アカウント名:
パスワード:
結局、外部への提供行為自体が幇助行為として違法性を有するかどうかは、その技術の社会における現実の利用状況やそれに対する認識、提供する際の主観的態様によると解するべきである。
もっとも被告はウィニーの公開、提供を行う際に、ネット上における著作物のやりとりに関して、著作権侵害の状態をことさら生じさせることを企図していたわけではない。著作権制度が維持されるためにはネット上における新たなビジネスモデルを構築する必要性、可能性があることを技術者の立場として視野に入れながら、自己のプログラマーとしての新しい技術の開発という目的も持ちつつ、ウィニーの開発、公開を行っていたという側面もある。 被告は、本件によって何らかの経済的利益を得ようとしていたものではなく、実際、ウィニーによって直接経済的利益を得たとも認められないこと、何らの前科もないことなど、被告に有利な事情もある。
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
私は悩みをリストアップし始めたが、そのあまりの長さにいやけがさし、何も考えないことにした。-- Robert C. Pike
俺が罪と感じれば罪だ (スコア:2, 興味深い)
これによると、
ということで。
この一文は社会、利用者が犯罪ツールだとの認識があればそれは犯罪を幇助していると断じたと考えていいと思います。
逆に考えると、予め『これを使えば犯罪だ』という認識を社会に広く流布させれば作った人を犯罪者にできるよ、ということではないでしょうか。
それを考えるとJASRACやACCSが論拠よりもイメージ作りに走っているのは有効な戦略だと言えましょう。
量刑については、
とあるように、一応はプログラマーとしての信念・理念が認められていると読めなくもないような。
また、直接的に利益を得ていない、というのもポイントになるでしょう。
――――――――――― バグは金也("Y"enBug)
Re:俺が罪と感じれば罪だ (スコア:2)
底流にあるのは、技術者が新しい技術にチャレンジする事自体否定しないけど、
その場合でも最低限のモラルを持って行おうよ、という主張なのでしょう。
ということで2ちゃんねるや姉の手紙っていうものから総合的に判断して
著作権侵害やむなし、という思想を持ってソフトウェア作成/配布を行った、
そのことが罪に問われたということなんですよね。
技術者のモラルって古くて新しい問題ですね。
# Open? Yes,open! By con.
Re:俺が罪と感じれば罪だ (スコア:0)
>>その技術の社会における現実の利用状況やそれに対する認識、
>>提供する際の主観的態様によると解するべきである。
>この一文は社会、利用者が犯罪ツールだとの認識があればそれは犯罪を幇助していると
>断じたと考えていいと思います。
違います。そう考えてはだめです。
主観的態様って言うのは、この場合社会に暮らす人々の主観ではなく、金子被告
本人の主観のことです。
その技術(Winny)の社会における現実の利用状況(違法コピーの温床)や
Re:俺が罪と感じれば罪だ (スコア:1)
その技術(Winny)の社会における現実の利用状況(違法コピーの温床)やそれに対する認識(違法コピーのツール)において、金子氏の行った成果が幇助に値することが『幇助の成否』の話。
それとは別に、(金子被告が)提供する際の 主観的態様(違法コピーに利用されて著作権に関する現在の状況が壊され、新たなビジネスモデルが生まれる)ことにおいて、金子氏の考えと成果が社会的に価値のあるものだったと判断したのが『量刑の理由』に加味された話。
結果(前者)は悪だったが、そのプロセス(後者)は善に値し、その両方のバランスを考えた結果量刑の大幅な減免になったと考えられます。
――――――――――― バグは金也("Y"enBug)
Re:俺が罪と感じれば罪だ (スコア:0)
> 結局、外部への提供行為自体が幇助行為として違法性を有するかどうかは、その技術の社会における現実の利用状況やそれに対する認識、提供する際の主観的態様によると解するべきである。
幇助の成否は金子の主観的態様にもよると書いてありますね。