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IEでは昔からあったルビ機能に対応するみたいですね。それはよいニュースなのですが、Firefox 37から対応するという話もあった64bit版はどうなったのか気になる。窓の森の記事には触れられていないので、延期になっているのかなあ。
仕様通りにまともにrubyを実装したのはむしろFirefoxが最初。
ChromeはHTML rubyをサポートする(ruby要素などを認識する)が、CSS rubyは一切サポートしない(組み込みのruby要素以外をルビ表示できないしルビの見栄え調整などは一切できない)。
IEはバージョン5から独自拡張でrubyをサポートして、バージョン8から当時の草案にもとづいてdisplayプロパティ値を追加したけど、ruby-position、ruby-alignなどはIE11でも独自拡張時代の仕様のままで、CSS rubyは完全無視している。HTML rubyはほぼIE5の独自拡張を追認しただけなので結果的にサポートしている。
ChromeもIEもHTML5 rubyをサポートしていない。
たぶんこれには説明が必要だと思うので補足する。現在WHATWGとW3CのHTML WGは仲違いしていて、両者の違いが一番大きく表れているのがruby周り。W3CのHTML5およびHTML 5.1 Nightlyにはrb要素やrtc要素が規定されている(単に要素が増えているだけでなく、両側ルビや熟語ルビなどの処理モデルが根本的に異なる)が、Hixie (WHATWGのspec editor)はHTML Living Standardへの採用を拒否しており、これはChromeの実装にも表れている(HixieはGoogle勤務)。ほかにもcanvas周りでしょっちゅう食い違いが発生してたり(最近の例だとdrawFocusIfNeeded vs. drawSystemFocusRing。これはW3C側が勝った)。W3Cのsnapshotは無視してLiving Standardだけ見ていればいいという向きもあるようだが、残念ながら世の中それほど単純じゃない。
HTML5の絶頂期はパーサー大統一を成し遂げたあたりで、HixieがW3C側editorを降りてからのgdgdを見ていると、残念ながらHTML5は失敗したと言わざるをえない。パーサー大統一も、rbやrtcはW3C仕様では終了タグを省略可能だがWHATWG仕様では単なる不明なタグなので省略できないとか、Chromeが勝手にisindexのサポートを廃止したとか、すでに破綻してるし。
勧告へ進むには2つ以上の相互運用可能な実装が必要。
現在最新仕様に追随するつもりのある実装は実質3つしかない(Edge/Trident、Blink/WebKit、Gecko)。
Microsoftは通常草案段階の仕様をサポートしない(CSS rubyを無視しているのも草案段階の不安定な仕様に手を出したくないからだろう。実際コロコロ何度も変わってるし)。
ChromeはW3Cモデルを前提としたCSS rubyの実装を拒否している。
というわけでCSS rubyが草案を脱する見込みは残念ながら絶望的だと思う。
IE5は1999年なので16年たって同じものではないとはいえルビ機能がfirefoxについたわけだ(1999年にはFirefoxはないが)16年後の2031年ぐらいになれば解決するのかもしれない・・・
SparatanになってMSが今までよりアグレッシブに更新してくれることを祈りたい(たとえばshowModalDialogをバッサリ切り捨てるとかIEのままでは考えられなかったと思う)。
独自研究の山がどうしましたか?
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64bit版はどうなった? (スコア:1)
IEでは昔からあったルビ機能に対応するみたいですね。
それはよいニュースなのですが、Firefox 37から対応するという話もあった64bit版はどうなったのか気になる。
窓の森の記事には触れられていないので、延期になっているのかなあ。
Re:64bit版はどうなった? (スコア:4, 興味深い)
仕様通りにまともにrubyを実装したのはむしろFirefoxが最初。
ChromeはHTML rubyをサポートする(ruby要素などを認識する)が、CSS rubyは一切サポートしない(組み込みのruby要素以外をルビ表示できないしルビの見栄え調整などは一切できない)。
IEはバージョン5から独自拡張でrubyをサポートして、バージョン8から当時の草案にもとづいてdisplayプロパティ値を追加したけど、ruby-position、ruby-alignなどはIE11でも独自拡張時代の仕様のままで、CSS rubyは完全無視している。HTML rubyはほぼIE5の独自拡張を追認しただけなので結果的にサポートしている。
ChromeもIEもHTML5 rubyをサポートしていない。
たぶんこれには説明が必要だと思うので補足する。現在WHATWGとW3CのHTML WGは仲違いしていて、両者の違いが一番大きく表れているのがruby周り。W3CのHTML5およびHTML 5.1 Nightlyにはrb要素やrtc要素が規定されている(単に要素が増えているだけでなく、両側ルビや熟語ルビなどの処理モデルが根本的に異なる)が、Hixie (WHATWGのspec editor)はHTML Living Standardへの採用を拒否しており、これはChromeの実装にも表れている(HixieはGoogle勤務)。ほかにもcanvas周りでしょっちゅう食い違いが発生してたり(最近の例だとdrawFocusIfNeeded vs. drawSystemFocusRing。これはW3C側が勝った)。W3Cのsnapshotは無視してLiving Standardだけ見ていればいいという向きもあるようだが、残念ながら世の中それほど単純じゃない。
HTML5の絶頂期はパーサー大統一を成し遂げたあたりで、HixieがW3C側editorを降りてからのgdgdを見ていると、残念ながらHTML5は失敗したと言わざるをえない。パーサー大統一も、rbやrtcはW3C仕様では終了タグを省略可能だがWHATWG仕様では単なる不明なタグなので省略できないとか、Chromeが勝手にisindexのサポートを廃止したとか、すでに破綻してるし。
勧告へ進むには2つ以上の相互運用可能な実装が必要。
現在最新仕様に追随するつもりのある実装は実質3つしかない(Edge/Trident、Blink/WebKit、Gecko)。
Microsoftは通常草案段階の仕様をサポートしない(CSS rubyを無視しているのも草案段階の不安定な仕様に手を出したくないからだろう。実際コロコロ何度も変わってるし)。
ChromeはW3Cモデルを前提としたCSS rubyの実装を拒否している。
というわけでCSS rubyが草案を脱する見込みは残念ながら絶望的だと思う。
Re: (スコア:0)
IE5は1999年なので16年たって同じものではないとはいえルビ機能がfirefoxについたわけだ(1999年にはFirefoxはないが)
16年後の2031年ぐらいになれば解決するのかもしれない・・・
Re: (スコア:0)
SparatanになってMSが今までよりアグレッシブに更新してくれることを祈りたい(たとえばshowModalDialogをバッサリ切り捨てるとかIEのままでは考えられなかったと思う)。
Re: (スコア:0)
独自研究の山がどうしましたか?