アカウント名:
パスワード:
「マンガ喫茶に置いてあるコピー機」というイメージと説明、法的には問題ないと述べている。
それは裁断してなければの話。俺には「レジ前でブランクディスクを売ってる貨しソフト屋」というイメージにしか見えない。
それは裁断してなければの話。
最初記事(Akiba PC Hotline以外です)見たときには「図書館のコピー機とどこが違うんですか?」ってtwitterで言ってた、と見かけたんですが軌道修正したんでしょうか?#とはいうもののtwitterの流れチラ見したらそういう議論続いてるみたいですが。
図書館での複製の許可は 31条 [wikisource.org]の
図書、記録その他の資料を公衆の利用に供することを目的とする図書館その他の施設で政令で定めるもの(以下この条において「図書館等」という。)においては、次に掲げる場合には、その営利を目
せっかくだからその辺の流れも張っとこうよhttp://togetter.com/li/84045 [togetter.com] (小倉先生の発言まとめ)
31条の問題は、複製の主体がコピー機提供者かどうかにあるみたいね。(主体がコピー機提供者なら図書館以外は駄目)で、複製の主体が利用者なら30条になって、附則 第五条の二(当分の間、これらの規定に規定する自動複製機器には、専ら文書又は図画の複製に供するものを含まないものとする)が問題になると。そういう意味で「感覚的にはまずいけど、法廷に持ってっても潰せなそー」という感じ。
議論を見てて思ったけど、みんな図書館資料のコピーは否定しないんだよね。ってことは、図書館がスキャンしやすいように裁断しておく、とかはOKなのかね。
あとは、陰謀論的には「個人が手を出せるような裁断機やスキャナじゃないから、バックに資金源があるのでは?」なんてのが面白い。( http://twitter.com/KenAkamatsu/status/20123745217679360 [twitter.com] とか) # さほど儲からなそうなので、あくまでも「陰謀論」系の話だと思うけど:-P
訴えるに難しく、圧力かけるに面倒な相手で、利用者がもりもり使い出してフランチャイズ化すると漫画喫茶やブックオフみたいにそれなりに市民権を得たりするんでしょーかスキャン書籍ってそんなに需要あるのかなあ。(少数の本読みがもりもり自炊してるだけな気がしてた)
出版社が「まともな」電子書籍を出してれば検索も(文字の)コピペもできないスキャン書籍にそこまで人気出るはずないでしょう。ガラパゴスが米中印に進出 [mainichi.jp]というから「えっ、いつの間にXMDFが結合音節文字や簡体字に対応したんですか?」と思ったら海外ではEPUBだと。日本の消費者ってどこまでなめられてるの?
今朝の新聞に> 海外にお住まいの愛読者の皆さま、大変長らくお待たせしました。> 2月10日より、全世界同時に「文藝春秋」海外電子版を、お読みいただけます。> iPhone、iPad、パソコンで海外電子版「文藝春秋」を> 日本での発売と同時に、お楽しみください。> 電子版の配信は海外のみです。(強調は引用者による)って広告が出てた。ちなみに海外にお住まいなわけじゃなくて普通に日本で配達された新聞に載ってたんだけど。ケンカ売ってるの?
イメージ映像に載ってる記事が「内定がもらえないでいるあなたに」なのも笑えた。日本企業の内定の話なんか海外在住の読者が読んでどうするんだか。まさか「日本のガラパゴスっぷりをお楽しみください」って自虐ネタじゃなかろうな。
>日本の消費者ってどこまでなめられてるの?国内でXMDFなのは既にSSTで扱っている電子書籍が大量にあるからでしょ?
図書館でコピーしたことありますか?図書館での著作物の複写には制限がありますよ。
著作権法31条なんですが複写の範囲は「著作物の一部分」に限定されていて、通常は著作物の半分を超えない量というのを目安として運用されていると思います。(もっというと「調査研究の用に供するため」という形式上は強い制限があるんですが)
そういう制限のもとで複写が許されていることを考えると「スキャンしやすいように裁断しておく」というのはもとの趣旨を逸脱しているかなと思います。それに図書館の目的の一つに「適切に資料を保存する」っていうのがあるんじゃないでしょうか。そういう意味では図書館が本を裁断するのはNGって気がします。
それに図書館の目的の一つに「適切に資料を保存する」っていうのがあるんじゃないでしょうか。そういう意味では図書館が本を裁断するのはNGって気がします。
そのNGってのは、感覚的にってことでしょう?適切に保存する資料と、調査研究用に提供する資料の2つあれば良いわけだし、さらにいえばそれは図書館の目的ではあっても法律とは関係ないよね?
法律的には、図書館がスキャン用に裁断しておくことを違法とする根拠ってないよね?ってのが問い。
んで、31条は、あくまでも「図書館等の利用者の求めに応じ」などの図書館が主体となってコピーする場合だよね。だから複写の制限は「図書館が、蔵書を複写するには制限があるだけ」です。
本を借りた利用者がコピーする事に関しては、30条がかかってきて、お家でスキャンすることは合法でしょ。んで、「公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器」は、「当分の間、これらの規定に規定する自動複製機器には、専ら文書又は図画の複製に供するものを含まないものとする。」とある。つまり図書館に公衆利用のスキャナを設置して、利用者が勝手に使うことに関して問題とする根拠が無いんでないかなと。 # カラオケ法理の話が出てるのも、その辺がポイントだからなんじゃないかなあ。 # 図書館の無料スキャナ設置は「それは図書館が複写に応じているのと同等である」とみなされるかどうかっていう。
***以下のようなのが今年話題になるんで無いかと予想:-P
・裁断済み中古本市場の形成・漫画喫茶での電子書籍の閲覧サービス・図書館で裁断済みの本を貸し出しスタート・図書館で本の一部のスキャンデータ提供を開始・赤松方式を真似た同人紙が中高生に流行して社会問題に・貸し出し自炊ルームの隣に、裁断済み古本屋が開店して大炎上
# 何はともあれ、あけおめことよろ:-)
以下のようなのが今年話題になるんで無いかと予想:-P ・裁断済み中古本市場の形成 ・漫画喫茶での電子書籍の閲覧サービス ・図書館で裁断済みの本を貸し出しスタート ・図書館で本の一部のスキャンデータ提供を開始 ・赤松方式を真似た同人紙が中高生に流行して社会問題に ・貸し出し自炊ルームの隣に、裁断済み古本屋が開店して大炎上
1については、gigazineで2010/8に話題になってます [gigazine.net] (スラッシュドットジャパンで話題になったかは知りません)。
2については電子書籍の貸与についても出版物貸与権管理センター [taiyoken.jp]が扱えばOKなんでしょうか。利用代金の回収代行の方がスマートだとは思います (漫画喫茶が購入→著作権者に包括利用料を支払う形より、漫画喫茶の端末で利用者が一時利用権を購入の方が見栄えがよい)。別にすべてがすべてコピーフリーじゃないでしょうから問題になる要素はなさそう。
3については今回のとあまり議論はかわらないような気がします。気がするだけですが。だって製本済みの本と裁断済みのと2種類を管理できるような館があろうとはちょっと思えないです。裁断済みの本の貸し出しサービス、という民間サービスはまた話が変わると思います。「裁断済みの本」なんてスキャン目的以外に使いようがない、と言われると言葉に詰まるでしょうし。 # 余談ですが、図書館での電子書籍の貸し出しが話題になったのは昨年末ですね (スラドではry)。# NEC、図書館向けの電子書籍貸出システム~堺市立図書館が導入 - クラウド Watch# http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/20101222_416363.html [impress.co.jp]
4については、法改正が必要です (現時点で認められているのは国立国会図書館のみ)。5、6はノーコメント。
# 図書館云々はあまりフォローする意味が無いと思います。図書館が「勝手に使える」コピー機を置いてる例があれば別ですが、きちんと著作権法31条に基づいて著作権料を回収しているのしか寡聞にして知りません。仮定の上に議論を重ねるのもちょっと変です。図書館では「一部分」のみが認められ、自由に全体をコピーできるわけではないですし (「全部コピーが出来てしまう」のとはまた別)。
まあ、与太話の部分はおっしゃるとおり与太なので流していただいて:-P
以下のは、いくらなんでもググらなすぎな気がしますが。
いやー、この手の話題を触れるときに「横浜市立図書館にセルフコピー機を設置した」ってのを知らないのはマズイでしょう。図書館内には普通にコピー機設置されてますが(されてない方が最近少ないのでは?)、それとは別に「著作権法第30条による私的使用のための複写も館内でできるように」として設置してます。 # だからこそ、カラオケ法理だとかを弁護士がつぶやいたりしてるわけで。
「著作権法31条に基づいて著作権料を回収」ってのは条文番号のtypoか、私の知らない判例があるのかも知れないのであんまいい加減な事いえませんが、著作権料なんか回収してないのでは。少なくとも、国立国会図書館の複写料金には含まれてません。(PDF注意 http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/data/a5232.pdf [ndl.go.jp] )
# 弁護士で無いので法律の事で断定的なことは言えませんが、にしてもちょいとググらなすぎではー:-P
>>議論を見てて思ったけど、みんな図書館資料のコピーは否定しないんだよね。個人的には「図書館が入れた本なら何回貸して、どれだけ複製されても著者へ入る印税は同じ」というのは、JASRACによる「包括契約」なみにヒドイ話だと思ってる。
今後はむしろ図書館におけるコピーを完全に許可し、全数調査の上で、貸し出し回数&日数、コピー回数とページ数に応じた印税を著者に支払うなどのシステムに変えていくべきではなかろうか。#著者は賛成するかもしれないけど、出版社は猛反対するだろうなコレ。
>「著作物の一部分」に限定されていて、通常は著作物の半分を超えない量というのを目安として運用されているということは実質的には「2回以上に分けてコピーすればOK」という程度の意味しかない。
図書館のコピーを利用したことがありますが、購入できるものならふつうに買った方が遥かに安いんですよね。著作権者への還元についてはわかりませんが、コピー費用が歯止めになってます。
>図書館のコピーを利用したことがありますが、購入できるものならふつうに買った方が遥かに安いんですよね。
もしかして、書籍を丸ごと一冊コピーしようとしたのでしょうか?普通(なにが普通やねん?)、資料として必要な箇所を数ページコピーするもんだと思っていましたけどそうでもないってことなのかな。
> 今後はむしろ図書館におけるコピーを完全に許可し、全数調査の上で、貸し出し回数&日数、> コピー回数とページ数に応じた印税を著者に支払うなどのシステムに変えていくべきではなかろうか。かなり今更だけど、そんなものは何十年も前から議論されとるよ。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AC%E5%85%B1%E8%B2%B8%E4%B8%8E%E6%A8%A9 [wikipedia.org]
>図書館でコピーしたことありますか?図書館での著作物の複写には制限がありますよ。
とはいえその図書館も制限に疎いこともあるんだ。実際。とある『公立図書館』がそういう制限を課していなくて「いいの?」って聞いたら「え?あ。そういえばそうですね。聞かれたこともなかったんで。んー。判断は皆様に、お任せします」と回答しちゃうところもあった。
国会図書館みたいに、実際に複写する人が図書館なら別だろうけど。あるいは、ちゃんと利用申請をもとに、コピー機が貸し出されるなら問題ないけど。図書館によっては、利用申請書が後出しなところもある。そういうのは「図書館が複製物を提供した」っていうのかな。図書館側の管理は、もーすこし厳しくてもいいと思うんだ。
ま。そーいう対応が去年あったことだけ記録を兼ねて報告しておく。
あとは、陰謀論的には「個人が手を出せるような裁断機やスキャナじゃないから、バックに資金源があるのでは?」なんてのが面白い。( http://twitter.com/KenAkamatsu/status/20123745217679360 [twitter.com] とか)
え?
いわゆる、自炊用セットは個人で合計5万くらい出せば手に入る(裁断機1台+スキャナ1台の1セットの値段)と思っていたんですがもっと本格的なのですか?「個人で手を出せる」程度ですよ?
#そのシステム自体は自前で購入済みなのでこのお店自体には興味ない
> > あとは、陰謀論的には「個人が手を出せるような裁断機やスキャナじゃないから、バックに資金源があるのでは?」> > なんてのが面白い。( http://twitter.com/KenAkamatsu/status/20123745217679360 [twitter.com] とか)> え?> いわゆる、自炊用セットは個人で合計5万くらい出せば手に入る(裁断機1台+スキャナ1台の1セットの値段)と> 思っていたんですがもっと本格的なのですか?「個人で手を出せる」程度ですよ?
まさにあなたが引用している http://twitter.com/KenAkamatsu/status/20123745217679360 [twitter.com] に、| あの裁断機はキンコーズや一部スキャン代行業者が使ってるプロユースのやつで、| 個人が手を出せるレベルのものじゃないですね。スキャナもしかり。と書かれているわけですが、リンク先も見ないでコメントする人ですか? ;-)
ストーリーからリンクされているAKIBA PC Hotline! の記事 [impress.co.jp]にも| 同店の業務用高速スキャナ(Panasonic KV-S5505Cなど)を利用することで、市販のコミック1冊を| 約1分程度と非常に高速にスキャン可能。こうした「自炊ブース」は計6組用意されている。と書かれてます。ちなみにこの KV-S5505C というのは間違いで、この型番で検索すると自炊の森関連しか出てこないというコメントばかりひっかかって笑えますが、記事内のスキャナの写真 [impress.co.jp]を見ると正しくは KV-S5055C であることがわかります。これは国内では KV-S5055CN という型番で販売されている製品で、kakaku.com の最安値 [kakaku.com]で 35.5 万円という素人にはちょっと手の出しにくいお値段です。
35.5万? このサイトに集ってるアレゲ人からすれば十分射程範囲じゃないか?# 多分問題はそこじゃないと思うのでAC
なに言ってんだか良くわかりませんが「個人が手を出せるようなスキャンや裁断機じゃない」って書いてあるのに、なんで「いわゆる自炊用セット」の価格の話をするの?例えばスキャン機としておいてあるのは、パナソニックのKV-S5055CNのよーですが、これ価格.comで35万くらいだね。で、6組おいてあると。まあ、素人が思いつきで店舗借りたりもできないだろうし、そこそこ初期投資はしてるっぽいのが陰謀論のでどころじゃなかろーかと。
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds
はいはい、法制化法制化。 (スコア:2)
「マンガ喫茶に置いてあるコピー機」というイメージと説明、法的には問題ないと述べている。
それは裁断してなければの話。
俺には「レジ前でブランクディスクを売ってる貨しソフト屋」というイメージにしか見えない。
Re: (スコア:2, すばらしい洞察)
「マンガ喫茶に置いてあるコピー機」というイメージと説明、法的には問題ないと述べている。
それは裁断してなければの話。
最初記事(Akiba PC Hotline以外です)見たときには「図書館のコピー機とどこが違うんですか?」ってtwitterで言ってた、
と見かけたんですが軌道修正したんでしょうか?
#とはいうもののtwitterの流れチラ見したらそういう議論続いてるみたいですが。
図書館での複製の許可は 31条 [wikisource.org]の
図書、記録その他の資料を公衆の利用に供することを目的とする図書館その他の施設で政令で定めるもの(以下この条において「図書館等」という。)においては、次に掲げる場合には、その営利を目
Re:はいはい、法制化法制化。 (スコア:4, 参考になる)
せっかくだからその辺の流れも張っとこうよ
http://togetter.com/li/84045 [togetter.com] (小倉先生の発言まとめ)
31条の問題は、複製の主体がコピー機提供者かどうかにあるみたいね。(主体がコピー機提供者なら図書館以外は駄目)
で、複製の主体が利用者なら30条になって、附則 第五条の二(当分の間、これらの規定に規定する自動複製機器には、専ら文書又は図画の複製に供するものを含まないものとする)が問題になると。
そういう意味で「感覚的にはまずいけど、法廷に持ってっても潰せなそー」という感じ。
議論を見てて思ったけど、みんな図書館資料のコピーは否定しないんだよね。
ってことは、図書館がスキャンしやすいように裁断しておく、とかはOKなのかね。
あとは、陰謀論的には「個人が手を出せるような裁断機やスキャナじゃないから、バックに資金源があるのでは?」なんてのが面白い。( http://twitter.com/KenAkamatsu/status/20123745217679360 [twitter.com] とか)
# さほど儲からなそうなので、あくまでも「陰謀論」系の話だと思うけど:-P
訴えるに難しく、圧力かけるに面倒な相手で、利用者がもりもり使い出してフランチャイズ化すると漫画喫茶やブックオフみたいにそれなりに市民権を得たりするんでしょーか
スキャン書籍ってそんなに需要あるのかなあ。(少数の本読みがもりもり自炊してるだけな気がしてた)
Re:はいはい、法制化法制化。 (スコア:1, すばらしい洞察)
出版社が「まともな」電子書籍を出してれば検索も(文字の)コピペもできないスキャン書籍にそこまで人気出るはずないでしょう。
ガラパゴスが米中印に進出 [mainichi.jp]というから「えっ、いつの間にXMDFが結合音節文字や簡体字に対応したんですか?」と思ったら海外ではEPUBだと。日本の消費者ってどこまでなめられてるの?
Re:はいはい、法制化法制化。 (スコア:1, 参考になる)
今朝の新聞に
> 海外にお住まいの愛読者の皆さま、大変長らくお待たせしました。
> 2月10日より、全世界同時に「文藝春秋」海外電子版を、お読みいただけます。
> iPhone、iPad、パソコンで海外電子版「文藝春秋」を
> 日本での発売と同時に、お楽しみください。
> 電子版の配信は海外のみです。
(強調は引用者による)って広告が出てた。
ちなみに海外にお住まいなわけじゃなくて普通に日本で配達された新聞に載ってたんだけど。ケンカ売ってるの?
イメージ映像に載ってる記事が「内定がもらえないでいるあなたに」なのも笑えた。日本企業の内定の話なんか海外在住の読者が読んでどうするんだか。まさか「日本のガラパゴスっぷりをお楽しみください」って自虐ネタじゃなかろうな。
Re: (スコア:0)
>日本の消費者ってどこまでなめられてるの?
国内でXMDFなのは既にSSTで扱っている電子書籍が大量にあるからでしょ?
Re:はいはい、法制化法制化。 (スコア:1, 参考になる)
図書館でコピーしたことありますか?図書館での著作物の複写には制限がありますよ。
著作権法31条なんですが複写の範囲は「著作物の一部分」に限定されていて、通常は著作物の半分を超えない量というのを目安として運用されていると思います。(もっというと「調査研究の用に供するため」という形式上は強い制限があるんですが)
そういう制限のもとで複写が許されていることを考えると「スキャンしやすいように裁断しておく」というのはもとの趣旨を逸脱しているかなと思います。それに図書館の目的の一つに「適切に資料を保存する」っていうのがあるんじゃないでしょうか。そういう意味では図書館が本を裁断するのはNGって気がします。
Re:はいはい、法制化法制化。 (スコア:4, 参考になる)
そのNGってのは、感覚的にってことでしょう?
適切に保存する資料と、調査研究用に提供する資料の2つあれば良いわけだし、さらにいえばそれは図書館の目的ではあっても法律とは関係ないよね?
法律的には、図書館がスキャン用に裁断しておくことを違法とする根拠ってないよね?ってのが問い。
んで、31条は、あくまでも「図書館等の利用者の求めに応じ」などの図書館が主体となってコピーする場合だよね。
だから複写の制限は「図書館が、蔵書を複写するには制限があるだけ」です。
本を借りた利用者がコピーする事に関しては、30条がかかってきて、お家でスキャンすることは合法でしょ。
んで、「公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器」は、「当分の間、これらの規定に規定する自動複製機器には、専ら文書又は図画の複製に供するものを含まないものとする。」とある。
つまり図書館に公衆利用のスキャナを設置して、利用者が勝手に使うことに関して問題とする根拠が無いんでないかなと。
# カラオケ法理の話が出てるのも、その辺がポイントだからなんじゃないかなあ。
# 図書館の無料スキャナ設置は「それは図書館が複写に応じているのと同等である」とみなされるかどうかっていう。
***
以下のようなのが今年話題になるんで無いかと予想:-P
・裁断済み中古本市場の形成
・漫画喫茶での電子書籍の閲覧サービス
・図書館で裁断済みの本を貸し出しスタート
・図書館で本の一部のスキャンデータ提供を開始
・赤松方式を真似た同人紙が中高生に流行して社会問題に
・貸し出し自炊ルームの隣に、裁断済み古本屋が開店して大炎上
# 何はともあれ、あけおめことよろ:-)
Re:はいはい、法制化法制化。 (スコア:1)
1については、gigazineで2010/8に話題になってます [gigazine.net] (スラッシュドットジャパンで話題になったかは知りません)。
2については電子書籍の貸与についても出版物貸与権管理センター [taiyoken.jp]が扱えばOKなんでしょうか。利用代金の回収代行の方がスマートだとは思います (漫画喫茶が購入→著作権者に包括利用料を支払う形より、漫画喫茶の端末で利用者が一時利用権を購入の方が見栄えがよい)。別にすべてがすべてコピーフリーじゃないでしょうから問題になる要素はなさそう。
3については今回のとあまり議論はかわらないような気がします。気がするだけですが。だって製本済みの本と裁断済みのと2種類を管理できるような館があろうとはちょっと思えないです。裁断済みの本の貸し出しサービス、という民間サービスはまた話が変わると思います。「裁断済みの本」なんてスキャン目的以外に使いようがない、と言われると言葉に詰まるでしょうし。
# 余談ですが、図書館での電子書籍の貸し出しが話題になったのは昨年末ですね (スラドではry)。
# NEC、図書館向けの電子書籍貸出システム~堺市立図書館が導入 - クラウド Watch
# http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/20101222_416363.html [impress.co.jp]
4については、法改正が必要です (現時点で認められているのは国立国会図書館のみ)。5、6はノーコメント。
# 図書館云々はあまりフォローする意味が無いと思います。図書館が「勝手に使える」コピー機を置いてる例があれば別ですが、きちんと著作権法31条に基づいて著作権料を回収しているのしか寡聞にして知りません。仮定の上に議論を重ねるのもちょっと変です。図書館では「一部分」のみが認められ、自由に全体をコピーできるわけではないですし (「全部コピーが出来てしまう」のとはまた別)。
Re:はいはい、法制化法制化。 (スコア:2)
まあ、与太話の部分はおっしゃるとおり与太なので流していただいて:-P
以下のは、いくらなんでもググらなすぎな気がしますが。
いやー、この手の話題を触れるときに「横浜市立図書館にセルフコピー機を設置した」ってのを知らないのはマズイでしょう。
図書館内には普通にコピー機設置されてますが(されてない方が最近少ないのでは?)、
それとは別に「著作権法第30条による私的使用のための複写も館内でできるように」として設置してます。
# だからこそ、カラオケ法理だとかを弁護士がつぶやいたりしてるわけで。
「著作権法31条に基づいて著作権料を回収」ってのは条文番号のtypoか、私の知らない判例があるのかも知れないのであんまいい加減な事いえませんが、著作権料なんか回収してないのでは。
少なくとも、国立国会図書館の複写料金には含まれてません。(PDF注意 http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/data/a5232.pdf [ndl.go.jp] )
# 弁護士で無いので法律の事で断定的なことは言えませんが、にしてもちょいとググらなすぎではー:-P
今後の図書館のあり方 (スコア:1)
>>議論を見てて思ったけど、みんな図書館資料のコピーは否定しないんだよね。
個人的には「図書館が入れた本なら何回貸して、どれだけ複製されても著者へ入る印税は同じ」
というのは、JASRACによる「包括契約」なみにヒドイ話だと思ってる。
今後はむしろ図書館におけるコピーを完全に許可し、全数調査の上で、貸し出し回数&日数、
コピー回数とページ数に応じた印税を著者に支払うなどのシステムに変えていくべきではなかろうか。
#著者は賛成するかもしれないけど、出版社は猛反対するだろうなコレ。
>「著作物の一部分」に限定されていて、通常は著作物の半分を超えない量というのを目安として運用されている
ということは実質的には「2回以上に分けてコピーすればOK」という程度の意味しかない。
Re:今後の図書館のあり方 (スコア:1, すばらしい洞察)
図書館のコピーを利用したことがありますが、購入できるものならふつうに買った方が遥かに安いんですよね。
著作権者への還元についてはわかりませんが、コピー費用が歯止めになってます。
Re:今後の図書館のあり方 (スコア:1)
>図書館のコピーを利用したことがありますが、購入できるものならふつうに買った方が遥かに安いんですよね。
もしかして、書籍を丸ごと一冊コピーしようとしたのでしょうか?
普通(なにが普通やねん?)、資料として必要な箇所を数ページコピーするもんだと思っていましたけどそうでもないってことなのかな。
Re:今後の図書館のあり方 (スコア:1, 参考になる)
> 今後はむしろ図書館におけるコピーを完全に許可し、全数調査の上で、貸し出し回数&日数、
> コピー回数とページ数に応じた印税を著者に支払うなどのシステムに変えていくべきではなかろうか。
かなり今更だけど、そんなものは何十年も前から議論されとるよ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AC%E5%85%B1%E8%B2%B8%E4%B8%8E%E6%A8%A9 [wikipedia.org]
Re: (スコア:0)
>図書館でコピーしたことありますか?図書館での著作物の複写には制限がありますよ。
とはいえその図書館も制限に疎いこともあるんだ。
実際。とある『公立図書館』がそういう制限を課していなくて「いいの?」って聞いたら
「え?あ。そういえばそうですね。聞かれたこともなかったんで。んー。判断は皆様に、お任せします」
と回答しちゃうところもあった。
国会図書館みたいに、実際に複写する人が図書館なら別だろうけど。
あるいは、ちゃんと利用申請をもとに、コピー機が貸し出されるなら問題ないけど。
図書館によっては、利用申請書が後出しなところもある。
そういうのは「図書館が複製物を提供した」っていうのかな。
図書館側の管理は、もーすこし厳しくてもいいと思うんだ。
ま。そーいう対応が去年あったことだけ記録を兼ねて報告しておく。
Re: (スコア:0)
あとは、陰謀論的には「個人が手を出せるような裁断機やスキャナじゃないから、バックに資金源があるのでは?」なんてのが面白い。( http://twitter.com/KenAkamatsu/status/20123745217679360 [twitter.com] とか)
え?
いわゆる、自炊用セットは個人で合計5万くらい出せば手に入る(裁断機1台+スキャナ1台の1セットの値段)と
思っていたんですがもっと本格的なのですか?「個人で手を出せる」程度ですよ?
#そのシステム自体は自前で購入済みなのでこのお店自体には興味ない
Re:はいはい、法制化法制化。 (スコア:2, 参考になる)
> > あとは、陰謀論的には「個人が手を出せるような裁断機やスキャナじゃないから、バックに資金源があるのでは?」
> > なんてのが面白い。( http://twitter.com/KenAkamatsu/status/20123745217679360 [twitter.com] とか)
> え?
> いわゆる、自炊用セットは個人で合計5万くらい出せば手に入る(裁断機1台+スキャナ1台の1セットの値段)と
> 思っていたんですがもっと本格的なのですか?「個人で手を出せる」程度ですよ?
まさにあなたが引用している http://twitter.com/KenAkamatsu/status/20123745217679360 [twitter.com] に、
| あの裁断機はキンコーズや一部スキャン代行業者が使ってるプロユースのやつで、
| 個人が手を出せるレベルのものじゃないですね。スキャナもしかり。
と書かれているわけですが、リンク先も見ないでコメントする人ですか? ;-)
ストーリーからリンクされているAKIBA PC Hotline! の記事 [impress.co.jp]にも
| 同店の業務用高速スキャナ(Panasonic KV-S5505Cなど)を利用することで、市販のコミック1冊を
| 約1分程度と非常に高速にスキャン可能。こうした「自炊ブース」は計6組用意されている。
と書かれてます。ちなみにこの KV-S5505C というのは間違いで、この型番で検索すると自炊の森関連しか
出てこないというコメントばかりひっかかって笑えますが、記事内のスキャナの写真 [impress.co.jp]を見ると
正しくは KV-S5055C であることがわかります。これは国内では KV-S5055CN という型番で販売されている製品で、
kakaku.com の最安値 [kakaku.com]で 35.5 万円という素人にはちょっと手の出しにくいお値段です。
Re: (スコア:0)
35.5万? このサイトに集ってるアレゲ人からすれば十分射程範囲じゃないか?
# 多分問題はそこじゃないと思うのでAC
Re:はいはい、法制化法制化。 (スコア:2)
なに言ってんだか良くわかりませんが「個人が手を出せるようなスキャンや裁断機じゃない」って書いてあるのに、なんで「いわゆる自炊用セット」の価格の話をするの?
例えばスキャン機としておいてあるのは、パナソニックのKV-S5055CNのよーですが、これ価格.comで35万くらいだね。
で、6組おいてあると。
まあ、素人が思いつきで店舗借りたりもできないだろうし、そこそこ初期投資はしてるっぽいのが陰謀論のでどころじゃなかろーかと。