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ソフトウェア

人工知能を使ったホテルの「融通予約」システム 38

ストーリー by hylom
ロボットマネージャー登場というわけではない、 部門より

papa-pahoo 曰く、

ITproの記事によると、産業技術総合研究所のサービス工学研究センターが人工知能を使ってサービス業の予約受け付け業務を効率化しながら利益を最大化できる「融通予約」システムを開発した。ビジネスホテルチェーンの西鉄インと、宮城県および山形県の温泉旅館4軒の連合体「ニッポンTOJIむら」がこの融通予約システムを使ったネット予約の試験運用を始めたそうだ。

融通予約とは、あらかじめ客が予約時に振り替え可能な条件を設定しておき、後から予約を行う客にその条件を「譲る」対価として料金の割引などのサービスを得られるもの。たとえば西鉄インの場合、福岡市の「西鉄イン福岡」「西鉄イン天神」「西鉄イン博多」という3つのビジネスホテルにこのシステムを適用。たとえばこのサービスを利用したい場合、予約時に「フリー予約」を選択し、泊まりたいホテルの優先順位を設定しておく。この場合、もし第一希望のホテルが満室になり、かつそのホテルに泊まりたいという希望者が出た場合、泊まるホテルを変更する代わりに料金の割引を受けることができる。

記事によると場所の相場や割引率など最適な価格を算出することで、最低でも利益率を1.5倍に上げることも可能だという。

人工知能、というものがいまいちよく分からないが、日経新聞の記事によると、「過去の販売履歴などをシミュレートし、空き室や料金など複雑な条件を瞬時に判断する」とのことなので、過去の販売履歴を元に機械学習を行った人工知能システムを使用して判断を行う、ということなのだろうか?

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  • 知的処理 (スコア:3, すばらしい洞察)

    by annoymouse coward (11178) on 2009年03月10日 19時43分 (#1528474) 日記

    この場合の"人工知能"というのは、
    探索処理アルゴリズムが知的であることを意味していると思います。

    日経新聞の記事に

    融通予約システムに人工知能を搭載し、探索問題処理をしている。

    とありますので、システム内部では、客とホテルの組み合わせの中から
    ホテル業者の利益がより大きくなるような組み合わせを探索していて、
    その探索アルゴリズムとして
    http://isw3.naist.jp/IS/Curriculum/01/outline/Artificial_Intelligence_I.html [naist.jp]
    にあるような人工知能論的手法が用いられているのだと思います。

    • Re:知的処理 (スコア:2, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2009年03月10日 20時40分 (#1528494)

      マテ。
      編集子はそんなことを問題にしているのではないと思うぞ。
      そんな、太古に人工知能と言われたが現在は当たり前のように実装されている機能のことな訳ないだろう。
      (おススメ機能というのはどこのサイトでも見ますね?)
      だから、

      わざわざ今時「人工知能」と名乗るぐらいだから、
      いったいどんな前代未聞のステキテクノロジーが搭載されてるんだろう、ワクワク。
      (本音:いまどき「人工知能」だって、(プゲラ )

      …というニュアンスで「人工知能、というものがいまいちよく分からないが」と語ってるんだろう。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        それが分かってるから、あえてマジレスしてるんじゃないの?
        素人さんを笑うのはみっともないですよって。

    • by Anonymous Coward

      ORの講演会で見た記憶があります。
      おそらく使われている手法はGAです。
      複数の強度を持つ制約条件を設定した上で最適解を探索してるはず。

      この種のいわゆる「スケジューリング問題」というやつはNP完全でして、
      お示しのような確実に最適解を探しに行く手法はあまり好ましくないです。

  • by NOBAX (21937) on 2009年03月10日 20時13分 (#1528485)
    人工知能のアルゴリズムは事故になると困るので、どうしても安全サイドを選んでしまうというのと
    突発事故のような、未知の要件に対応できないのが、廃れた最大の要因だと思います。
    その辺りは本質的に改善できない問題でしょう。
    たとえばホテルの予約であれば、人間なら多少のキャンセルを見込んでオーバーブッキングしておく。
    それも、どの程度にするかは、天気、曜日、団体予約など様々な制約条件を勘案して、
    落とし所を決めていく。つまり多少のリスクを取って、最大のリターンを求める分けです。
    当然、リスクを最小化できるのは、その人の経験や能力に拠るわけです。
    コンピュータではその辺り、つまり動的に変化する制約条件の組み合わせを最適に評価し、
    その結果を学習して、次に活かす、というのが難しかったです。
    • by Anonymous Coward on 2009年03月10日 20時34分 (#1528492)

      CRS [wikipedia.org]なんかは以前からそういうことをやってるはずです。
      オーバーブッキングも普通にやってますし。
      ただ航空機は積み残しがでても問題ない?ようですけど宿泊先がなくなるのは問題大有りだとは思います。
      売れる数が決まっているという点ではMARS [wikipedia.org]と、予約後も入れ替え可能という点ではCRSと似てるのでその折衷っぽいものになるのではないかと。

      #アルゴリズムもだけど、ホテルが変更になったときに行き方がわかりやすく案内されるかどうかも成功のカギではないかな。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2009年03月10日 20時52分 (#1528498)
        指定席でオーバーブッキングってどうやるんですか。
        JRは事故に備えて、車掌がいくつか座席をキープしていたと思います。
        何度かそこに座らされた経験があります。
        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2009年03月10日 21時44分 (#1528526)

          航空機の場合はNO SHOWが当たり前なのでオーバーブッキングも普通にあるわけです。
          予測が外れたら一部の客を上位クラスの席にアップグレードしたりどうしても乗せきれないときはお金を渡して降りてもらうなんてことも。
          そういうのが習慣的に許されているようです。

          親コメント
        • by Anonymous Coward
          航空券の場合は搭乗前にカウンターでチェックインした際に座席が確定するので オーバーブッキングも可能。
          • by Anonymous Coward
            国内線はANAもJALも座席指定ですよ。
            • by Anonymous Coward

              んなことはない。ただ単に「事前に指定できる」というだけのこと。

    • > 突発事故のような、未知の要件に対応できないのが、廃れた最大の要因だと思います。

      そういった事態の対応こそ「人工知能」が意味をもつ分野だと思ってました。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      それは人工知能じゃあないよ。
      そういった誤解が広まったこと/広めたことが、AI研究が縮小していった主たる要因のひとつだよねぇ……

  • by marute (13883) on 2009年03月10日 23時16分 (#1528571) 日記

    「この部屋私が借りたんですが・・・」
    「え?あなたも借りたんですか?実は私も借りたんですよ」
    「あなたもですか・・・」

    で、ダブルブッキングした者同士、ゆーつーしあって仲良く相部屋するシステムがYou too予約システム・・・

  • http://unit.aist.go.jp/incs/ci/organization/koho/070206_poster.pdf [aist.go.jp]
    これが、一年以上前のポスターですが、ここでは、「人工知能」という言葉は使われていません。

    http://www.aist.go.jp/aist_j/aistinfo/aist_today/vol07_12/special/p16.html [aist.go.jp]
    これが、昨年末の概要紹介ですが、一ヶ所だけ「人工知能」ということばは使われているけど、今までの研究の流れをかいつまんで話した際のもので、このシステムを指して「人工知能」と呼んでいるわけではありません。

    http://www.aist.go.jp/aist_j/aistinfo/aist_today/vol07_12/special/p02.html [aist.go.jp]
    ここでは、それまでの流れをもうちょっと噛み砕いて説明されています。

    http://staff.aist.go.jp/k.miyashita/index-j.html [aist.go.jp]
    作成者によると、日経の記事は、少しニュアンスが違うようです。

    というわけで、自分の知っている言葉を使って説明してしまったがために、「人工知能のシステム」みたいな書き方になってしまっているけど、少なくとも、想像するほどいい加減なものではないようです。言葉にこだわることもないですけどね。

  • by Anonymous Coward on 2009年03月10日 19時36分 (#1528471)

    「人工知能を使った~」「AIによる~」と言った、一昔前に流行ってがっかりされて廃れた形容句が
    また復活するほど、もう人の記憶は風化したのでしょうか?

  • by Anonymous Coward on 2009年03月10日 20時10分 (#1528483)
    値切れるのかと思ってしまいました。
  • by Anonymous Coward on 2009年03月11日 6時10分 (#1528697)
    宿泊する権利を売買する仕組みを作れば足りるのでは?
    • by Anonymous Coward

      いえ、それは次の商売です。

  • by Anonymous Coward on 2009年03月11日 14時15分 (#1528983)

    出張の際、5年ほど前までは「おかねつかうな」だったんですが、最近は「いのちだいじに」を優先しております。
    寄る年波には勝てません。

  • by Anonymous Coward on 2009年03月11日 14時39分 (#1529002)

    IC●T叩きの記事無し。
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身近な人の偉大さは半減する -- あるアレゲ人

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