取引先に対し過度な要求や威圧的な暴言を発する「モンスタークライアント」なるものが存在するらしい。今回話題になっているのは、「エレファント・コミュニケーションズ」というWeb制作会社。この会社がとある「セミナー運営会社」A社からサイト制作を請け負ったそうなのだが、A社は「何パターンにもわたる画像の修正」を「連日昼夜を問わず電話、メール等」で行い、さらに同社従業員がA社に呼びつけられて2時間に渡って次のような暴言を浴びせかけられるという事態になったそうだ。
「私があなた方から受けたストレスについてどうするおつもりですか?と聞いているんですよ。」
「あなたって一体何様のつもりですか?」
「あなたはここに座っていても意味がないんですよ。」
これを受けて同社はA社から請け負った業務から手を引き、成果物を破棄することしたという。
これに対し、「ブラック企業アナリスト」がこの案件についてA社側の観点から報じられた記事も出ている。こちらではA社側の要求にエレファント・コミュニケーションズが従わず、納品されたデータも当初の話とはまったく違う物になっており、さらにエレファント・コミュニケーションズ側の対応も悪かった、という話になっている(ビジネスジャーナル:低レベルすぎるウェブ制作会社に注意!客の要求無視、逆ギレして成果物全部削除&連絡拒絶)。
なお、エレファント・コミュニケーションズ側はこの記事について、「【ネットニュース等に掲載されました弊社を誹謗中傷する記事について】として『記事の執筆者である「新田 龍/株式会社ヴィベアータ代表取締役、ブラック企業アナリスト」なる人物から取材の申込みを受けたことすらありません』と述べ、一方的な記事であると主張している。
ちなみに問題となっている「セミナー運営会社」については明らかになっていないが、ノア・アカデミー(旧名リラ・アカデミー)ではないかとされている(Internet Archive上で保存されているサイト刷新前のWebサイト)。
双方の意見が食い違っているものの、とりあえず片側の主張のみをウラを取らない状態で掲載する自称アナリストについてはちょっとレベルが低いと言わざるを得ない。また、過度な要求を突きつけるクライアントというのもよくある話である。こういったクライアントに対してはどう対処するのが良いのだろうか。