Google、電子メールシステム調達から除外されたとして米内務省を提訴 34
ストーリー by kazekiri
随意契約 部門より
随意契約 部門より
tmp.tar.gz 曰く、
ITProの記事によれば、米内務省が進めている同省の新たな電子メールシステム導入計画において、Microsoftと契約を結んだことに対し、Googleが不当に除外されたとして内務省を相手取って訴訟を起こしたらしい。
Googleの主張では、システムの調達に関して、Googleには「完全にオープンなかたちでコンペを行う」としていたにも関わらず、同省の見積依頼書(RFQ)において、Microsoftの企業向けサービススイート「Microsoft Business Productivity Online Suiteの一貫であること」と書かれていたようだ(TechCrunch記事)。Google側は、Microsoft製品のみを対象にすることは不当な競争の制限にあたると主張しているが、内務省側はGoogle Appsが同省のセキュリティニーズを満たしていないと主張しているようである。
一つの案件で訴訟になるのは珍しいが、日本でもITサービス業界では様々な理由付けをした事実上の随意契約が横行しているわけで、米国でも同じなんだなと思わせられる出来事である。
どこまで許されるか (スコア:3, 興味深い)
実際問題、規格は同じでも品質が違うなんてのはざらにあるし、検収コストや問題が起きた時の事を考えると、信頼できるとこや慣れているとこに頼んだほうが最終的に安上がりってのは事実だったりする。
ただし他の業者にしたら、これが癒着にしか見えないのも事実。
調達コストが上がったとしても、公正さが重要という意見は無視できない。
コスト的にも、今より安く品質の高いものを提供しているところを排除しかねないしね。
しかし、逆接に逆接を重ねると、オープンにすると、赤字前提でダンピングしてくる業者がやってくる。
ダンピングでも品質が良ければ、まあいいけど(いや良くないけど)そうでない場合も多々あるわけで。
そういう業者は将来の継続的な受注のためという目論見があっての赤字前提なので、結局構造問題なんだよなあ。
Re:どこまで許されるか (スコア:3, 興味深い)
富士通のS Familyでは入札条件に合致しないようにするにはどう書いたらいいのかという相談投稿がありましたっけね。
(富士通だけでなく、東芝のASや新日鐵のNSSUNも合致しないようにするんだったっけな?)
これもすみやかなパッチ提供とかOEMベンダーのソフトウェアサポートの大学向けの弱点や
現地据付のエンジニアの手腕に満足できなかったのかなと思っている。
どんな決着をつけたのかは知らないけど当時は興味ある話題でした。
Re: (スコア:0)
素人的に考えれば、「その“懲りた”部分を条件にすればいいんじゃない?」と思うけれど、数値化・定量化が出来なかったり、「改善した」と主張されたら通ってしまったり(実際は改善してなくても)で、難しかったんですかねぇ
内務省的には (スコア:1)
foo.tar.bz2
Re:内務省的には (スコア:2)
一般企業でも同じでしょう。というか、バラバラのベンダーの製品を使うのは元請けが責任を取ってくれるとか、自社情報部門がよほど有能でないかぎり、避けたいのが普通。
まあ、Microsoftは商売に熱心で、商売になれば努力する企業というイメージ、だけどGoogleには傲慢さを感じるというのは一般的な気もするが。
Re: (スコア:0)
うーん、MSが努力してるとか、傲慢なイメージが無いというのはちょっと・・・。
かつてMSも通ってきた道ですよ。
おかげで何度も解体の危機がありました。
AT&Tのようにならなかったのはうまくやったなと思います。
Re: (スコア:0)
POSIX準拠じゃなきゃダメって言われて、サブシステム乗っけちゃったMicrosoftに比べる努力が足りないといわれてもしょうがない。
Re: (スコア:0)
後発だから当然といえばそれまでだが、WindowsNTは監査機能とかあって、セキュリティに関しては本格的なんだよね。
ただ、アプリのプログラマやユーザが理解してないから使いこなせないというだけで。
Re:内務省的には (スコア:1)
いや、それよりも
>内務省側はGoogle Appsが同省のセキュリティニーズを満たしていないと主張しているようである。
の根拠が知りたいです。
この主張の妥当性が判らない限り、すぐに
>どの国でも自分のお気に入りのベンダーを使いたいという役人は多いのでしょう。
とは言い切れないのでは。
Re:内務省的には (スコア:1, 興味深い)
別ソース
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1011/02/news026.html [itmedia.co.jp]
>Googleのサービスは現在のところ、完全に一般サービスと隔離されているわけではないが、
結局、ここが不安なんでしょ。
Googleが言われなきゃなにやってもかまわん的な日ごろの行いに原因があるんじゃないかな。
クラウドにはこういったリスクがあるから、Microsoftのは丸ごと売れる仕組みにしてるわけだし。
Re: (スコア:0)
何かあった時の証拠保全とか考えると「手元で全てコントロール出来る」というのは大きいですよね。
特に政府機関なら。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
Re:内務省的には (スコア:3, おもしろおかしい)
ってか、MS工作員が居るとしか思えない。
Vistaが売れないとわかってから明らかにMS養護が増えたと思う。
Re:内務省的には (スコア:1, おもしろおかしい)
過去のコメント見るにあなたがむしろアンチMS工作員と言われてもおかしくないですね
Re: (スコア:0)
頭大丈夫?
IDのままだよ?
その意気や良しとほめたげましょうよ (スコア:0)
ハーバード大学閥とスタンフォード大学閥 (スコア:0)
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TaddyHatty - always @( posedge ↑ or negedge ↓ )
日本の一般入札は頭がおかしい (スコア:1, 参考になる)
>日本でもITサービス業界では様々な理由付けをした事実上の随意契約が横行しているわけで、
某官庁系の仕事してるけど、入札は一般入札で、機種指定や製品指定は駄目とのこと。
なのに入札結果が判明するのは、製造工程の終わり頃。
うーん、これはどうしたものですかね。
Re:日本の一般入札は頭がおかしい (スコア:1)
...というように事実上の出来レースで絶対勝たなきゃいけないベンダーが入れ知恵してくれるはずだけど違うのかな。
バーチャルなこ~たらが前提のときはどうやるんだろ?
もちろんその条件でターゲットの指定機種や指定製品以外は巧妙に弾かれて表へ摘み出されるように書くのが技術者の腕の見せ所なわけです。
純真な日本ではGATT調達に基づく官報記載の入札広告でそこまで露骨な例はないように見受けられますが。
アメリカに内務省なんてあったっけ? (スコア:1, 参考になる)
自然保護とか国内の鉱山資源の保護管理とかインディアン居留地の管理などを所管する官庁のようで。
なんとなく「内務省」といわれると、旧大日本帝国憲法下の内務省とか、イギリス、フランスの内務省みたいに、地方行政を所管する官庁のような気がしていましたが、かなり業務内容が違うみたいで、ちょっと紛らわしいですね。
別記事では (スコア:0)
http://japan.cnet.com/news/business/story/0,3800104746,20422321,00.htm [cnet.com]
> Googleは訴状の中で次のように述べている。「注目すべきは、SOW(作業範囲記述書)や特定の用語までもが、Microsoftが『Exchange Online』『SharePoint Online』『Office Communications Online』向けに作成している製品パンフレットの表現とかなり一致していることだ。これは、内務省が自らの要望や要件をあらかじめMicrosoftの製品を想定して定義したためだ」
要するに、MS製品にしかない表現を指定すれば、MS 製品しか採用できないじゃん、という感じみたいです。
# 本文の「一貫」は「一環」ですよね。
Re:別記事では (スコア:2, 興味深い)
現行システムの更新とかなら普通に現行システムの仕様を出しますよね。
同じ機能を持った製品を頼む!ただし前の他メーカーより安くor便利にとかいった発注では良くある事では?
# そして、アンドキュメントな部分を一致させるのに苦労するのだ。
Re:別記事では (スコア:1, 興味深い)
また、事実上専用のプライベートクラウドを提供するという提案と、現行システムから切り分けて提供するという提案みたいですから、これまで自分で所有しているシステムで運用してきた側から見ると、専用のプライベートクラウドを提供するといわれた方が魅力的に映ることもあるでしょう。
つまり、Googleは、システム設計のコンペの段階で既にMicrosoftに敗北しており、司法の力を借りて逆転を狙っているというように見えます。
司法関係者にとっては、Microsoftは独占企業の代名詞でしょうから、事業規模を考えれば、訴訟を起こせば勝ち目があると考えていたとしても、不思議ではない。
もっとも、サーバー分野では、競合他社の勢力が大きく、Microsoftのシェアはクライアントのそれほど大きくないのも事実なんですけどね。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
いっぽう本邦では (スコア:0)
>日本でもITサービス業界では様々な理由付けをした事実上の随意契約が横行しているわけで、
訴訟なんか起こしたら、以後村八分でしょ。
彼の国は自由な国なんだと再認識。
Re: (スコア:0)
なにせ、既製品+アルファで済む案件みたいですから、日本では、訴訟にすらならないでしょう。
この手の案件だと、OSにしても、ミドルウェアにしても、外部のベンダーから買ってきたものと、自社製の管理ソフトとの組み合わせで応札するわけだから、客がMicrosoftがいいというなら、Microsoftから調達するだけの話です。
カスタムシステムを設計から行う場合も、結構、横並びで分業することが多いようですね。オープンなところでも、設計コンペで勝ったところが随意契約するのが慣例になっているようですね。よそが設計したものを、無理して競争入札で受注しても、デスマーチになることが半ば明白であるのも理由としてあるようです。
もっとも、そんな競争が乏しい状態になっているから、海外のIT企業と競争できるわけもなく、発展性もないわけです。
ところで (スコア:0)
ちゃんと訴訟になる点が違う (スコア:0)
Re:ちゃんと訴訟になる点が違う (スコア:2, 参考になる)
その観点自体が、日本における訴訟のイメージを元にしているような。向こうはとりあえず何でも訴訟を受け入れた上で裁判で判断する、という感じじゃありませんか?
ただ、こう……これって壮絶な自爆じゃないですかね。確か経緯もこんな感じだったはずですし。
内務省「機密保持のため、同じサービスを利用している顧客とは別にうち専用の構成で作って分離してほしいんだけど」
MS「承りました」
Google「無理」
内務省「じゃあ MS さんで」
Google「じゃあ訴える」
Re: (スコア:0)
要件定義の段階で、前のと同じUIにしてくれ、前のと同じ動きにしてくれ、前のと同じ~、ってな感じで不毛なやり取りが発生するのは分かり切っているし。
因果応報 (スコア:0)
なんて発言する企業に発注できるかよ馬鹿
惜しいなあ、良いこと言っているのに (スコア:0)
公知のものであり、それを満足する解決策を
提示することが出来なかった時点で仕方がないことなのに
言葉尻を捉えて司法に持ち込むというのは
えらく中二的と言うか、アメリカ的で、googleといえども
所詮アメリカ企業だと言う思いは禁じ得ません。