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現状、MNO も MVNO も端末に割り当てられるのはプライベートIPアドレスであり、Webサイトに伝わるのはゲートウェイのIPアドレス(大勢の利用者で共有)であることからIPアドレスによるトラッキングがやりにくく、(Cookieの定期的な削除などを行うことで)プライバシーがある程度保たれています。
IPv6 化する際に端末に契約者固有のグローバルIPv6アドレスを割り当てるような運用がなされると、ガラケー時代の個体識別番号(契約者固有ID)のようなプライバシー上のリスクが生じてしまうので、そうならないか心配です。
現状の docomo スマホでは、高木浩光@自宅の日記 - spモードはなぜIPアドレスに頼らざるを得なかったか [takagi-hiromitsu.jp]
>プライバシー面で大きなリスクがあります
具体的になに?
例えば、通販サイトからIPv6アドレス・住所・氏名が紐づけられた個人情報データが漏えいもしくは名簿事業者等に不正に販売された場合、漏えいデータを入手または名簿を購入した人が、IPv6アドレスから住所氏名を特定できるという危険があります。また、広告ネットワークからの情報の漏えいや販売も考えられます。
平たくいえば、IPv6アドレスから住所・氏名・性的指向・閲覧しているWebサイトの傾向などが知られてしまう恐れがある ということです。
また、情報の漏えいや不正な販売がなかったとしても、広告ネットワークがIPv6の上位アドレスでトラッキングした場合、特殊な指向のアダルトサイトを閲覧したら他のサイトを見ても同属性の広告が表示されるようになり、Cookie の削除やブラウザの変更をしても同じような広告の表示が続いてしまうといった問題が発生することになります。
より詳しくは、IPv6ではなくガラケーの契約者固有IDについての記事ですが、2008年07月10日の高木浩光氏の記事 日本のインターネットが終了する日 [takagi-hiromitsu.jp] が参考になります。この記事には、RFC 3041 により「IPv6のプライバシー問題は既に解決済み」とありますが、同時に 注9 [takagi-hiromitsu.jp] に、
もし、家庭向けのインターネット接続サービスで、IPv6アドレスの上位アドレスが固定的に割り当てられるようになったら、上位アドレスで個人が特定されてしまう。そこで、上位アドレスについても、現在のIPv4アドレスの割当と同様に動的に割り当てられるように運用するべきである(固定した割当を利用者が望まない限り)旨、関係者に意見してある。そのように運用されることを願うばかりだ。
とありました。しかし、残念ながら高木浩光氏の上記意見が採用されず、フレッツ 光ネクスト IPv6 IPoE においては全ISPで上位アドレスが事実上固定される運用になってしまいました。IPv6 PPPoE 方式のISPの場合、どう割り当てるかはISPの裁量に任されていますが、大抵のISPにおいて上位アドレス(48bit~64bit)が固定または半固定(固定が保証されているわけではないけど事実上変動しない)される運用なようです。
YahooやFacebookが既にそういうデータを売ってるから、今更な話だね
いい悪いは別にして仕組みの話をする。
IPv4であっても、そもそもISPがIPアドレスを動的割り当てにしていたのはIPアドレスの数を節約するためであって、プライバシーのためではなかった。
常時接続が主になってほとんどの人がつなぎっぱなしになると、IPアドレスを動的に割り当てることによる節約効果が見込めなくなったので、多くのISPで「実はほぼ固定」の運用になった。アクセス網との接続・維持には設備・人員含め相当なコストがかかるので、ローミングへの移行が進んだのもこの傾向に拍車をかけた。
つまり、システム構成上は固定にしてしまう方がシンプルになる。
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日本発のオープンソースソフトウェアは42件 -- ある官僚
第2の個体識別番号にならないか心配 (スコア:5, 参考になる)
現状、MNO も MVNO も端末に割り当てられるのはプライベートIPアドレスであり、Webサイトに伝わるのはゲートウェイのIPアドレス(大勢の利用者で共有)であることからIPアドレスによるトラッキングがやりにくく、(Cookieの定期的な削除などを行うことで)プライバシーがある程度保たれています。
IPv6 化する際に端末に契約者固有のグローバルIPv6アドレスを割り当てるような運用がなされると、ガラケー時代の個体識別番号(契約者固有ID)のようなプライバシー上のリスクが生じてしまうので、そうならないか心配です。
現状の docomo スマホでは、高木浩光@自宅の日記 - spモードはなぜIPアドレスに頼らざるを得なかったか [takagi-hiromitsu.jp]
Re: (スコア:0)
>プライバシー面で大きなリスクがあります
具体的になに?
具体的なプライバシー上の危険 (スコア:3)
例えば、通販サイトからIPv6アドレス・住所・氏名が紐づけられた個人情報データが漏えいもしくは名簿事業者等に不正に販売された場合、漏えいデータを入手または名簿を購入した人が、IPv6アドレスから住所氏名を特定できるという危険があります。また、広告ネットワークからの情報の漏えいや販売も考えられます。
平たくいえば、IPv6アドレスから住所・氏名・性的指向・閲覧しているWebサイトの傾向などが知られてしまう恐れがある ということです。
また、情報の漏えいや不正な販売がなかったとしても、広告ネットワークがIPv6の上位アドレスでトラッキングした場合、特殊な指向のアダルトサイトを閲覧したら他のサイトを見ても同属性の広告が表示されるようになり、Cookie の削除やブラウザの変更をしても同じような広告の表示が続いてしまうといった問題が発生することになります。
より詳しくは、IPv6ではなくガラケーの契約者固有IDについての記事ですが、2008年07月10日の高木浩光氏の記事 日本のインターネットが終了する日 [takagi-hiromitsu.jp] が参考になります。この記事には、RFC 3041 により「IPv6のプライバシー問題は既に解決済み」とありますが、同時に 注9 [takagi-hiromitsu.jp] に、
とありました。しかし、残念ながら高木浩光氏の上記意見が採用されず、フレッツ 光ネクスト IPv6 IPoE においては全ISPで上位アドレスが事実上固定される運用になってしまいました。IPv6 PPPoE 方式のISPの場合、どう割り当てるかはISPの裁量に任されていますが、大抵のISPにおいて上位アドレス(48bit~64bit)が固定または半固定(固定が保証されているわけではないけど事実上変動しない)される運用なようです。
Re: (スコア:0)
YahooやFacebookが既にそういうデータを売ってるから、今更な話だね
シャッフルさせるには原資が必要 (スコア:0)
いい悪いは別にして仕組みの話をする。
IPv4であっても、そもそもISPがIPアドレスを動的割り当てにしていたのはIPアドレスの数を節約するためであって、プライバシーのためではなかった。
常時接続が主になってほとんどの人がつなぎっぱなしになると、IPアドレスを動的に割り当てることによる節約効果が見込めなくなったので、多くのISPで「実はほぼ固定」の運用になった。アクセス網との接続・維持には設備・人員含め相当なコストがかかるので、ローミングへの移行が進んだのもこの傾向に拍車をかけた。
つまり、システム構成上は固定にしてしまう方がシンプルになる。