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女性に参政権なんてなかった ビクトリア朝 [wikipedia.org]時代の英国は記録に残る表現規制国家でしたけどね。脚を意味する"leg"がエロいと言葉狩りされ、しまいにはピアノの脚すら女性の脚を連想させてエロいという理由でピアノの脚にカバーを掛けて隠したって逸話(ただしこれは根拠がなくカバーは実は屋内飼いのペット対策という説がある)が残ってるくらいの。
また女性
英国君主の権力は歴史上徐々に低減するのですが,ほとんど一切国政に容喙できなくなったのは現女王の代からです.ヴィクトリアの親父は議会の意志に反して内閣を任命しました.そんな時代.
ヴィクトリアの性的に奔放な息子が即位すると,社会の性意識もまた開放的になっています.
ビクトリア朝時代の規制の責任を王が女性であったことにに求めるのはどうかなと。(そういう意図はないかもしれませんが、#1877083から始まるこのツリーの文脈ではそういう読まれ方をされる可能性があります。)女王は確かに女性かもしれませんが、彼女の閣僚と議員は殆ど男性で固められていたわけですし。
行きすぎた表現規制は恐らく「リスペクタビリティ」 [wikipedia.org]の副産物だと思われます。リスペクタビリティ及びそれと対になる概念であるスノビズムが強化されるに至った原因は武装組織としての封建領主が中央集権化された王権の下で世襲貴族化していく過程で代々身分・階級の固定化が進み、それを支持する後付け理論として求められた故でしょう。従って、その後付け理論の強化をその堅苦しさが最大になった時代の女王のみに求めるのも無理があるように思います。で、身分制度の硬直化と風紀引き締めの限界に達して、王の交代をきっかけに現状追認的に緩められたということでしょう。
(個人レベルで性的に奔放な統治者がそれを隠すか棚上げにして特権階級のものとし、平の臣民にそれを許さなかった例は別に珍しくないので、王個人の性的奔放さが治世の性的奔放さに直結するとは限りません。)
その後付け理論の強化を→その後付け理論の強化の原因を
謹んで訂正。
イギリスの貴族階級は,実はそれほど固定的ではありません.彼らは実業家であるがゆえに,没落貴族と新興貴族の栄枯盛衰が目まぐるしい.階級が階級利益を守るために一致団結して行動することなど,階級闘争史観の神話とは裏腹に,現実にはまずありません.特に上記のようなイギリス社会ではなおのことでしょう.
もちろん諸悪の根源がヴィクトリアとはいいませんが,彼女の力を無視して「すべて男が悪かった」というのもまた如何なものかと思います.長らくイギリス政治は宮廷サロンで動いてきました.サロン政治において人に対する好悪の情は大変重要なファクターです.そこに,浮沈する政治家たちと異なり,ひとりヴィクトリアだけが不動点として君臨していました.政治家や社会指導者たる貴族たちが,ヴィクトリアの機嫌を損じないよう振舞うのは当然のことでした.
当時の君主の役割を,現代における有権者と置き換えても大きく間違ってはいないと思います.
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UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア
女性に選挙権をやるとこうなる (スコア:-1, オフトピック)
女性の参政権とは関係ない (スコア:3, 参考になる)
女性に参政権なんてなかった ビクトリア朝 [wikipedia.org]時代の英国は記録に残る表現規制国家でしたけどね。
脚を意味する"leg"がエロいと言葉狩りされ、しまいにはピアノの脚すら女性の脚を連想させてエロいという理由でピアノの脚にカバーを掛けて隠したって逸話(ただしこれは根拠がなくカバーは実は屋内飼いのペット対策という説がある)が残ってるくらいの。
また女性
主権者ヴィクトリア (スコア:0)
英国君主の権力は歴史上徐々に低減するのですが,
ほとんど一切国政に容喙できなくなったのは現女王の代からです.
ヴィクトリアの親父は議会の意志に反して内閣を任命しました.そんな時代.
ヴィクトリアの性的に奔放な息子が即位すると,社会の性意識もまた開放的になっています.
Re:主権者ヴィクトリア (スコア:2, 興味深い)
ビクトリア朝時代の規制の責任を王が女性であったことにに求めるのはどうかなと。
(そういう意図はないかもしれませんが、#1877083から始まるこのツリーの文脈ではそういう読まれ方をされる可能性があります。)
女王は確かに女性かもしれませんが、彼女の閣僚と議員は殆ど男性で固められていたわけですし。
行きすぎた表現規制は恐らく「リスペクタビリティ」 [wikipedia.org]の副産物だと思われます。
リスペクタビリティ及びそれと対になる概念であるスノビズムが強化されるに至った原因は武装組織としての封建領主が
中央集権化された王権の下で世襲貴族化していく過程で代々身分・階級の固定化が進み、
それを支持する後付け理論として求められた故でしょう。
従って、その後付け理論の強化をその堅苦しさが最大になった時代の女王のみに求めるのも無理があるように思います。
で、身分制度の硬直化と風紀引き締めの限界に達して、王の交代をきっかけに現状追認的に緩められたということでしょう。
(個人レベルで性的に奔放な統治者がそれを隠すか棚上げにして特権階級のものとし、
平の臣民にそれを許さなかった例は別に珍しくないので、
王個人の性的奔放さが治世の性的奔放さに直結するとは限りません。)
訂正 (スコア:1)
その後付け理論の強化を→その後付け理論の強化の原因を
謹んで訂正。
Re: (スコア:0)
イギリスの貴族階級は,実はそれほど固定的ではありません.
彼らは実業家であるがゆえに,没落貴族と新興貴族の栄枯盛衰が目まぐるしい.
階級が階級利益を守るために一致団結して行動することなど,
階級闘争史観の神話とは裏腹に,現実にはまずありません.
特に上記のようなイギリス社会ではなおのことでしょう.
もちろん諸悪の根源がヴィクトリアとはいいませんが,彼女の力を無視して
「すべて男が悪かった」というのもまた如何なものかと思います.
長らくイギリス政治は宮廷サロンで動いてきました.
サロン政治において人に対する好悪の情は大変重要なファクターです.
そこに,浮沈する政治家たちと異なり,ひとりヴィクトリアだけが不動点として君臨していました.
政治家や社会指導者たる貴族たちが,ヴィクトリアの機嫌を損じないよう振舞うのは当然のことでした.
当時の君主の役割を,現代における有権者と置き換えても大きく間違ってはいないと思います.