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一方で、現代的な動画圧縮技術なんて、MPEG-1の時代から
イントラ・動き予測+差分をDCT+量子化+エントロピー圧縮
という基本原理は変わってなくて、しかも1990年にはMPEG-1の規格はほぼ固まってた(=それらの基本技術は公知になってて2011年現在では特許切れのはず)から、うまい具合に技術を構成すれば On2 や GoogleのいうようにVP8はパテントフリーにできるかもしれないとも思っていました。あるいは、1個か2個くらい他社特許が含まれていてもGoogleの財力でどうにかなるレベルだとも。
ただ、特許フリーを目指したゆえか、やはりVP8については「エントロピー圧縮を改善したH.264ベースラインプロファイル [wikipedia.org]」に過ぎないと評価 [multimedia.cx]されているわけで、そのポテンシャルには疑問符がつきますな。特許料から逃れても、帯域やストレージだってお金かかるんだし。
> 特許料から逃れても、帯域やストレージだってお金かかるんだし。
それゆえに、Googleから見れば、VP8の圧縮率が悪いことで帯域やストレージに余分に金がかかるのと、H.264の特許料で金がかかるのと、どちらが安上がりで済むのかという問題に帰着できるわけだよね。
VP8がなかったとしたら、MPEG-LAの言いなりになる以外に選択肢がない。
その指摘は重要で、動画圧縮技術ってMPEG-1(1993) → H.264 (2003) とか見ても、10年かけてせいぜい圧縮性能は3倍くらいにしかなっていないわけです。ストレージや回線の性能価格比なんて、10年経てば何十倍とかになってますから、少々性能が悪くても、特許料払わないほうが安いのかも。Googleは動画圧縮技術までコモディティ化させるつもりなのですかと。
ただ、そうはいってもTheoraをYouTubeで使う気にはなれなかったみたいだが。
#といっても解釈で妙なことになる可能性が有りまくるわけですけど。
そのとおりですな。20年前には公知だったのでかなりのものがexpireしてるはず、という言い方に訂正させてくだされ。
世間にはH.264でもベースラインプロファイルしか再生できないとかいう残念な環境がそれはとってもとってもたくさんあって、オンラインサービスではベースライン版を炊かざるを得ないという実態もあるので、ベースラインに毛が生えたような品質のVP8でもウェブに限ればそれなりの競争力は有ると思われます。ただベースライン縛りの環境はモバイル環境が中心で、現状のモバイル環境ではVP8のハードウェアサポートもないわけですから、VP8のアクセラレーションが出来るようになるまではやっぱり微妙よねという感はあったりします。どちらにしてもこれに誰が手を挙げるか見てみないと何とも言いようがないですが、仮にパテント問題でGoogleが勝った場合はモバイル系で例えばqualcommチップセットで対応が入るとかいう形になっていくんじゃないかと。もっとも、MPEG LAがFUDではなくパテントプールの実力行使に出たということはかなり勝算があってのことでしょうし、Googleの勝算は微妙だなぁというのが現実ですよね。これで負けたら100億円も出して買ったOn2はゴミだよなぁ。
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私は悩みをリストアップし始めたが、そのあまりの長さにいやけがさし、何も考えないことにした。-- Robert C. Pike
いずれ文句を言ってくるやつがいるとは思ってたけど (スコア:0)
一方で、現代的な動画圧縮技術なんて、MPEG-1の時代から
イントラ・動き予測+差分をDCT+量子化+エントロピー圧縮
という基本原理は変わってなくて、しかも1990年にはMPEG-1の規格はほぼ固まってた(=それらの基本技術は公知になってて2011年現在では特許切れのはず)から、うまい具合に技術を構成すれば On2 や GoogleのいうようにVP8はパテントフリーにできるかもしれないとも思っていました。あるいは、1個か2個くらい他社特許が含まれていてもGoogleの財力でどうにかなるレベルだとも。
ただ、特許フリーを目指したゆえか、やはりVP8については「エントロピー圧縮を改善したH.264ベースラインプロファイル [wikipedia.org]」に過ぎないと評価 [multimedia.cx]されているわけで、そのポテンシャルには疑問符がつきますな。特許料から逃れても、帯域やストレージだってお金かかるんだし。
Re:いずれ文句を言ってくるやつがいるとは思ってたけど (スコア:1, 興味深い)
> 特許料から逃れても、帯域やストレージだってお金かかるんだし。
それゆえに、Googleから見れば、VP8の圧縮率が悪いことで帯域やストレージに
余分に金がかかるのと、H.264の特許料で金がかかるのと、
どちらが安上がりで済むのかという問題に帰着できるわけだよね。
VP8がなかったとしたら、MPEG-LAの言いなりになる以外に選択肢がない。
Re:いずれ文句を言ってくるやつがいるとは思ってたけど (スコア:2, 興味深い)
その指摘は重要で、動画圧縮技術ってMPEG-1(1993) → H.264 (2003) とか見ても、10年かけてせいぜい圧縮性能は3倍くらいにしかなっていないわけです。
ストレージや回線の性能価格比なんて、10年経てば何十倍とかになってますから、少々性能が悪くても、特許料払わないほうが安いのかも。Googleは動画圧縮技術までコモディティ化させるつもりなのですかと。
Re: (スコア:0)
ただ、そうはいってもTheoraをYouTubeで使う気にはなれなかったみたいだが。
Re: (スコア:0)
アメリカの特許制度だと、公知になってから20年経っても、特許が切れているとは限らないかもよ。
むしろ、20年前に公知になった技術でも、今日になって特許が成立したりするらしいぞ。
Re:いずれ文句を言ってくるやつがいるとは思ってたけど (スコア:1)
#といっても解釈で妙なことになる可能性が有りまくるわけですけど。
Re: (スコア:0)
そのとおりですな。20年前には公知だったのでかなりのものがexpireしてるはず、という言い方に訂正させてくだされ。
Re: (スコア:0)
世間にはH.264でもベースラインプロファイルしか再生できないとかいう残念な環境がそれはとってもとってもたくさんあって、オンラインサービスではベースライン版を炊かざるを得ないという実態もあるので、ベースラインに毛が生えたような品質のVP8でもウェブに限ればそれなりの競争力は有ると思われます。
ただベースライン縛りの環境はモバイル環境が中心で、現状のモバイル環境ではVP8のハードウェアサポートもないわけですから、VP8のアクセラレーションが出来るようになるまではやっぱり微妙よねという感はあったりします。
どちらにしてもこれに誰が手を挙げるか見てみないと何とも言いようがないですが、仮にパテント問題でGoogleが勝った場合はモバイル系で例えばqualcommチップセットで対応が入るとかいう形になっていくんじゃないかと。
もっとも、MPEG LAがFUDではなくパテントプールの実力行使に出たということはかなり勝算があってのことでしょうし、Googleの勝算は微妙だなぁというのが現実ですよね。
これで負けたら100億円も出して買ったOn2はゴミだよなぁ。