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製造業のシステム屋ですけど、NC旋盤の制御用パンチカードが知っている限りは一番古いかも。機械の銘板には1976年と印字がある。
昔は汎用で使われていたが、こいつでしか効率的に作れない部品が有り、今では壊れたら困るため、特殊な部品専用の装置になっている。現代のCNC複合旋盤だととんでもなく複雑な計算と制御が必要な特殊な部品を、僅か数枚のパンチカードだけで削れてしまうと言う代物。今でも実はかなり稼働率が高い。今ではパンチカードの管理を専門に行う簡単なアプリを作って運用している。
それ以外だとついこの間まで金属表面処理の制御をし
> 現代のCNC複合旋盤だととんでもなく複雑な計算と制御が必要パンチカード式のNC旋盤では短い命令で表現できるわけだから、それを機械的に変換するソフトウェアが作れれば解決するのかなぁ…あ、フィードバックとかが掛かってる作業だと再現難しいのか。
親ACですが、普通の汎用NC旋盤に、ある部品を作る為の専用のNC軸と、フィードバック…と言うより「からくり」と表現した方がいいような独特の加工治具を取り付けられるようにした代物なので、制御の問題じゃ無いです。
その軸を無視して使うと普通の汎用NC旋盤として使えるんで昔は汎用NC旋盤としても使っていましたが、汎用の方はより新しい旋盤に世代交代されていきました。しかし、一方で専用の軸をつかわなければならない部品は、シンプルなNC旋盤ではできないため、生き残ったというわけですね。
当然ながらマシニングセンタなどの多軸加工機でも理論上ではできるんですが、表面性状や精度の面で通常ではやらない制御をしなければならず、汎用のCAM(工作機器の数値制御プログラムを作るためのソフトウエア)では結構難しく高コストです。また結構加工時間もかかり、高価なマシニングセンタを使わせるより、遙か昔に減価償却が終わっている装置を延命しておいて使う方が良いと判断されていると、そういうわけです。
レガシーなシステムがいまだに動いていると言うのは、技術が失われたと言うより、それが経済的に合理的であるから生き残ってるんじゃ無いかと思います。ただ、万が一壊れたら、現代のCNC旋盤をあらたに改造して再現するコストをかけられるほどには需要がありません。そこではマシニングセンタを使った方が安いと判断され、マシニングセンタで今よりもコストをかけて作られる事になるんじゃないかと思います。ただ壊れる要素部品(軸受けとか)は当時と規格がほとんど変わっておらず、部品の図面もあるので、壊れた部品は少しずつちょろちょろ更新されながら今後も使い続けられるんじゃ無いかなあ。
なるほど…色々と納得できました、ありがとうございます。技術が失われたわけでもなく、ただ古いだけというわけでもなく、「経済的に合理的であるから生き残ってる」レガシーシステムかぁ…なんかいいですね、そういうの。
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ハッカーとクラッカーの違い。大してないと思います -- あるアレゲ
工作機器のパンチカード (スコア:5, 興味深い)
製造業のシステム屋ですけど、NC旋盤の制御用パンチカードが知っている限りは一番古いかも。機械の銘板には1976年と印字がある。
昔は汎用で使われていたが、こいつでしか効率的に作れない部品が有り、今では壊れたら困るため、特殊な部品専用の装置になっている。
現代のCNC複合旋盤だととんでもなく複雑な計算と制御が必要な特殊な部品を、僅か数枚のパンチカードだけで削れてしまうと言う代物。今でも実はかなり稼働率が高い。
今ではパンチカードの管理を専門に行う簡単なアプリを作って運用している。
それ以外だとついこの間まで金属表面処理の制御をし
Re: (スコア:0)
> 現代のCNC複合旋盤だととんでもなく複雑な計算と制御が必要
パンチカード式のNC旋盤では短い命令で表現できるわけだから、
それを機械的に変換するソフトウェアが作れれば解決するのかなぁ…
あ、フィードバックとかが掛かってる作業だと再現難しいのか。
Re:工作機器のパンチカード (スコア:2, 参考になる)
親ACですが、普通の汎用NC旋盤に、ある部品を作る為の専用のNC軸と、フィードバック…と言うより「からくり」と表現した方がいいような独特の加工治具を取り付けられるようにした代物なので、制御の問題じゃ無いです。
その軸を無視して使うと普通の汎用NC旋盤として使えるんで昔は汎用NC旋盤としても使っていましたが、汎用の方はより新しい旋盤に世代交代されていきました。
しかし、一方で専用の軸をつかわなければならない部品は、シンプルなNC旋盤ではできないため、生き残ったというわけですね。
当然ながらマシニングセンタなどの多軸加工機でも理論上ではできるんですが、表面性状や精度の面で通常ではやらない制御をしなければならず、汎用のCAM(工作機器の数値制御プログラムを作るためのソフトウエア)では結構難しく高コストです。また結構加工時間もかかり、高価なマシニングセンタを使わせるより、遙か昔に減価償却が終わっている装置を延命しておいて使う方が良いと判断されていると、そういうわけです。
レガシーなシステムがいまだに動いていると言うのは、技術が失われたと言うより、それが経済的に合理的であるから生き残ってるんじゃ無いかと思います。
ただ、万が一壊れたら、現代のCNC旋盤をあらたに改造して再現するコストをかけられるほどには需要がありません。そこではマシニングセンタを使った方が安いと判断され、マシニングセンタで今よりもコストをかけて作られる事になるんじゃないかと思います。
ただ壊れる要素部品(軸受けとか)は当時と規格がほとんど変わっておらず、部品の図面もあるので、壊れた部品は少しずつちょろちょろ更新されながら今後も使い続けられるんじゃ無いかなあ。
Re: (スコア:0)
なるほど…色々と納得できました、ありがとうございます。
技術が失われたわけでもなく、ただ古いだけというわけでもなく、
「経済的に合理的であるから生き残ってる」レガシーシステムかぁ…
なんかいいですね、そういうの。