Oracle、Java 特許侵害で Google を提訴、Android 配布中止求める 79
ストーリー by reo
お次に取り出しましたるは… 部門より
お次に取り出しましたるは… 部門より
ある Anonymous Coward 曰く、
ITmedia の記事などで報じられているが、Sun を買収した Oracle が Sun が開発した Java に関する特許を Andoroid が侵害しているとして、Google を提訴した (本家 /. 記事) 。
Oracle の要求には Android 配布や Android に関する広告の中止が含まれており、Android 端末を開発している国内外の企業にも痛手になるかもしれない。記事によると、Dalvik 仮想マシンが「米国特許番号 6,125,447、6,192,476、5,966,702、7,426,720、RE38,104、6,910,205、6,061,520 の 1 つあるいは複数の請求項を侵害している」と Oracle は主張している。一方、Google は「事実無根」であり、「オープンソースの Java コミュニティーを攻撃」しているとして「オープンソース標準を断固として防衛する」との反論を行っている。
まぁ (スコア:3, 興味深い)
が有効であるならば、はっきりいって真っ黒なので、
あとは Oracle に幾ら払うか (MS みたいにクロスライセンスにする?)、
またはこれらの特許が無効であることを訴えていくかのどちらかでしょうか。
# Java と Dalvik は違うものです (笑)、みたいな話は上述の特許とは関係ないので。
まあオープンソースコミュニティがなんとか高邁なことをいってるからには
金払って自分だけ一抜けみたいなことはしないんですよね、
と釘を刺してみる。
Re:まぁ (スコア:4, 参考になる)
軽く眺めてみた(1件につき1分なので、正確性も何も保証しないけど)
Protection domains to provide security in a computer system
United States Patent 6125447
→ sandbox? 1997年
Controlling access to a resource
United States Patent 6192476
→ ソースコード(or 実行stack)がアクセス権限のprincipalだよ 1997年
Method and apparatus for pre-processing and packaging class files
United States Patent 5966702
→ クラスファイルの事前生成、重複排除+メモリアロケーションの事前決定 1997年
System and method for dynamic preloading of classes through memory space cloning of a master runtime system process
United States Patent 7426720
→ forkした時の子プロセスのクラス定義を親から引き継ぐ話 2003年
Method and apparatus for resolving data references in generated code
United States Patent RE38104
→ 動的に解決するsymbolをランタイムに解決して、解決後はコードリライトでnumeric symbolを直接返す 1999年
Interpreting functions utilizing a hybrid of virtual and native machine instructions
United States Patent 6910205
→ virtual code とnative codeの両方を容易しておいて、必要に応じて実行を切り替える 2002年
Method and system for performing static initialization
United States Patent 6061520
→ クラスロード時の初期化関係っぽいんだけど、mclassファイルとやらが何だかわからなかったのでポイント不明 1998年
Re:まぁ (スコア:3, 参考になる)
ソースコードの配布だけにすれば、特許を回避できるはず。
レファレンス実装ですよ~みたいな。
で、使った企業がOracleにライセンス料を払う。
というか、OracleはJavaMEのライセンス料を受け取っている。
Androidに関しては、Googleはライセンス交渉していたけど、決裂して見切り発車した。
その時点で訴訟になるのは織り込み済みだったはず。
JavaはSun時代から独自実装にライセンス料をとっていた。
それにAndroidを採用している企業はH264やMP3などなどの特許料を支払っているわけ。
権利は主張していないと効力を失う。Oracleがそんなに悪いわけではない。
Re:まぁ (スコア:1)
> 権利は主張していないと効力を失う。Oracleがそんなに悪いわけではない。
商標と違うから、主張しなくても効力は失わないでしょ。
gif特許問題がなつかしいっすね
Re: (スコア:0)
これも、OSSをダシにして金蔓を逃すまいとしているように見えるな。
よく言い含めておかないと (スコア:1)
あ~るくんに「ロボットじゃないよAndroidだよ」って口にしないように。
らじゃったのだ
そして、 (スコア:1, おもしろおかしい)
Re:そして、 (スコア:1)
ありうる未来だと思う。
もしくは、どこかの大学生が作り始めるか・・・。
#BSDとLinux
ひとつ? (スコア:1)
> 「米国特許番号 6,125,447、6,192,476、5,966,702、7,426,720、RE38,104、6,910,205、6,061,520 の 1 つあるいは複数の請求項を侵害している」
1つ?
全部じゃないんですね。。。下手な鉄砲も数打ちゃ当たるってことでしょうか。
Re:ひとつ? (スコア:3, 参考になる)
そもそも、すべての請求項を満たすことができないことが多いです。
ふつう、特許は複数の請求項から成ります。まず最初に、中心となる請求項。そして、それを
詳述した請求項を書きます。関連技術の請求項も書いたりします。
試しに、ねじを発明したとして、その特許の請求項を書いてみました。中心となる請求項は・・
請求項1 一端のふくらんだ円柱の側面に、螺旋状の溝を有し、
前記ふくらんだ部分に凹部を有することを特徴とする機械部品。
こんな感じかなあ。んで、大抵これを更に詳細に記述した請求項も書きます。
請求項2 前記凹部は、十字型であることを特徴とする請求項1に記載の機械部品。
請求項3 前記凹部は、一文字(いちもんじ)であることを特徴とする請求項1に記載の機械部品。
この時点で、すべての請求項を満たすものは作れなくなりました。
なお、「数打ちゃ当たる」は合ってると思います。コストパフォーマンスはさておき。
#上記だけだと「たまたま」同じ形の公知例があるだろうなあ。
#他の請求項で「溝の深さは0.5mm以上」とかの詳細記述をしておいて、
#特許の有効性が問題になったら請求項1にくっつけれるようにすればいいか。
Re:ひとつ? (スコア:2, 参考になる)
1つあるいは複数の「請求項」です。
請求項とは「こんな発明をしたので、これだけの範囲の独占権を請求するぞ」という請求の範囲を言葉で記したものであり、1つの特許出願は通常、複数の請求項を持ちます。(中には数千の請求項をもつ特許出願も。)
そして、侵害かどうかは、請求項単位で判断されます。
たいていの場合、請求項1から順に、請求項2、3・・・となるに従って、範囲が狭まっていきますが、下位の請求項として、別の観点からの広い範囲の請求項を記載することは禁止されていません。
以上より、「 1つあるいは複数の請求項を侵害」という表現になるわけです。
ちなみに、請求項は、英語ではclaim(クレーム)と言います。
和製英語の「文句を言う」という意味はありませんので、興味のある方は辞書を引いてみてください。
Re: (スコア:0)
> 全部じゃないんですね。。。下手な鉄砲も数打ちゃ当たるってことでしょうか。
それぞれの特許はたいてい複数の請求項で構成されてるから、
挙げられた全ての特許に対して、ひとつ以上の請求項を侵害してる状態にあるってことでしょ。
特許の基礎を知ってれば誤読しようがない表現だと思うんだけど...
カンブリア端末 (スコア:1, おもしろおかしい)
中華系企業はせっせとAndroid端末を作りました。
そして雨後の筍のように独自改変した中華AndroidOSが登場。
これをカンブリア端末という。
訴訟の間に新興国ではカンブリアケータイがあふれ、
OracleとGoogleは泣きながら仲直りしましたとさ。
めでたしめでたし。
SunJAVA使われている? (スコア:0)
Googleのオリジナルで、その命令セットはヨーロッパ標準じゃなかった?
Re: (スコア:0)
どっちが悪者か (スコア:0)
http://www.youtube.com/watch?v=_HUBVuaCIPo&feature=player_embedded
Re: (スコア:0)
Sun吸収後のSun関係のプロジェクトに関する仕打ちがアレなんで、Oracleは相変わらず激しく悪者です。
Sunが存続してればOpenJava方面へ取り込む動きに出ていただろうに、
Oracleになったばっかりに訴訟へGOかと思うとちょっと情けない。
Re:どっちが悪者か (スコア:1)
Javaも、オラクルのような金持ち企業に助け救われて益されるという立場。
がしかし、利欲を益すれば徳を損する。
CEOは、米報酬番付を見ても、どうも、儲けすぎのイメージがある。
例を挙げれば、コアライセンス。
マルチコアによるハードの低価格化が進められていく中で、ソフトがマルチコア普及の壁になっている。
ならば、オラクルではなく、物理ライセンスのマイクロソフトや、何かオープンなソフトという話にもなる。
Javaも、CPUメーカーに買収されればよかったのではないだろうか。
Androidも、iPhoneも、難しくしないで、素直に、Javaで良かったのではないかと思う。
blackberryや携帯のように。
Re: (スコア:0)
> マルチコアによるハードの低価格化が進められていく中で、ソフトがマルチコア普及の壁になっている。
これに関してはオラクルが悪い訳じゃないと思いますよ。
ハードの性能が向上するに従って、オラクルの収益が悪化してしまうじゃないですか。
> ならば、オラクルではなく、物理ライセンスのマイクロソフトや、何かオープンなソフトという話にもなる。
そうしたければ、そうすれば良いでしょ。私はそうしてますよ。
Re:どっちが悪者か (スコア:1)
ハードの性能が向上するに従って、オラクルの収益が悪化してしまうというのは、ハードメーカーにも言えることだが、
それでもハードメーカーは、マルチコア化を推し進めている。
これにより、要求度の高い処理の壁を、簡単に超えることが可能になるけれども、
1万コアくらいまで増えたとき、天文学的ライセンスコストの壁に対して×0.5とか、×0.1とか加減していくこと自体が、
コアライセンスソフト自らが壁を作りだしている。
したがって、あなたがそうするように、そういう流れがあるのだろう。
JAVAは、もともと、オープンな印象があるけれども、こういうのも、1社独占的なイメージがでてくるとしたら、壁になりうる。
オープンさを保持しつつ、広く薄く金をとり、存続していく姿が理想だが、
グーグルのようなのとか、J#とか、C#とか、似たようなのが出てくるのは混乱するだけだろう。
そのためには、プラットフォームの1社独占元締め的なスタイルではなく、連合的、相互協力的な土俵の形成が必要だと思う。
その形が、Androidなのかもしれないし、結局同じなのかもしれない。
Re:どっちが悪者か (スコア:1)
有能な人は、去っても、いずれ歳をとり、いなくなる。
JAVAそのものは、そういう個人とは関係ないのではないか。
むしろ、個々の積み重ねや繋がりで成り立っていて、オブジェクト指向も重要かもしれないけれど、
インターネットが始まった時代からの資産。
エンタープライズで補充された、API群。
ネットワークや、メッセージングモデルなどのインターフェースや枠組み。
そして裾野の広さ。
時代が変れば、まったく概念の違う新しい言語が、1から生み出され、もてはやされるだろう。
インターネット時代の次の時代。
それは、JAVAみたいな言語とか、JAVAをリコンパイルした言語ではないと思うし、
それを創出する人(有能な人?)も、また、異なる時代の人になる。
いっそのこと (スコア:0)
Re:いっそのこと (スコア:1)
合体前からでは?
Re:いっそのこと (スコア:3, おもしろおかしい)
食べた Sun も病んでいたので、さらに酷くなったんだ。
Re:いっそのこと (スコア:1, おもしろおかしい)
食べた後はSUN値のチェックが必要ですね。
Re: (スコア:0)
「窓が!窓が!」
#はいはいMSのせいMSのせい
太陽ぱくぱく~ (スコア:0)
何か急に思いついたんだ。別に他意はない。
Javaはそこまで大したもんだろうか? (スコア:0)
何でリナザウみたいになってないんだろう?
そうすりゃLinuxの資産をちょっとしたGUIの変更程度でそのまま使えるのに。
Andoidのアプリ環境はすごくショボく見えるんだが、
それはJavaVMベースにしちゃったせいじゃないのか?
この一件は今からでも、多様なアプリ環境が許容されるようにする契機だろう。
Re:Googleが大量に引き抜き (スコア:2, すばらしい洞察)
>競合他社に転職するのは問題ないんだろうか。
職業選択の自由を阻害する方が問題だと思わないってことは、貴方はどこの社畜ですか?
技術者は、全く今までのスキルに合わないところでゼロから始めないと転職しちゃだめなの?
会社と技術者とを対等の関係として、もう一度論理を組み直してみるべきだ。
そうすれば、技術が会社でなく人間に属する物だということが理解できるはず。
会社は給金を払い、技術者は自らの技術を用いて何かを作り上げる。
だから技術を持った人間を引き抜かれたくないなら価値に見合ったペイをすればいいだけで、
それをせずに安く縛り付けるのが悪でしょう。
技術を求めて人を引き抜くことは悪どころか善とさえ言えよう。
まあ帝国主義とかいう単語が出るあたり、単なるGoogle嫌いなんでしょうけどね。
雇用契約の一環で制約を受ける場合がある (スコア:3, 興味深い)
Oracle…というか Sun に限らないでしょうが、雇用契約を結ぶ段階で
「もしおめーが会社を自己都合で辞める事になったら、辞めた後 xx年は関連業界の企業に転職しちゃだめだ」
という契約を結ばされることはよくあります。
ただ、幸い Sun も Oracle もカリフォルニアに本拠地がある会社。確かカリフォルニアではこのような契約は違法だ、として無効判決が出ていたはず(他の州では判らない)。なので、おそらく Oracle から Google に転職しても、このような契約は無効扱いになるだけでしょう。
fjの教祖様
Re:雇用契約の一環で制約を受ける場合がある (スコア:1)
当然就職はかなわなかったわけだがそういう慣習的なものはないでもないと思う
Re:雇用契約の一環で制約を受ける場合がある (スコア:1, おもしろおかしい)
いやそりゃ雇用契約関係なくね?
よりにもよって右の端っこから左の端っこへでしょ?
なんで来たのってみんな思っちゃうよ。
#世が世なら転向者とかスパイとか
Re:雇用契約の一環で制約を受ける場合がある(オフトピ (スコア:1, おもしろおかしい)
左にずーっと行ってたら、いつの間にか右端についたんだ!
#大航海時代の発見のことですよ、他意はありません
Re: (スコア:0)
朝日って中途採用あるんですね。
そういえば夏目漱石も中途採用になるのか。
まあこういうところは「公募」という体裁になっていても、採用予定者が初めから決まっていることがよくある。
飛び込みで”大物”が応募してくると担当者が大慌てってことはあるらしいね。
とりあえず”面接”を設定して体裁を取り繕って裏で走り回るってことはあるらしい。
”不採用”の理由がないし、適当な理由をあげて気分を害されても困るし。
かと言って採用すると余計面倒になるし、担当者は完全に責任をとらされる。
「将来性のある方がいらっしゃいまして、通勤の便もいいらしいので、」とか言って断るしかない。
どこの話とは言わないけど。
産経の記者だったから「なんで来たの?」ですんだんじゃないかな。
朝日なら元産経記者でも小説家か評論家になると結構連載もてたりしてますよ。
司馬遼太郎とか、奥村宏とか。
Re: (スコア:0)
#あんなにいい会社辞めてウチなんてひどい会社に…って言う意味だったらしい。
--脇道にそらせすぎたのでAC
Re: (スコア:0)
http://srad.jp/it/comments.pl?sid=505166&cid=1812684 [srad.jp]
Re: (スコア:0)
その権利は会社のものです。
従業員の技術と会社の知的財産権をごっちゃにしてはいけません。
転職するなら勝手にどうぞ、ただし財産を侵害されたら黙っていませんよ、
と言うのは至極当然の対応だと思いますが。
Re: (スコア:0)
ごっちゃにしてるのは元コメと、別ACとするなら貴方も、です。
本来特許の話なのに従業員引き抜きの話を出すのが間違っているって話でしょ。
Re: (スコア:0, 参考になる)
IBMとAppleの間で裁判沙汰にまでなってます。
決して無条件に職業を選択できる訳ではないという事例ではないかと。
Re:Googleが大量に引き抜き (スコア:3, 参考になる)
> 決して無条件に職業を選択できる訳ではないという事例ではないかと。
日本では明示的に競業避止義務 [wikipedia.org]の契約をしない限り職業は無条件に選択できます。
またこの解説 [tamagoya.ne.jp]のように競業避止契約は幾つかの要件を満たしてなければ有効になりません。
アメリカでも同様だと思います。
個人的には少なくとも競業避止の期間中に在職中と同等以上の所得の補償を行わないのはおかしいだろと思います。
Re:Googleが大量に引き抜き (スコア:1)
Re: (スコア:0)
それって、退職時の条件として、一定期間は同業他社に行かないという契約条項があったと思いましたが?
Re: (スコア:0)
だからこの場合も同様の事が考えられるって事だろ。
競合他社への移籍の制限や守秘義務の継続とか、契約時には有り勝ちな内容だし。
Re: (スコア:0)
それって「同業他社だから」じゃなくて「そういう契約だったから」でしょ
なんでココでミスリード?(Re:Googleが大量に引き抜き) (スコア:0)
#一瞬、納得しかけちゃったけど。
雇用契約条項次第 (スコア:0)
足りなければ契約しなければ良い。
項目を見落として契約したというのなら、それは契約した方の落ち度。
世の中には一方的な主張をする前に確認しなくてはならない事柄もあります。
Re: (スコア:0)
Re:Googleが大量に引き抜き (スコア:2, 参考になる)
貴方の為に言うけど、
貴方の言ってることは事実でなく意見。
引き抜きも、ライセンス違反も、帝国主義も、いずれもアンチGoogleの立場からの主張であって、
自由雇用と、適切な特許回避と、博愛主義と、立場を変えれば180度異なる主張ができる。
だからどちらの立場であれ片側の意見を事実とする為には「証拠」が必要なんです。
あなたの主張、証拠ある?
証拠もないのに一方的な意見ばかり言うのは、一般的に、フレームの元、とされるのですよ。
ぜひ次からは具体的な、納得のいく証拠を提示して下さい。そうすれば、参考になる、と認められますよ。
Re: (スコア:0)
まずここの証明をしよう!
Re:OracleはMSよりも紳士的 (スコア:1)
この契約って包括的特許クロスライセンスがかなりの数、含まれているんじゃないかな。簡単に言えば、俺の持っている特許は勝手に使っていい。ただし、お前の持っている特許も全部使っていいことにしろ。お互い基本は無料で、という契約です。
「こういう製品を出そう!」という場合、当然既存の特許に引っかからないか調査します。やったことのある人は分かると思うけど、かなり面倒。地雷を踏んでいなくても、踏んだと言われて裁判になって、仮執行で裁判で結論が出るまで出荷停止となったらどれだけ損害が出るか。一時期ソフトウェア特許が乱発ぎみだったせいもあって、「特許収入が命」じゃないメーカが、MSみたいなソフトウェア特許を沢山持っていそうな(事実、持っているんでしょうが)ソフトウェアメーカーとそういう契約を結ぶと、双方余計な特許調査の手間削減、交渉、裁判を避けられるメリットがあります。
「現在係争中」みたいな案件があるならともかく、そういう包括的特許クロスライセンスを結んだ相手に対して、やったかどうか分からない過去の自社特許侵害に対する調査なんかしないと思います。実際の契約書を読んだことはないけど、「過去xx年に対する特許侵害が発覚してもチャラにする」くらいの条項は入れているんじゃないかな。この場合、特許は使っているけど、侵害しているわけじゃない。公にする必要はないでしょう。
だけど、オープンソース陣営相手や大した特許を持っていない小さな企業相手にはそういうメリットは非常に少ない。まあ、小さな企業でも大きな特許を持っているなら別でしょうが、それなら「包括契約して」とお願いすれば受けてもらえる可能性は結構高いんじゃないかと思います。私の勤務先が契約結べたくらいだから、審査はゆるゆるかも。(笑)
それに、大企業でも包括的特許クロスライセンスを結ばない企業もあるでしょう。そういう企業相手には特許で訴えられたら、別の特許で報復提訴という手段は残しておきたい。だから「MSの特許は誰が使ってもいい」なんて宣言はしない、ということです。
vyama 「バグ取れワンワン」