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物事のやり方は一つではない -- Perlな人
Sicko とかで指摘されているように (スコア:3, すばらしい洞察)
大きな政治的問題が解決されていないために、くだらない問題がソフトウェアなどに
皺寄せされる、というのはよくある構図です。Google や Microsoft のソリューションが、
ほんらい日本などでは解く必要のない問題のために過大な労力を費やしていないかどうか、
しっかり見極める必要があります。
Re: (スコア:5, 興味深い)
大臣でも生活保護者でも本質的にほぼ全く同じ医療を受けている日本と違い、アメリカはコストパフォーマンスとアクセスが極端に悪い(Sickoで指摘されているのはそういうこと)のは確かです。
が、中の診療の質や手間のかけ方については間違いなく世界トップクラス。日本の富裕層がアメリカで医療受けると感動しますから(笑)
特に医療記録とか電子化という面では、アメリカと比較して日本は明らかに遅れていますし、くだらない紙の定型書類ばかり増えていく日本の状況はむしろ悪化しています。
日本の場合
Re:Sicko とかで指摘されているように (スコア:2, 興味深い)
富裕層とあるように、おそらく、とっても高額な健康保険を契約しているからではないでしょうか。
日本は混合診療(保険診療と、自費診療を同時に請求すること)が禁止されていますし、
万人が基本的に同じ医療を受けられます。
>日本の場合は診療記録なんて「紙のカルテに5年残す」程度であり、血液検査の結果を隣の病院に紹介しようと思ったら印刷して紙のファイルに挟みこみ、50枚のCT画像を送ろうと思ったらフィルムに焼き付けて郵便でアナログ的に送り届けてるわけで、あまりに原始的すぎます。世界で一番CTもMRIも普及してるんだから、まず日本がなんとかしてよ、と。
保険診療の弊害で、「紙やフィルムで残すほうが収入が得られていた」、もしくは「電子化保存しても収益がえられない」からです。
電子カルテやPACSの導入コストを電子化加算だけでまかなうことは困難です。
また、相手の医療機関が電子データを読めるかどうかが保障されていないというのも理由のひとつです。
#田舎の病院でPET-CTの印刷物をもってこられて、データはCD-Rにやいてある。
#写真みただけではとても診断がつかない。職場にPACS端末はない、
#ということでOsiriXを自分PCで用意して、なんてこともありました。
すべて政治のレイヤの問題です。年配の医師が「手書きがいい」なんていくら主張しようと、
電子化されたほうが収益上もうかると判断されたらどうやったって電子化されます。
じゃあ、どうして手書き・紙ベースのほうがコストが安いの?といわれると、
・看護師や事務職員など、人間はたくさんいるし、事務職員の首は切れないから使ったほうが安い(あるいはサービス残業させる)
・大きな病院のオーダリングデータはレコードのロックが相互にかかりまくり。その上、レコードの扱いの順序だけでも生命にかかわるなんてこともある。手間がかかり開発コストははねあがる(これは勝手な想像ですが)。
・仕様決めの段階で顧客の要望をくみとりきれない(客がわかってないというのが大きいとおもいますが)ので、前の病院で受注したようなお仕着せの仕様で、その病院にとっては使いにくいものが導入され、「電子カルテは不便だ」という風評がひろがり他の病院の導入検討が遅れる。
・コストがかかる割に「電子化したから」といって患者数や収益増につながるわけではない。
中央サーバなんかで持たずに、フラッシュメモリ持ち歩けばいいんですよ。
落としたりデータが消えてしまったときは自己責任。
健康保険証にくっつけとけばいいんです。画像データなんかもこみこみで8GBもあれば十分かと。
#自分の出身大学病院の医療情報室の富士通常駐SEがslashdotみてたけどID
Re:Sicko とかで指摘されているように (スコア:2)
現実には「落としたりデータが消えてしまったときは自己責任」とか気軽に言える性質のものでないので、データ本体は暗号化されて日本の中央サーバにあり、暗号化解除のキーだけ患者が持って1年間だけ特定の病院がアクセス可能になる、とかになれば素晴らしいのでしょうが、当然法律の改正が色々必要です。
政治のレイヤーも重要ですけど、そのくらいのことを平気で提案できそうな、GoogleやMS並みに声とか体力とかの大きい私企業がいてくれるというのは大きいんじゃないかなと思います。
Re:Sicko とかで指摘されているように (スコア:1, 興味深い)
むしろ、顧客が「電子化するのに業務を見直そうとせず、紙ベースから運用を替えようとしない」「医者は運用検討について自分たちが一番よく判っていると幻想を抱いて」システムの悪いところばかりに拘ることが導入を難しく、導入費用を高くしている最大の原因です。
まったくの新規開発のものはまた別ですが、大抵のシステムはそれで運用が回っている病院が存在している訳です。導入数が50を超えるようなものともなれば、医者が言うほど使えないものってことはまずないです。実際、立ち上げや導入後が上手くいく病院はシステム改造に拘らず、必要であれば運用をシステムに合わせて積極的に見直してるようなところです。大概そういうところは院長や理事長の鶴の一声でトップダウンの指示が通る体制のところが多いようですが。
逆に現行の運用にシステムをあわせようとカスタマイズを増やすところは、中途半端で使いにくく、費用的にも残念な結果になる可能性が高い。
まぁ、後者が当てはまり易い大病院なんかだと、メーカーも儲かるのである意味おいしい。カスタマイズが多ければ多いような所ほど、運用開始後の改造案件も多いし、バージョンアップ時にはそれまでの改造分の再適用の費用も頂ける訳で…。
Re:Sicko とかで指摘されているように (スコア:1)
客側になってしまうと毒されてしまいますね。
業務フローを見直さないのが元凶です。自分たちのやっていることはただしい、無駄ではないってね。
そのまま電子化しようとする。そしてこける。
>逆に現行の運用にシステムをあわせようとカスタマイズを増やすところは、中途半端で使いにくく、費用的にも残念な結果になる可能性が高い。
逆に、オプションケチりまくって安く上げようとして結局紙ベースと並存して前より使いにくくなるなんてこともざらです。
Re:Sicko とかで指摘されているように (スコア:1)
いやホントまったく仰るとおり。よくあんなにくだらない医者のカスタマイズ話や愚痴を延々と聞いてられるよな、と逆に感心しますもん。
電子カルテ開発業界も、文句を言われない程度に相互運用性と性能をばしっと確立した、病院に対して強く出られるだけのスタンダードを作ればいいと思うんですが、各社バラバラに低い姿勢であんなことばっかりやって「メーカーも儲かるのである意味おいしい」なんて小粒なこと言ってるから、いつまで経ってもぐだぐだなんですよ。
医師じゃなくてIT業界側が主体で引っ張る問題でしょ? だからこそMSとGoogleといった大企業がこういう問題に興味を持って手を組む、という海の向こうの話が(あんま期待はしてないけど)頼もしくも聞こえちゃうわけで。
Re:Sicko とかで指摘されているように (スコア:1)
声が大きいから決定権があって、さらに病院の業務からみるとシステムの導入や
仕様策定なんかは本業ではない、儲からない雑用とみなされるので、みんなその人に押し付けます。
「彼はコンピュータ得意だから」「好きだから」「彼に任せておけば間違いない」と。
そして、医者は「医療についてはなんでも専門家(ということになっている)」なので
医療となのつくものは自分の専門だと思い込んでるのです。医療情報も。
そして「仕事ができる人」ではなく、単なるマニアに任された仕事がどうなるかは...
病院内でシステムの批判がされることはなく、矛先はすべて業者に向くことになります。
Re: (スコア:0)
う〜ん、共通化は政治のレイヤーかなぁ
少なくとも、このお国には広く一般にオープンな共通規格を
作ろうっていう考え方はないからなぁ
政治的に電子化されても、きっと各メーカー点でバラバラな規格を採用して
結局、紙に印刷することになるような・・
だいたい、DICOMだって何だってアメリカが作ったオープン規格を
後になってしょうがないから採用しただけでしょ。
お医者さんはこの業界で働いたことないから知らないでしょうけど
病院のメーカ常駐SEって名前だけで、結局、派遣とかで雇われた運用係なんだよなぁ
運用係っていうのは、別に開発ができるわけではなく、
ケーブルつなげられますっていうレベルの人がほとんどなんだよね
逆に、詳しすぎると変にシステムいじっちゃうから困るんだよね。
何かトラブルがあったらすぐに電話するっていう、窓口係なんだよね。
でも、病院関係者は世間知らずの人が多いから・・・
Re: (スコア:0)
いや、「詳しい」のと「変にいじっちゃう」のに因果関係は無いだろう。
犯罪手法に詳しい警察が泥棒するのかと。
3段落目は、もうIT業界の言い訳でしかないよね。
他の業界、例えば病院で、医師が患者にそんなことを言って通用するのかと。
Re: (スコア:0)
PACS導入コストに関しては、
今回の診療報酬改定でまかなうことが可能になった施設は多いはず。
ベンダーに聞くと、今回の改定後にPACSの特需になっているらしい。
>画像データなんかもこみこみで8GBもあれば十分かと。
8GBじゃ足りないですよ、多分。
Re:Sicko とかで指摘されているように (スコア:1)
なるほど。どこが強そうですか?予算さえつくならやっぱりCentricity?
>>画像データなんかもこみこみで8GBもあれば十分かと。
>8GBじゃ足りないですよ、多分。
たとえば画像は病変部のみとかでいいと思うんですけど。
病歴が追えれば事足りると思うんですよね。
輸血歴とかならともかく、そんなに古いの(10年以上前)を残しておいても
疫学的な意味以外では役に立たないと思うのです。
(疫学的に役立てるために詳細なデータを、というのはとってもありだとおもうのですが
日本では難しいのかなあ)
人間ドックでとった thin slice を経年比較して早期発見とかいうのはまた別のサービスで。
Re: (スコア:0)
>
>なるほど。どこが強そうですか?予算さえつくならやっぱりCentricity?
うーん。どこが強いかまではちょっと・・・。
私はCentricityのシステムは短中期でみれば問題ないけど、
長期的には怪しいと思っていますが。
>>>画像データなんかもこみこみで8GBもあれば十分かと。
>>8GBじゃ足りないですよ、多分。
>
>たとえば画像は病変部のみとかでいいと思うんですけど。
>病歴が追えれば事足りると思うんですよね。
>輸血歴とかならともかく、そんなに古いの(10年以上前)を残しておいて