ハリウッド、3D 一辺倒から脱するか? 94
ストーリー by reo
作り手の強いニーズはあんまりなさそうだし 部門より
作り手の強いニーズはあんまりなさそうだし 部門より
ある Anonymous Coward 曰く、
バットマン 3 作目を製作するクリストファー・ノーラン監督は、「3D で撮影」というワーナー・ブラザーズの圧力を撥ね退け、3 作目も 2D で製作することを決めたそうだ (Den of Geek の記事、本家 /. 記事より) 。
ノーラン監督はいかにも 3D 向きともいえる「インセプション」も 2D で撮影し、全世界で 8 億ドルの興行成績を上げている。同監督は先週、バットマンシリーズ最終作となる「The Dark Knight Rises」も 2D で製作する意向であることを明らかにした。ノーラン監督はまた、3 作目でもダークナイト同様に一部を IMAX で撮影してその映像効果を取り入れる意向も示した。
シリーズものの大作としては、ハリーポッターの最新作も 3D 版は製作されないことが決まっている。これらはハリウッドが 3D 一辺倒から脱する転機となるのだろうか ?
ハリポタ (スコア:2, 参考になる)
3D版の完成が間に合わないからであり、3D版が制作されないことが決まったわけではありません。
元々死の秘宝は2Dカメラで撮影された作品で、3Dブームがやってきたので急遽3D版も上映することにしたそうです。
「タイタンの戦い」と同じように編集時に2D映像を3D変換する方法が使われていますが、
「死の秘宝 PART1」の3D版上映がないのは、高品質の2D→3D変換作業に予想以上に時間がかかり
PART1上映までに作業が終わらなかったからだそうです。
PART2は3D版も同時上映、PART1はPART2上映直前にあらためて3D版が公開されると言われています。
1作品で2度稼ぐというある意味うまいやり方かもしれません。
Re:ハリポタ (スコア:2)
ハリー・ポッターのような、半透明のパーティクルエフェクトが多い映像は
あとから手作業で3D化するのは困難というか、まともなクオリティーで完成しなさそうです。
おそらく、時間が足りなかったというよりは到底無理だと諦めたのだと思います。
エフェクト部分はステレオ再レンダリングしてコンポジットやり直さないとならないでしょう。
ピクセル以下の大量の半透明粒子をマスク切り出しするのは、骨が折れるというより、まず無理というような作業だと思います。
Re:ハリポタ (スコア:1, 興味深い)
>> ハリー・ポッターのような、半透明のパーティクルエフェクトが多い映像は
>> あとから手作業で3D化するのは困難というか、まともなクオリティーで完成しなさそうです。
前作「ハリー・ポッターと謎のプリンス」で既に冒頭15分だけ3D [eiga.com]という版が存在しているのですが,ご存知ないのでしょうね.ちなみに見た感想としては,それほど違和感なく見れましたよ.もちろん,アバターとはレベルが違いますが.
また,次作「ハリー・ポッターと死の秘宝」は2作に分割されて公開なのですが,もともと3D化する予定で撮影していた上,3Dが頓挫したのはPart1のみであり,Part2は3D公開も有りなので,Part2公開時にPart1を3D版で再上映 [npn.co.jp]なんて噂もあるようです.
マーケティング (スコア:2)
この辺はどうなんでしょう?
3Dにしたから売り上げが●●あがったとか、新規顧客の獲得に繋がったとか、2D版より3D版の方が面白かったとか。
Re:マーケティング (スコア:1)
そのプレゼンに使用するグラフが3D表現だったなら、多少の売り上げのさにかかわらず3Dやや有利、という気がしなくもない。
Re: (スコア:0)
> 2D版より3D版の方が面白かったとか。
2D版と3D版の両方がリリースされていないと比べようがないと思いますが。自民党政権と民主党政権を比較するには日本が2つ必要ですし、宇宙物理のためには試行錯誤で初期条件を変えながらビッグバンの実験を繰り返す必要があります。猫が生きている宇宙と死んでいる宇宙を用意すればシュレーディンガーの猫も安心です。
Re:マーケティング (スコア:1)
アバターって3Dだから圧倒的だったんでしょうか。CG的にもかなり力が入ってて、私には3D故の効果なのか元々CGもよかったのか切り分けができませんでした。
私は途中目が疲れてメガネ外してたんですが、そんなにブレも気にならずそれなりに楽しめたんで、あまり3Dエフェクト強くかけてなかったんじゃないでしょうかね。
Re:マーケティング (スコア:1)
50年ぐらいたったら「あの映画って3D [wikipedia.org] だった [wikipedia.org]の?」なんてことになるかも.
Re:いかにも 3D 向きともいえる「インセプション」 (スコア:2)
(以下、インセプションのネタばれあり注意)
一箇所、エッシャーの無限階段があったけど、あれってどうやって3Dにできるんだろうか…。
clausemitz
3Dは物珍しさだけ (スコア:1, すばらしい洞察)
客足が遠のく映画館に再び客を呼び込むために、家では見られない3D映像を持ち出したのが
映画に3Dが導入された動機でしょう。すでに3Dは物珍しさもなくなってしまったし、
客を呼ぶ切り札になりえくなったということではないでしょうか。
映画体験そのものの楽しさを増す技術であれば、物珍しさがなくなっても定着するのでしょうが、
3Dはそうではなかったということでしょう。
Re:3Dは物珍しさだけ (スコア:2, 参考になる)
> 客足が遠のく映画館に再び客を呼び込むために、
> 家では見られない3D映像を持ち出したのが
> 映画に3Dが導入された動機でしょう。
そもそも映画産業自体が微妙な立ち位置になっている日本はともかく、
本題の米国では3D映画は鉄板コンテンツですよ。
そもそも週末にファミリーやカップルで映画館行って楽しむってのが
(今でも)普遍的な娯楽として存在し続けてますし。
「子供だまし」とも言われますが、やっぱり子供受けはいいよね、3D。
> すでに3Dは物珍しさもなくなってしまったし、
> 客を呼ぶ切り札になりえくなったということではないでしょうか。
という興行収入面などを考慮したプロデューサ観点からの話だったら
「3D で撮影」というワーナー・ブラザーズの圧力を撥ね退け
なんてことにはならないでしょ。
あくまでディレクター観点での「演出や技法などの面で3Dが合わないコンテンツもある」って判断であることは
ネタ元の「Den or Geek!」でも語られてるし。
コメントする人も、「すば洞」でモデってる人も、ネタ元くらい読んでからにすると
外した内容にならないと思われ。
タダでさえ身の回りの日本の映画産業前提にすると方向見誤る話題だし。
# 「日本への二次的な影響」ならともかく、「なぜハリウッドがそう判断したか」を日本市場で語ってもね...
Re:3Dは物珍しさだけ (スコア:1)
>「子供だまし」とも言われますが、やっぱり子供受けはいいよね、3D。
3Dについては、映画評論家というか、感想文屋さんたちはあまり
よく思っていないという印象。実際、40代以上のお方の感想からすると、
「邪魔」「いらね」「外連味」「目が疲れる」といったことみたいで、
喜ぶのは子供やせいぜい中学生くらいまでみたい。
で、その子供や中学生が喜んでいるのだから、もっと続けるて、
それが一般になる程度まで待たないと無理じゃないかな?と思う。
>「演出や技法などの面で3Dが合わないコンテンツもある」って判断であることは
>ネタ元の「Den or Geek!」でも語られてるし。
短編映画で3D向けのシーケンスを集めて短編作品作るってのはあるだろうね。
だけど、一般的なストーリーテリングをやる作品だと、合わない/逆効果/無駄
となるシーケンスが山の様にあるわけで、整合とるのが難しいということも
あるだろうね。演出でここは2Dこっちは3Dとか場面に合わせたりすると、
演出する側も見る側も「ああ、面倒だよな、全部2Dならそれなりに出来るだろ」
といったところだと思う。
>「なぜハリウッドがそう判断したか」を日本市場で語ってもね...
これはハリウッド映画も日本ではファンが多いからね。
日本市場でそれを見ている人がいるわけで、語る利得はあると思うよ。
Re:3Dは物珍しさだけ (スコア:1)
Re:3Dは物珍しさだけ (スコア:1)
>(特に日本の)「映画評論家というか、感想文屋さん」の好みとは
>対立軸に近いんじゃないかな。
そうとも思う。感想文屋さんもある程度年齢がいっているので、目が保守的な部分もあるからね。
あまり映画とか見ない層の方が、現在は圧倒的に多いからね。
>マスマーケット向けのビジネスなわけで、
そういった人にはよいらしいのだが、声が大きい自称評論家ちゃんたちが喧しいね。
>それ以前に、立体視技術自体やそれを前提とした制作手法が未成熟なこと
これ、重要な、試験にでるかも..www
製作側が使いこなせていないってなことで、同様2D版でも見えるよな、むしろそっちの方がええというのが、見る側の感想になったりするね。
つまりは製作側の都合で制作者たちが無理矢理使わされてしまっている面があると思うんだ。
うちらは剣士だ、ライフルとかいらね...とかね。
>当の監督自身やハリウッド側が「日本市場を考慮して」と言及してたり、
製作側としては、意識しているよ。
そうでなければ日本語吹き替えとか作らない。
問題は、制作側が使えないものを製作側が使わせるということで、
監督や演出や撮影といった制作側からブーイングを食らったこと。
そして、3Dでなくてもそれなりに興行収入を得ている上にコストも
かからないってことで、製作側としても折れざるを得ないってことだろ?
>「動機」について日本市場を前提に分析するのはナンセンスでしょ。
日本での上映/販売をしないでいたら、それはわかるよ。
しかし、実際、上映/販売している。
なんも考えていない馬鹿だと思っているのかな?
>今回のハリウッドの動きなんかから受ける(二次的な)「影響」について語るなら
それは市場がどこであっても、同じだよ。
Re:3Dは物珍しさだけ (スコア:1)
>オマケでしかない日本市場を動機にするわけがない
オマケであるか、量の問題だろうな。
そもそも上手く作れない技法をわざわざ導入するモチベーションは下がるからね。
Re:3Dは物珍しさだけ (スコア:1)
>そりゃ彼らはサンプルのビデオを見て原稿を書いてるわけで、3Dについて言及できないんですよ。
試写が、3Dが売りなものを2Dで?
3Dで試写をやっているから、3Dについて語るのですよ。
しかも、その意見は、上映開始後でも、同じみたいなんだな。
Re:3Dは物珍しさだけ (スコア:1)
>評論家は後で映画館に足を運んで確認することも滅多にしない。
ふーん、で、要出典
Re:3Dは物珍しさだけ (スコア:1)
>映画本編をろくに見ずに記事を書けるようになれば一人前。
君の一人前はその程度ということね。
>映画を何度か見てから記事を書いていたら仕事にならないですよ。
一度でいいんだな。
大概は一度見て判断するからね。
>字幕屋ですら映画を見ずに字幕を付けなきゃ飯が食えないってんだから、日本の映画業界どーかしてる。
声優の線撮りとかね。
たてこんだ、スピードを要求される業務ってのを理解できる程度の頭があるとよいかもね。
3D向けコンテンツ (スコア:2)
And now for something completely different...
Re:3D向けコンテンツ (スコア:1)
時代がチョットだけBTTF2の未来の部分に追いついたって事ですね。
※エアボードは本気で実現してほしい。
Re:3Dは物珍しさだけ (スコア:1, 興味深い)
ちゃんとうまく上手につくった専用の3D映像コンテンツは物珍しさだけでは
ないですよ。3Dだからこそ楽しめるものになっています。
こういう作品を2Dにすると全然面白くないんですが、興行収入的に3D専用として
制作することができないので中途半端なんですね。
また、もともと2Dで上映するのを前提にしていた作品を無理矢理3Dにしても、
大して面白くないかもしれません。
Re:3Dは物珍しさだけ (スコア:2, 興味深い)
裏を返せば, まともな3D映像コンテンツを作ろうとすれば, 3Dでなければ使えた各種の技法をいろいろと捨てなければならないってことですね. 特に空間・時間的な不自然さを利用して視覚効果を得る技法, 例えば
あたりが制限されるのが大きいと思います.
Re:3Dは物珍しさだけ (スコア:2, 興味深い)
あと、アクションものの場合も、色々と制約が有る(or 有った?) [pia-eigaseikatsu.jp](ワイヤー消すのに一苦労とか、パンチとかで寸止めするとバレるとか)ようです。
ちゃうちゃう (スコア:1, すばらしい洞察)
違います。チケットの単価Upです。
入場者の減少に歯止めがかからない中で、都合の良い実質値上げのネタだったのです。
モノクロがカラーに、ステレオがサラウンドに移行したように、2Dが3Dに移行することを経営側は目論んでいたのです。
ところが、3Dは単なる映像効果のひとつに位置付けられているのが現状です。
用意したインフラのコスト回収のためにも、経営側にとっては新作の3D展開は必須なのですが、
記録的な興収を上げたアバターの後が続かない状況になかりの危機感が漂っています。
新作3D作品の伸び悩みは観客増にも増収にも繋がらず、上映館の3D対応も足踏み状態。
上映->BD媒体->TV放映 の展開も3D対応テレビの普及が進まずこちらも期待薄となり、
製作プロダクションや配給会社など3Dに大金を投じたところは大手も含めてかなりヤバい空気です。
3D対応の製作で増収どころか逆にコスト要因にもなりかねない状況に、単品での収益が求められる製作・制作者がそっぽを向くのはある意味当然で、製作現場側はすでに3Dを見限ったともいえます。
Re: (スコア:0)
次々と3Dテレビを出されちゃったので
映画側に3Dで作るメリットが無いですからね
Re: (スコア:0)
実は3D作品には作り手側の強いニーズもそれなりにあって、裏の理由としては劇場スクリーンの盗撮による海賊版防止ということらしいです。
(いずれ3D映像を撮影できる3Dカメラが出現するまでの一時しのぎかもしれませんが)
若者の (スコア:1, おもしろおかしい)
若者の3D離れ
Re:若者の (スコア:1)
>当時群がってたのは今のジジババ共だ!
家なき子とかですか?
出崎さんも苦笑していたみたいでしたが...
TRONを見て判断するつもり (スコア:1)
素材なのでは、と期待してるので、3Dが必要な否かの判断は年末
まで待ってみようと思ってたり。
……源平討魔伝の琵琶法師ステージなんかは合ってるかも。
# そのまんまともいう
---- 何ぃ!ザシャー
ハリーボッテー (スコア:0)
Re:ハリーボッテー (スコア:1, 参考になる)
ものによっては本当に2D多層レイヤーなので、あなたの目が正常なだけでしょう。
元の絵をオブジェクト別に切り抜く
↓
オブジェクト別にZ軸深度を決める
↓
深度分の視差に合わせて左右にずらす
↓
統合してできあがり!!
こんなのばっか
Re:ハリーボッテー (スコア:1)
アリスインワンダーランドが特にそうで、書き割りを前後に並べたようにしか見えませんでした。
家電店で見てみた3Dテレビのプロモーション映像もそんな感じで
専用のCGのスプラッシュなどは「飛び出る感」が結構あるのに対して
リアル映像を3D化したものは書き割り・ハリボテが前後に配置されてるだけみたいに見えます。
Re: (スコア:0, すばらしい洞察)
3Dとは言うけど人の眼の錯覚を利用した物で2.5Dだと言う事実を情弱が認識しないと駄目だ。
3Dと言うなら本当の立体映像を作ってから大々的に3Dと言って欲しいね。
・32bitOSと言いながらMS-DOSのしがらみを克服してなかった16bit+32bitの混合OSだったWindows95。
・64bit級と言いながら32bitx2個だったセガサターン。
みんなユーザを舐めた商業的宣伝方法。
数字なんて飾りです (スコア:0)
まあアンバランスな機械でしたな
#個人的には発売日に買いましたし損した気も全くありませんが
いや錯覚じゃねーよ? (スコア:0)
左目に左目の、右目に右目の映像が行くんだから3Dだろ。3DCGが錯覚とか言っちゃう? いちいち感情論とか陰謀論とか持ち出すの楽しい? 情弱さん
Re:いや錯覚じゃねーよ? (スコア:2, すばらしい洞察)
下からスカートを覗き込んでもパンツを見られないような稚拙な技術では、
真の3Dとは言えませんよ。
まじめな話、今一般に流通している3D映画にしろTVにしろ、
1視点からのみの情報しかなく、しかも立体に見えても自分で好きな深度に
焦点を合わせられないので、きわめて不自然で半端な映像体験しかできないのです。
Re:いや錯覚じゃねーよ? (スコア:1, 興味深い)
少なくとも、映画館で見る映画に関しては、
ずっと椅子に座ったまま視点固定でみるわけですから、
視点位置によって映像が変わるような「真の3D」は無意味。
それよりは、どこに座っても同じ映像が提示されるという、
今のシステムの方が正しいと思います。
あとは焦点深度の問題ですが
現状の3D立体視映像システムでは焦点深度を再現できないし、
それを再現するようなシステムは難しいでしょう。
でも、焦点深度による距離認識は近くの物を見る時にのみ有効で、遠くを見るときにはあまり焦点に違いがが出ません。
(1m先と2m先はピントあわせがだいぶ変わる=ピントあわせの感覚で距離認識ができるけど、
10m先と20m先はピントあわせがほとんど同じ=ピントあわせの感覚で距離認識はできない)
映画においては、表現上、視聴者のすぐ目の前に何かがあるように見せるようなことはあまりしませんから、
映画上映でで焦点深度を再現するというのは立体視効果が少なくコストパフォーマンスが悪すぎると思います。
逆に、そこまで再現する効果がある映画映像はどんなものか考えると、
「スクリーン」という小さな窓で切り取られた映像では意味がなく、
上下左右360度どっちを向いても映像が見えるような「没入体感型」の映像システムにしないといけないんじゃないかな。
Re:「とびだすえほん」は、どうがんばっても立体映像ではない。 (スコア:3, すばらしい洞察)
Re:いや錯覚じゃねーよ? (スコア:1, 興味深い)
> 顔を傾けたりはするんじゃね?
すみません、確かに「顔を傾けたら立体視できなくなる」というのは、今の立体視システムの欠点、不完全な部分ですね。
ですが、残りの部分
> 技術やコストの問題でできないってのは、つまり今流通しているいわゆる3D映像は妥協の産物、不完全ということを
> 示している
そうは思いません。例えば、
音楽CDがたったの「44.1kHz 16bit 2ch」なのは妥協の産物で不完全なのでしょうか?
DVD-Videoがたったの「解像度720x480 60fps」なのは妥協の産物で不完全なのでしょうか?
「たったの2chでは立体的な音場を再現できないエセ音響だ」とか
「フレームレートがたったの30fpsでは紙芝居、エセ動画だ」とか言う人がいるかもしれませんし、
これらのスペックを決めるにあたって、ある程度の妥協(というかトレードオフ)はあったと思いますが、
このスペックは、表現能力として必要なものを最低限は満たしていると考えて作られたわけで、
これらの規格を「妥協の産物で不完全だ」とは言えないと思います。
同じように、
視点移動にも対応しないし焦点深度も再現できないような「エセ3D」でも
現状の「映画コンテンツの視聴」システムとしては機能的に最低のものは揃っているし十分じゃないか、というのが私の主張。
2chステレオはモノラルより優れている点があることや、
視差3D映像は2D映像より優れている点があることをちゃんと認めるべきであり
5.1chサラウンドによって新たな音響表現ができるようになったように、
今後視点移動や焦点深度も再現した3Dシステムによって新たな映像表現ができるようになるかもしれませんけど、
だからといって、2chステレオや視差立体視を「不完全」「エセ」などと簡単に否定してはいけないと思います。
Re:いや錯覚じゃねーよ? (スコア:2, 興味深い)
なんか論点がずれてたようですね。
> 3Dではないステレオグラム映像を「3D映像」と呼んでいるから「エセ」といわれているのですよ。
視差による立体視システムは、左右の目に見せる画像の違いによって、
視聴者に視覚的に奥行きという第3の次元の情報を提示できるシステムなわけですから、
立派な「3D表示システム」でしょう。
それを「3Dじゃない」とか「エセ3D」と言うほうがおかしいと思います。
元コメントでは「視点の移動に追従するかどうか」 [srad.jp]を「真の3D」の判断基準としていますが、「視点移動に追従するかどうか」なんてのは「3D表示システム」の一要素にすぎず、必要条件ではありません。
逆に、ヘッドトラッキングなどによって「視点の移動によって見える映像の変化を再現する」という形で奥行き情報を提示する3D表示システムも考えられますが、その場合視差立体視を使わなくても立体感が得られます。そういうシステムは「視差情報を再現してないから3Dじゃない」とは言わないでしょう。どちらも3D表示システムです。
で、映画などの「視点固定な映像を提示するエンタテイメント」に対して、「視点固定はダメだ。視点移動を再現しろ」というのは「3D表示を実現しろ」と言うのとはまた別の論点です。
> 2チャンネルステレオなのに「5.1チャンネルステレオ」と呼んでいるようなもの。
2chステレオでも、バイノーラル録音によるシステムなら、「3D音響」と言ってもいいでしょう。
人間の聴覚認識上、3次元的な音場を再現するには、
右耳で聞こえる音と左耳で聞こえる音をそれぞれ再現するという2chで十分なわけです。
「聞く場所を変えても聞こえ方が変わらない」という、聴点の移動に追従しないシステムだからといって
3D音響じゃないなんて言いません。
同じように、人間の視覚上、3次元的な空間認識をさせるには、左目で見える映像と右目で見える映像をそれぞれ再現sるというステレオグラムで可能なわけです。
(焦点深度を再現できていないという点では完全ではないので、これで十分であるとは言いませんが、
3D視覚情報提示システムとして必要最低限の機能は持ってるといえるでしょう)
Re:いや錯覚じゃねーよ? (スコア:1)
>2chステレオはモノラルより優れている点があることや、
>視差3D映像は2D映像より優れている点があることをちゃんと認めるべきであり
問題は、その優位さを上手く利用できていないってことだと思うよ。
耳は大雑把な面があって、他チャンネルでも聞かせたいセリフをモノラルで流しても、それほど違和感がない。
しかし、視差3D映像はそうではなくて、いきなり2Dに戻ると違和感になる。
そして、視差3D映像ばかりでの演出や振り付けは「今まであった2Dでの映像表現とバッティングする」ということで、難しい。
視差3D映像なりの、モンタージュやフォトジェニーで全部描ける/視差3D映像だけでモンタージュやフォトジェニーを越えるノウハウといったものが、制作側になかったのが問題だと思うんだ。
Re:いや錯覚じゃねーよ? (スコア:1)
3D映像ではなく、3D立体造形とでも表現しないといけませんね。
Re:いや錯覚じゃねーよ? (スコア:1)
>下からスカートを覗き込んでもパンツを見られないような稚拙な技術では、
真の3Dとは言えませんよ。
どのみち下から覗き込んでも見えないような規制が入るだけでしょう。光が届かないブラックホールスカートとか。
それと、真のステレオグラムではあるのであまり無理を言わなくても。大体、こいつが流行ってくれないとホログラムディスプレイに行き着かないんじゃないですか>真の3D。
Re:いや錯覚じゃねーよ? (スコア:1)
>左目に左目の、右目に右目の映像が行くんだから3Dだろ。3DCGが錯覚とか言っちゃう?
議論が変な方向に行ってしまっているようですが、ステレオグラムは錯覚でしょう。右目だろうが左目だろうが、平面的な情報を脳が立体として間違って認識してしまう訳ですから。
まぁ、右目と左目の情報の違いを元に実際の立体空間を正しく認識できるように、生まれた時から脳の処理回路が最適化され続けているので当然っちゃ当然ですけど。脳の立体認識を逆手にとった表現手法は遠近法とか他にも色々ありますね。
ステレオグラムの場合は焦点が合う位置と脳が認識している位置とに乖離があるので負担が大きいという問題がありますが、それも端的にはステレオグラムが錯覚である証拠でしょう。
>いちいち感情論とか陰謀論とか持ち出すの楽しい? 情弱さん
むしろ技術屋特有の、技術そのものが目的になってしまっている典型的なコメントのような気が。
別に3D映像を見るために映画館に行くわけじゃないでしょうに。つまらん映画なんて3Dにしたってつまらんことには変わりない。
Re: (スコア:0)
・フォーカスが合う位置は3Dになってないので目が疲れる
・首を振ると動きがおかしい
このへんを解決する技術ができれば、もっと改善できると思います。
Re: (スコア:0)
3D映画はCGアニメ向きじゃないかなと実感しました。
3D専用カメラで撮影したアバターでさえ、冒頭のスリープ・カプセルが並ぶシーンは
2Dの多層レイヤー感が強かったです。
Re: (スコア:0)
部分的にはまだ技術がこなれてないからです.
書き割り効果でググッてください.
アバターがちゃんと3Dに見えてタイタンの戦いがハリボテに見えたのだとしたら,それは元の映画の作りがそうだからです.
アバターもハリボテに見えたとしたら,3D映画にはもう少し慣れが必要なのかもしれませんし片目の視力が弱いのかも
しれません.
Re: (スコア:0)
単に (スコア:0)
Re:MHD (スコア:1)
MHDだと自家発電 [wikipedia.org]には最適でしょう.