AV-TESTの2015年12月分テスト結果によると、Windows DefenderがMicrosoft Security Essentialsや企業向けのEndpoint Protectionを含むMicrosoftのセキュリティー製品で過去最高スコアとなる15.5点を獲得している(
Test antivirus software for Windows 8 — December 2015、
PC Magazineの記事、
Neowinの記事)。
今回のテストは64ビット版のWindows 8.1 Professional上で行われ、実施期間は2015年11月から12月。20本の個人向けセキュリティー製品が対象となっている。各製品はデフォルト設定で、テスト時点での最新版が使われる。
テストはゼロデイ攻撃からの保護性能と既知のマルウェア検出率を評価する「Protection」、パフォーマンスへの影響を評価する「Performance」、誤検出の少なさを評価する「Usability」の各カテゴリ6点満点となっており、合計18点満点中10点以上、すべてのカテゴリで1点以上を獲得した製品に認定証が授与される。
今回のテストで18点満点を獲得したのは、Avira、Bitdefender、Kasperskyの3製品。17.5点でMcAfeeが続き、17点にAvast、AVG、BullGuard、Nortonの各製品が並ぶ。9位は16.5点のTrend Microで、15.5点のWindows Defenderは10位となるが、F-Secure、G Data、K7 Computing、MicroWorldの各製品が同点で並んでいる。
AV-TESTでは2013年からMicrosoft製品をベースライン扱いとして認定証の対象から外しているが、
Microsoft製品のスコアは
以前から低めだった。特にProtectionのスコアが低く、Windows 8/8.1上のWindows Defenderは2013年12月分から4回連続で0点。2015年6月分も0.5点となっており、2年間合格ラインに達しない状態が続いていた。
他社のテストでもMicrosoft製品の評価は低かった。
Windows 7上のMicrosoft Security EssentialsもProtectionのスコアは2013年6月分以降0点~0.5点を推移していたが、2015年8月には3点となり、トータルでは14点を獲得している。また、
Windows 10上で初めて実施された2015年10月分のテストでも、Windows DefenderのProtectionは3.5点、トータルでは14点。ビジネス向けのMicrosoft System Center Endpoint Protectionも、2015年12月分のWindows 10上で行われたテストでトータル15点を獲得している。
NeowinはWindows Defenderが大きく改善されたと評価しており、PC Magazineでは他社セキュリティ製品に対する評価基準が上がったと述べているが、今後もこの傾向は続くだろうか。