20日から22日にかけてAvastを使用している環境でWindows 10 バージョン1803にアップグレードすると正常に動作しなくなる問題が報告され、Microsoftが該当環境へのバージョン1803の配信を一時停止したそうだ(
Avast Forum、
The Registerの記事、
BetaNewsの記事、
Softpediaの記事)。
症状としては、起動時に回復オプションが表示される、ログインすると「ごみ箱」アイコンとタスクバーのみの黒いデスクトップが表示される、といったもののようだ。ログイン時にはデスクトップにアクセスできないといったメッセージが表示されるとのことで、スタートメニューも機能しないとのこと。
Redditのスレッドでは症状が発生する環境の99%でAvastを使用しているとまとめられているが、AVGやMcAfee、Nortonで問題が発生したとの報告もみられる。
Microsoft Communityでは 1)回復オプションから以前のバージョンに戻す、2)解決法が提供されるまで待つ、3)ファイルをバックアップしてWindows 10を再インストールする、という対処法が紹介されているが、アンチウイルス関連の記述はない。
Avastは当初、Microsoftと協力して調査しているが両社ともに症状を再現できていないこと、MicrosoftがAvast環境へのバージョン1803配信を一時的に停止したことをフォーラムで報告していた。しかし、その後バージョン1803の最新アップデートとAvast Behavior Shieldとの間で互換性の問題が確認されたとし、更新の提供開始を同スレッドで報告している。バージョン1803の配信が再開されたかどうかについては報告がない。
Avastによれば、タイミングやインターネット接続状況などによっては問題が発生しないこともあるという。既に問題が発生したユーザー向けには、
The Computer CellarのWebサイトで解説されている修復手順を紹介している。手順としては黒いデスクトップ画面が表示された状態で、別途用意したWindows 10インストールメディアの「setup.exe」をタスクマネージャーの「新しいタスクの実行」から起動して再度アップグレードするというものだ。この方法ではユーザーファイルが失われることはないとのこと。