための表現なのでしょうか。
「A and B」の否定を「notA and notB」ように組込んでくれと言うのは、こっちの業界で言えば「クライアントの要望」でしょう。決して実装する人間が無能ってワケではないと思いますよ。 規制論者(だいたい論理破綻してる人たち)がそういう法律作ってくれと要望するのを、議員が受けて省庁担当者が法案として書くのですから。
いくら「notA or notB」実装として書いても、クライアントが「そこは間違っているnotA and notBを要求したはずだ」とOKしてくれなければ、いくら冤罪(A and notB)や抜け道(B and notA)が残るよと言っても納得してくれなければ、なおすしかありませんよね!?
規制の自己目的化 (スコア:1, すばらしい洞察)
児童ポルノを規制する法律による冤罪を防ぐために、Winnyを規制が必要というのはおかしくないか?
児童の人権を守るための規制が、今度は冤罪という人権侵害を生んで、
さらにも冤罪を防ぐために規制が必要というなら、当初の保護法益から離れて、
規制が自己目的化してしまってるじゃないか。
別に法律を作らずに、児童ポルノの規制はその法律で完結できるようにするのが筋だと思う。
形式犯が形式犯を生んで、関係ないところまで国民の自由が規制されるってどうなんだよ。
文章はいかにもそれらしいけど、はっきり言ってお粗末な法律だと思った。
高木氏って、おせじにも法律面について視野が広いとは言えないから
素直に法律のことは文系な人に任せるのがいいんじゃないかな。
Re: (スコア:0)
でも文系な人に任せると平気で「A かつ B」の否定を「A でない、かつ B でない」とか言い出すからなぁ。
というのが高木氏の古い書き込みにあったなぁ〜。それも法曹界の偉い人らしいから。
Re:規制の自己目的化 (スコア:1, すばらしい洞察)
その話は有名な話かもしれないが、
その誤りは文系出身だからといって許される誤りじゃないでしょ。
文系な人はたいてい間違うと一括してしまうのは理系が優れていると一方的に思い込んでいる弊害。
Re:規制の自己目的化 (スコア:1, 参考になる)
そのネタは高木氏ではなく、「るびべん」こと尾崎孝良弁護士の@IT記事の件だったかと。
@IT:個人情報保護法を論理的に読み解く [atmarkit.co.jp]
ファジィ理論 (スコア:1, すばらしい洞察)
話が本題とはそれるけど…
ファジィ集合論やファジィ論理学の分野では
not(A and B)≠(not A) or(not B)
ということは普通にあるし、二重否定すると元には戻らずに曖昧さが増えたりする。
実際、現実の社会ではそういう事の方が多い。
例えば、結婚相談を例に取れば35歳以下の相手を希望している人でも、
他の条件があまりにもよく合っていれば36歳でもOKするかも知れないしな。
言っちゃあ悪いけど2値論理だけが論理学だと思っている時点で視野が狭い
ファジィ理論でもド・モルガンの法則は成り立つ (スコア:2, 参考になる)
> 話が本題とはそれるけど…
あなたのファジイ理論の解釈は間違っています。
ファジイ理論でもド・モルガンの法則は成り立ちます。つまり not(A and B)≠(not A) or(not B)にはなりません。
あなたが挙げた例はメンバシップ関数の定義の話で、AとかBの定義が状況によって変わることを言っているだけです。ド・モルガンの法則が成り立たないことを示す例にはなっていません。
むしろあなたが挙げた例のように、人間の希望という一見二値化できなさそうな複雑でややこしい世界を2値で扱えるようにする集合論がファジイ理論ですよ。
Re: (スコア:0)
サデー演算子みたいな単純な場合は確かにド・モルガン則は成立しますが、
ファジィ論理では一般的にはド・モルガン則は成立しないような気がしますが…
ファジィ集合論と書いてしまった私も悪かったですが、
ファジィ集合論とファジィ論理を混同してませんか?
Re: (スコア:0)
(言葉が意味をなさない領域)もあって、
法曹の人間には不完全であっても一定の秩序を
維持する対応の継続が最も求められると思ってます。
http://www.h5.dion.ne.jp/~terun/doc/fukanzen.html [dion.ne.jp]
Re: (スコア:0)
> でも文系な人に任せると平気で「A かつ B」の否定を「A でない、かつ B でない」とか言い出すからなぁ。
> というのが高木氏の古い書き込みにあったなぁ〜。それも法曹界の偉い人らしいから。
元コメはきちんと「法曹界の偉い人らしいから」と断っていますね。
> 例えば、結婚相談を例に取れば35歳以下の相手を希望している人でも、
> 他の条件があまりにもよく合っていれば36歳でもOKするかも知れないしな。
法の世界ではこのような例外は必ず明示されます。
全体としてはほぼアリストテレス以来の命題論理が用いられていると言っていいでしょう。必要でしたら例を挙げます。
もしあなたが法とは無関係な例を持ち出して元コメを侮辱したのではなく、法の世界を支配する論理はド・モルガンの法則すらなりたたないようなものであるから元コメは視野が狭いと主張するなら、それを示すべきです。
示せなければあなたの論理性が泣きますよ。(笑)
Re: (スコア:0)
法曹の偉い人が論理学的にみたらおかしいことを言っていると批判してる人に対して、
その論理学のとらえ方は少し狭いかもしれないと補足したという流れ、
ちゃんと分かってる?
法の世界ではちゃんとなってるというなら、
批判されるべきは論理学的にみたらおかしいと主張した人でしょ?
筋違いな上に異常に攻撃的で、何がやりたいんだか
Re: (スコア:0)
> その論理学のとらえ方は少し狭いかもしれないと補足したという流れ、
> ちゃんと分かってる?
法曹の人はお仕事では法の世界の論理つまり古典的な命題論理で考えなければいけません。それが事実であり現実なのです。
元コメはそのことを理解していて、しかし法曹の偉い人ですら自分の業界の論理をきちんと理解できていないと憤った(高木さんが憤っていたのを引用した)のです。
そこのところを理解せずに「その論理学のとらえ方は少し狭いかもしれない」などと言い出すのはバ×をさらすようなものです。
> 法の世界ではちゃんとなってるというなら、
法の世界は古典論理の範囲でおおむね整合がとれていますが、法曹の偉い人ですら古典論理をちゃんと理解していないことがあるというだけです。
もっとも古典論理は案外難しく数学者もしょっちゅう間違えますが。
Re: (スコア:0)
> 理解できていないと憤った(高木さんが憤っていたのを引用した)のです。
高木氏ではなく、るびべんこと尾崎孝良弁護士だと [srad.jp]、何回言ったらわかるの?馬鹿なの?死ぬの?
Re: (スコア:0)
でも私は君みたいに幼稚な人間ではないので死にません。
Re: (スコア:0)
まあ文系の人間は古典論理もわからん馬鹿が多いので、理系の人間が
法曹界に行くべきだと思います。
論理で行けるなら将来的にはこんぴーたーで判断できそうですが。
# 関係ないけど、優秀なのに理系の待遇が悪い!っていう話はおかしいよね。
# 頭が良いならそういう立場を手に入れる能力はあるはずだし。
# おたくみたいに視野狭窄的な頭の良さなのだろうか。
Re: (スコア:0)
ファジィ云々のACは、 Aの間違いを指摘するBにも不十分な点があると指摘してるだけで、 Aが正しいなんて主張はしてないのでは?
そこまで喧嘩腰になるような話とは思えないけど。
Re: (スコア:0, フレームのもと)
ファジイ論理では
not(A and B)=(not A)and(not B)
が成立することがあるよ。
それどころか、
not A = A
が成立することもある。
具体的にはAのファジィ真理値が0.5の場合、
現実の世界に当てはめると、例えばAというものが何なのか玉虫色の状態で
法律を作ってしまったような状況かな。
ファジィ真理値が0.0か1.0の時には普通の論理学と同じだけど、
現実の世界では、100%違う、あるいは100%そうだと断定できるような状況はあまりないと思う。
こんな「論理的思考」が理系の世界にもあるんだということを知って損はないよ。
私の恩師は、政治家が「ないとは言えない」みたいな言い回しで煙に巻くのは
一見非論理的だけど、ファジィ理論ならそれを論理的に説明できるとおっしゃってましたw
Re:ファジィ理論 (スコア:1)
not(A and B)=(not A)and(not B)
なら、ファジィ理論持ち出さなくても成立することはあるでしょう。
成立することもあります。じゃあ、どういうときに成立するのですか?
それが重要。
1を聞いて0を知れ!
Re: (スコア:0)
ちょっと待って。それだと要するに、ファジー理論とは「何でもあり」な論理学(?)になってしまいませんか?
ファジー理論は本当に「科学的な何か」なのですか? 20年くらい前に流行った(そして今でもたまに若者がハマり込んでしまう)「複雑系科学」と同じような、新興宗教ニューエイジ教の一派では……とは言い過ぎかも知れないけど、ちょっと眉に唾を付けざるを得ない印象です。
ううん、曖昧な人間は淘汰されて行くべきなんだけど、現実は厳しいって事ですかね。感情も近所(付き合い)も根性も捨てきった、完全に論理的な人間こそがベストであるべきなのに。
Re: (スコア:0)
Re:ファジィ理論 (スコア:1)
たとえば、A と B が同値なら成り立ちますね。
逆に、通常の論理学(高校でならう程度のもの。それ以上の論理学には詳しくないので)だと、
A と B が同値でなければ、「not(A and B)=(not A)and(not B)」は成り立たないので、
not(A and B)=(not A)and(not B)はつまり、A = Bであることを示しています。
ひょっとして、これって A = B を証明するための表現なのでしょうか。
Re:規制の自己目的化 (スコア:1)
理系の人は逆に或る与えられた命題と系の中で正答を出そうとするあまり、
そもそもの命題に潜む問題に無自覚である。
という言いがかりもOKになっちゃいそうなのが怖いですが、
もし文系より理系の方が論理センスが良いのなら、
そもそも児ポ法自体の問題を理系の人に論じてほしいところ。
Re: (スコア:0)
まるで理系の人が児童ポルノ規制反対運動の中心であるかのような言われ方ですが、それは違うと思います。
反対派の中心は、技術至上主義の文系の人です。たとえばMIAUの人達。つまり技術ユーザ。
おもしろいことに、これはストリートビューの問題にも同じ傾向があって、「技術を否定するな」と原理主義を持ち出してグーグルを擁護するのは文系の技術至上主義者の人達(MIAUの人達や、池田信夫氏等)で、理系の技術者はむしろグーグルに対して批判的です。
そういえばWinny擁護派も文系の人達ばかりでしたね。
Re: (スコア:0)
まあ法律の世界には反対解釈 [wikipedia.org]なんてのがあるくらいなので、理系的な論理学の世界とはかけ離れた何かと考えざるを得ないでしょう。
Re:規制の自己目的化 (スコア:1)
> 靴をきちんとそろえて置かない者であれば、100円を罰金として徴収する
法解釈の「反対解釈」 → 靴をきちんとそろえて置かない者でなければ、この条文では100円を罰金として徴収しない。
論理学の「裏」 → 靴をきちんとそろえて置かない者でなければ、いかなる条文でも100円を罰金として徴収しない。
「反対解釈」は成り立ち、「裏」は成り立たない。
何かおかしいですか?
Re: (スコア:0)
法律屋はドモルガンの法則を理解しないの法則によって「靴をきちんとそろえて置かない者」の否定が、「靴でない何かをそろえて置いた者」なのか「靴でない何かをそろえて置かなかった者」のどちらなるかが確定しないので、その反対解釈は意味をなしません。
Re: (スコア:0)
REM A and B
If 靴をきちんとそろえて置かない者 Then
100円を罰金として徴収()
Else
REM C not B
100円を罰金として徴収しない()
End If
REM C and B
If 靴が泥で汚れている Then
100円を罰金として徴収()
Else
REM A not C
100円を罰金として徴収しない()
End If
Re: (スコア:0)
論理学の「裏」も常に成り立つとは限りませんからそれでOKとおもいます。
Re: (スコア:0)
基本的に規制のないところへ法律が網をかけていくという構成なので、
解釈によって規制が立法の趣旨を逸脱して広がっていく事を避けようとするんですね。
そういう意味では法学の論争は完全な理屈だけの世界ではないというのはその通りで、
社会通念とも照らし合わせますし、解釈の変更による社会への影響なんかへも配慮します。
罰則付きの法律なんてのは特に限定列挙で条文をつくるので、
法令の解釈をするときにも対象がむやみに拡大しないように考えます。
# もっともこれは実体法の部分であって現場が常にそういう思想で動くかどうかは別問題。
Re:規制の自己目的化 (スコア:1)
そんな○○は文系でもない。無系だ。
文系分野だってちゃんとやるには論理思考能力は要るからね。
Re: (スコア:0)
>文系分野だってちゃんとやるには論理思考能力は要る
そんなやつらはきっとこう言うのでしょうね。
「論より実行」 [youtube.com]
# 政治風刺なのでAC
Re: (スコア:0)
それはさておき、入社してくる新入社員とか見ていると、理系でも論理的思考力が
イマイチな人もいれば、文系でも得意な人も多いので、論理的思考と理系/文系って
全く関係無いと思っています。
#理系は、論理式っぽいものに「慣れている」「見たことが多い」だけだと思う
クライアントがそう望むから (スコア:0)
# 法曹の人たちはどっちかというと「運用管理」だからなぁ...作るのは政治の仕事。
「A and B」の否定を「notA and notB」ように組込んでくれと言うのは、こっちの業界で言えば「クライアントの要望」でしょう。決して実装する人間が無能ってワケではないと思いますよ。
規制論者(だいたい論理破綻してる人たち)がそういう法律作ってくれと要望するのを、議員が受けて省庁担当者が法案として書くのですから。
いくら「notA or notB」実装として書いても、クライアントが「そこは間違っているnotA and notBを要求したはずだ」とOKしてくれなければ、いくら冤罪(A and notB)や抜け道(B and notA)が残るよと言っても納得してくれなければ、なおすしかありませんよね!?
Re: (スコア:0)
↑この文章、何回読んでも、非論理的な文章としか読めないのですが、もしかして非理系の方ですか?
Re: (スコア:0)
「非論理的な文章だから非理系」という推測そのものが非論理的な点は、どうお考え?
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
推測って言ってるんだから「もしかして」は読み飛ばしてないんじゃね?
Re: (スコア:0)
要は「紛らわしいことしちゃ駄目」ってのが立法趣旨なんだよね。それって法律による規制として妥当かどうか考えるべきではありますね。