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今までロビイングが弱かった日本の情報通信企業や団体がついに団結した、という意味で、今回の出来事は意味が深いと思います。規制推進側にとっては、寝た子を起こしてしまった、と後悔しているのではないでしょうか(あくまで私の想像)。
幼く卑猥な表現なら紙の書籍や雑誌にも見られるし、電車の吊り広告にも「人を著しく羞恥させ」ると思われるような代物をよく見かけます。個々の影響力ではネットよりこちらの方が大きいでしょう。しかしこちらの規制を先にすると、表現の自由がどうとか騒がれるのが判りきっているので、声が小さそうなところから取り掛かった(そうとは意識してないかもしれない)…つもりが、業界側の団結を誘発した、というところかと思います。
「ロリコンの味方」などとみなされてはたまらないので、これまではISP側も、この手の規制には表向き反対しにくかった事情があったように思います。それが何故今回変わったか、想像するに、今回議論されていた内容が立法化されると、どうやって現実的なコストでフィルタリングを実行してよいか見当がつかない、という切迫感があったのではないでしょうか。そもそもこの手の情報にどんな害があるのかも不明で、ほぼ間違いなく誰かの主観に基づいた主張でしかないのに、どう対策すればよいのか。フィルタの性能不足で誰かに損害を与えたと見なされたら巨額の賠償につながるのか? そう考えたら、法案が国会にあがってからでは遅い、と焦るのも無理ない気がします。
池田信夫氏の批判 [goo.ne.jp]はおおむね当たっているのでしょうが、多少アラがあっても存在感をアピールすることは現実的に有効だと思います。たとえば、池田氏がずっと前から批判していた金利規制強化 [goo.ne.jp]に関して、規制を推進する人々には当初からなんの論理性もありませんでしたが、法案は順調に改正されて規制強化はあっさり実現しました。それに比べればまともな主張なのではないかと。
ネットには確かに消えてもらいたいコンテンツもありますが、これは表現の自由の概念そのものについて回る宿命的な問題なので、フィルタリング技術で迂回しようとするだけでは成果の出る見込みはないでしょう。ロングテールの末端にいる者のひとりとして、抑圧される一方の声なき大衆の声が聞こえ始めたことは素直に喜びたいと思います。
# なお、ここでサイレント・マジョリティとは、単純な世論ではなく、零細のコンテンツ製作者という意味で書いています。 # 子供向けフィルタ自体は、アンケート調査結果などを見る限り世論は賛成多数のようですし。
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物事のやり方は一つではない -- Perlな人
サイレント・マジョリティがバズ・ロングテールに変わるとき (スコア:4, 興味深い)
今までロビイングが弱かった日本の情報通信企業や団体がついに団結した、という意味で、今回の出来事は意味が深いと思います。規制推進側にとっては、寝た子を起こしてしまった、と後悔しているのではないでしょうか(あくまで私の想像)。
幼く卑猥な表現なら紙の書籍や雑誌にも見られるし、電車の吊り広告にも「人を著しく羞恥させ」ると思われるような代物をよく見かけます。個々の影響力ではネットよりこちらの方が大きいでしょう。しかしこちらの規制を先にすると、表現の自由がどうとか騒がれるのが判りきっているので、声が小さそうなところから取り掛かった(そうとは意識してないかもしれない)…つもりが、業界側の団結を誘発した、というところかと思います。
「ロリコンの味方」などとみなされてはたまらないので、これまではISP側も、この手の規制には表向き反対しにくかった事情があったように思います。それが何故今回変わったか、想像するに、今回議論されていた内容が立法化されると、どうやって現実的なコストでフィルタリングを実行してよいか見当がつかない、という切迫感があったのではないでしょうか。そもそもこの手の情報にどんな害があるのかも不明で、ほぼ間違いなく誰かの主観に基づいた主張でしかないのに、どう対策すればよいのか。フィルタの性能不足で誰かに損害を与えたと見なされたら巨額の賠償につながるのか? そう考えたら、法案が国会にあがってからでは遅い、と焦るのも無理ない気がします。
池田信夫氏の批判 [goo.ne.jp]はおおむね当たっているのでしょうが、多少アラがあっても存在感をアピールすることは現実的に有効だと思います。たとえば、池田氏がずっと前から批判していた金利規制強化 [goo.ne.jp]に関して、規制を推進する人々には当初からなんの論理性もありませんでしたが、法案は順調に改正されて規制強化はあっさり実現しました。それに比べればまともな主張なのではないかと。
ネットには確かに消えてもらいたいコンテンツもありますが、これは表現の自由の概念そのものについて回る宿命的な問題なので、フィルタリング技術で迂回しようとするだけでは成果の出る見込みはないでしょう。ロングテールの末端にいる者のひとりとして、抑圧される一方の声なき大衆の声が聞こえ始めたことは素直に喜びたいと思います。
# なお、ここでサイレント・マジョリティとは、単純な世論ではなく、零細のコンテンツ製作者という意味で書いています。
# 子供向けフィルタ自体は、アンケート調査結果などを見る限り世論は賛成多数のようですし。
Re: (スコア:0)
いやホント、藪を突いて蛇を出すと言ったところでしょうが、
彼らに必要なのは反省ではなく責任です。
まずは、政治家としてあるまじき無教養さ、そして現実的な政策作成能力がない部分。
そして、広く意見を求めようともせず、自らが国民の代表である事を忘れた部分
政治家は一つの政策のみで飯を食っている訳ではないが、
それでしか飯を食えな無さそうな、根無し草の飛沫議員は誰の代表だと、
たまに思う。 酒屋でバイトしてたら何時の間にやら当選が決まったというシステムが問題かもなあ。
Re: (スコア:0)
愚かな民衆にも愚かな参政権がある、それが民主主義なのです。
愚かかどうかは私やあなたの主観でしかありませんしね。