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岡崎図書館事件で、岡崎市と中川氏からの共同声明 83

ストーリー by headless
貸し出しできます 部門より

あるAnonymous Coward 曰く、

昨年何度かストーリーに取り上げられている、岡崎市立中央図書館のWebサイトで発生した障害に関連して利用者の中川氏が逮捕された件が、ようやく大団円を迎えたようだ。 岡崎市内の市民団体「リブラサポータークラブ」のコーディネートのもと、岡崎市立中央図書館長と中川氏の共同声明「"Librahack"共同声明」が発表された( "Librahack"共同声明岡崎市立中央図書館の発表中川氏による告知)。

なお、図書館側は被害届を取り下げない理由について次のように記述している。

当館は、ご本人様に事案発覚当時の状況とあわせて提出した被害届を取り下げないことについて説明いたしました。ご本人様は、安全で安心な市民生活を実現するため、行政として被害届を提出する必要性があると判断すれば躊躇することがないようにとの思いを込め、当館の判断に理解を示してくださいました。

これはつまり、「これで被害届の取り下げなんかしたら、今後、市の職員が、被害届を出すのをためらうようになってしまい、安全で安心な市民生活の実現が阻害されてしまうぞ。それでもいいの?」という趣旨と思われるが、ということは、岡崎市は、一度出された被害届はそれが間違いであったとわかっても、けっして取り下げることはない、そういう自治体であるということなのだろう。

また、Wingard 曰く、

岡崎市中央図書館は、図書館サイトへのクローリング行為について、「技術的に一定の配慮が施されたもので、その意図も図書館システムの利便性を補おうとするものであったことと理解しています」と発表し、一連の行為に犯罪性はなかったと発表した。謝罪までにかなり時間がかかった印象があったが、今回の発表にて一連の騒動はひと段落といったところだろうか。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 意味わからん (スコア:4, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2011年02月27日 14時45分 (#1909207)

    一旦被害届を出したら、それが間違っていたとしても取り下げができないという方がよっぽど萎縮するだろ
    「冤罪だったとしても訂正しないからね。出したらもう諦めてね」と言ってるに等しい
    「出すこともあるけど、間違っていたら取り下げるから」って方がまだ出しやすいと思うんだが

    • by Anonymous Coward on 2011年02月27日 23時10分 (#1909455)
      被害届を取り下げたという実績が公になると、被害届を取り下げろってヤクザな脅しを受けるのかもしれない。
      親コメント
    • by imo (5135) on 2011年02月28日 15時14分 (#1909797)

      被害事実は存在してるし、別に間違ってないのに取り下げる必要がどこにあるの?

      そもそも、被害届自体と冤罪って何のつながりもないわけだが、
      もしかして、被害届って犯人がご指名されてるとか思ってるわけ?

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      同感。
      一度提出したものを撤回すると、何か致命的なこと(例えば役所内での地位が危うくなるとか)が起きるなら、そっちの方を是正すべきだと思う。

  • 取り下げるも何も (スコア:4, すばらしい洞察)

    by intiki (25340) on 2011年02月27日 16時21分 (#1909252)

    被害届ってのはあくまで「こんな被害がありました」と伝えるだけのもので
    今回は外部からのアクセスによりサイトが落ちたって言う、
    図書館にとっては『被害』があったから出したわけですよね。

    その上で今回の原因はMDISにあったということが明らかになって、
    中川氏の行為は

    技術的に十分な配慮の施された良識的なもので、
    その意図も図書館システムの利便性を補おうとする、健全なものであったことと理解しています。

    ということで今回の声明に至っているわけで。

    ここで被害届を取り下げるってことは
    「何らかの原因で図書館のサイトが落ちたような気がしたけどそんなことはなかったぜ」
    あるいは「何らかの原因でサイトが落ちたが大丈夫だ、問題ない」ということで
    MDISが問題ある環境を用意した事も含めて無問題である、
    なんて話にもなりかねないような気がするんですがよろしいんでしょうかねぇ。

    もっと言えば今回の被害届を取り下げれば
    今後もし原因はともかく被害があった、となった時に
    以前こんなこともあったからとりあえず泣き寝入りしましょうか、
    ということにもなりかねないから
    起きた事実に対する被害届は取り下げない、というのは
    ある意味当然な気がするんですが。

    #ふと思ったんですが、検察審査会なんかを通して起訴し直してもらって
    #改めて無罪判決を貰うっていう形での名誉回復なんて
    #できないもんなんでしょうかねぇ…って他のコメにもあったら失礼。

    • Re:取り下げるも何も (スコア:5, すばらしい洞察)

      by TonboDama (31248) on 2011年02月27日 17時13分 (#1909285)
      > もっと言えば今回の被害届を取り下げれば
      > 今後もし原因はともかく被害があった、となった時に
      > 以前こんなこともあったからとりあえず泣き寝入りしましょうか、
      > ということにもなりかねないから
      > 起きた事実に対する被害届は取り下げない、というのは
      > ある意味当然な気がするんですが。

      で、あれば取り下げない理由を「MDISへ請求するため」とうたうべきでしょうな。
      「"Librahack"共同声明に関する詳細情報」では「被害届の提出をためらった結果、市民生活に多大な悪影響が出るとすれば、これは大変なことです。」と行政全般の話に切り替えた上で、今回の事件でも取り下げるべきでないと判断しています。
      個別事件として勘案することが(なぜだか分かりませんが)出来ないと言うことです。

      私としては 今回の「被害届を取り下げない話」と「被害届け提出が萎縮する」という話はリンクしていないと考えています。
      親コメント
    • by Chiether (20555) <spamhere@chiether.net> on 2011年02月27日 18時25分 (#1909320) 日記
      >被害届ってのはあくまで「こんな被害がありました」と伝えるだけのもので
      >(略)
      >ここで被害届を取り下げるってことは
      >「何らかの原因で図書館のサイトが落ちたような気がしたけどそんなことはなかったぜ」
      >あるいは「何らかの原因でサイトが落ちたが大丈夫だ、問題ない」ということで
      >MDISが問題ある環境を用意した事も含めて無問題である、
      >なんて話にもなりかねないような気がするんですがよろしいんでしょうかねぇ。

      それがなかなか難しいところで。
      被害届というのは、単なる被害じゃなくて「犯罪被害」なわけです。
      『サイトが落ちた被害は、何かしらの犯罪によるものかもしれない』 → 被害届
      そして、起訴猶予処分となったわけですが。

      その後、図書館側が「岡崎市立中央図書館は、中川氏による図書館Webサイトへのクローリングは、技術的に十分な配慮の施された良識的なもので、その意図も図書館システムの利便性を補おうとする、健全なものであったことと理解しています」と認めてしまったことにより
      「犯罪によるものかもしれない」が被害者側から否定された形となりました。
      「被害はあった。しかしそれは犯罪によるものではなかった」と被害者が認識を改めた場合ですから
      被害届の取り下げという選択は、選択肢として出てきてもいいかもしれません。

      しかし。それでは解決しないでしょう。

      偽計業務妨害は、親告罪じゃありません。
      つまり図書館が処罰を求めていなくても。 原因がシステム不具合であっても。
      不幸にも結果としてサービスダウンさせちゃった人に、偽計業務妨害を適用しても手続上問題ないので
      被害届が取り下げられようとも起訴猶予処分はそのまま。ということも十分考えられます。

      となれば争うべきは「過失であった」と主張することです。
      そもそも被害届を出した当時、犯罪被害であると図書館が認識したことを、それほど咎めることができません。
      ですから被害届を取り下げることは、今の私の考えでは、反対です。

      理想の形は、被害届を取り下げず検察審査会へ「過失による要件不成立」を訴え認められることだと思います。
      (不起訴処分の事由変更というのも難しいと思いますが。あくまで理想です。そして、本当の円満には一番効果的で近道でしょう)

      犯罪行為によるものではないと認識しつつ被害届を出したこと。
      電子計算機損壊等業務妨害罪から偽計業務妨害に切替えてでも犯罪性を追求し送検したこと。
      捜査・調査が杜撰であったこと。
      同じことであっても会社(法人)が行うことは問題ないと答えた馬鹿野郎がいること。
      不起訴ではなく最低でも起訴猶予にしろと要望を出したこと。
      今回の件が過失であると判断されず刑事責任が追求されたこと。
      被害者が処罰を求めなくていなくても処罰されること。

      外野が今でも騒ぐのは、そういうところがあるからです。
      岡崎市立図書館の一件だけ済めばいいなんて考えてないのです。
      --
      ==========================================
      投稿処理前プレビュー確認後書込処理検証処理前反映可否確認処理後……
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2011年02月27日 19時06分 (#1909341)

        > そもそも被害届を出した当時、犯罪被害であると図書館が認識したことを、それほど咎めることができません。
        > ですから被害届を取り下げることは、今の私の考えでは、反対です。

        当時のMDISの対応、担当者の理解レベル(、警察の勧めとも言われている状況)などにより、
        図書館側が「当時被害届を出してしまった」のは私も仕方がない部分があるかと思いますが、
        だからといってなぜ「取り下げてはいけない」の?

        「被害届の取り下げ」が担当者を「咎めること」になるの?

        ってあたりを踏まえつつ、共同声明の詳細の被害届に関する隔靴掻痒ともいえる書き方を見るに....
          被害届を取り下げると図書館含め行政側関係者の査定 :-p に響くので、
          取り下げだけは手打ちの条件として譲らなかったが、
          かといって声明に被害届の件を書かずに済ませるのも怪しいので、
          そのあたりの意図は汲み取りやがれ
        って雰囲気だよね。

        よくある行政の事なかれ主義に基づいた手打ちってことでしょ。
        岡崎の行政ポストのひとつとして「たまたま」館長のいすに座った大羽氏の行政屋としての経歴に傷が付かないようにって配慮。
        「公務員は無謬」らしいですから、取り下げてしまうと「当時の大羽氏」が誤った行動をしたことになってしまうので問題なのでしょう。

        まっとうな感覚では 「提出当時の誤りを認め、後からでもより適切な状態に是正する」ことは批判されるようなことではないし、
        むしろそういった前例の存在が「被害届をためらわず提出する」ことにもつながると思うんですけど、行政屋さんから見たら
        「自分が出した被害届が誤った認識のため取り下げることになり自分の経歴に傷が付く」というためらいが生まれるんでしょうね。

        > 被害届が取り下げられようとも起訴猶予処分はそのまま。ということも十分考えられます。

        被疑者となってしまった方の名誉回復の観点であれば、

        (1) 被害者(図書館)の認識の誤りを明確にし、広く伝える
        (2) 法的な判断の誤りを明確にし、広く伝える

        のどちらでもいいんじゃないでしょうか?
        「(2)の方が望ましい」のはわからないでもないですが、
        「だから(1)を行うべきではない」と書かれているようで、違和感があります。

        (1)は今回の声明である程度担保されているでしょうが、
        もっとシンプルに「被害届の取り下げ」が儀式として行われ、
        それが報道されることがいちばんわかりやすい形かと思われます。

        (2)はあなたが書かれたような話ですが、まあ手続き的にも警察・検察という組織としても難しいでしょうね。
        名誉回復とは別に、起訴猶予とはいえ警察のブラックリストに載ってしまっており、
        何かあったら被疑者となる優先順位が高くなってしまっているという問題もあり、
        こちらについては(2)しかないんでしょうが...

        親コメント
  • 大団円 (スコア:2, おもしろおかしい)

    by miyuri (33181) on 2011年02月27日 12時55分 (#1909147) 日記
    馬鹿?
    • by ken-1 (4041) on 2011年02月27日 14時35分 (#1909202)
      結局図書館側はこれっぽっちも頭を下げずにすんだわけだし。
      今後も「間違っているのは俺じゃない、世界の方だ。」路線を貫く宣言も出せたことだし。
      警察にもこれ以上余計な借りをつくらずにすんだだろうし。
      世間的にどうかは別として、役所の論理では大団円と言えるのでは?

      # 役所勤めの経験はないので憶測です。
      親コメント
    • 関係ないけど大森小学校思い出した。何でだろう?

      親コメント
    • by Anonymous Coward
      「俺達の闘いはこれからだ!」
      第一部完!
      応援ありがとうございました! 岡崎図書館先生の次回作にご期待ください!

      大団円とはこうあるべき、ということですね。
      • by sekia (38775) on 2011年02月27日 15時49分 (#1909237)

        当事者間は既に手打ちなわけで、「俺たちの闘いはこれからだ!」なのは岡崎市じゃなくて外野で騒いでた人たちじゃないですかね。

        --
        言ってないことに反論するなよ
        親コメント
  • by tyosiaki (36175) on 2011年02月27日 20時23分 (#1909380)

    誣告罪で訴えればいいんじゃね?

  • by Anonymous Coward on 2011年02月27日 22時31分 (#1909441)
    被害届を取り下げるのではなく、検察に起訴してもらうべきです。
    このままでは、起訴猶予という不名誉な状態のままですし、潔白は照明されていません。
    また、警察や検察の事件の取り扱いの問題点も明らかにならないままです。

    殺人事件で冤罪で刑務所に入れられていた人が無罪だと分かってから、検察が無罪を主張して起訴した事例ありましたよね?
  • 無知だった部分は恥じてもらわなければならないけど,最終的な落としどころはまあ,仕方ないんじゃないのかな。

    諸悪の根源はMDISにあるわけで。
    そもそも,図書館側が被害届を出した原因はここにあるわけだし。
    一連の欠陥隠しの行動の結果,良識の範囲で行動していた人を巻き込んでしまった。
    その後も同システムの醜聞はそれにとどまるところを知らず,
    ある意味,そりゃ全力でシラを切りたくもなるわな,の領域に。

    だって,結局このシステムって情弱向けの詐欺商材だったわけでしょ?
    設計もタコ,設置もタコ,運用もタコ,保守もタコ,こんなのよく自社の名掲げて売れますよね,と。
    しかも,タコの具合が,世の中溢れる糞システムの何倍も凶悪でダメときたもんだ,と。
    データベース入門者が見よう見まねで作ったレベルと。
  • by Anonymous Coward on 2011年02月27日 13時23分 (#1909161)
    せっかく告訴を取り下げないでいるんだから、
    検察審査会を利用して最低でも強制起訴まで漕ぎ着けて
    白黒はっきりさせるというのも手だわな。

    # 陸山会問題で政治的にも利用できる制度だとアピールしてたし。
    • Re:まだ手がある (スコア:1, フレームのもと)

      by kyousum (11338) on 2011年02月27日 20時02分 (#1909366) 日記

      本件では告訴はされてませんし(被害届≠告訴)、仮に告訴がされていたとしても、検察審査会に持ち込めるのは被害者側なので、それは無理な話です。

      --
      # For man might be free./人は自由になれるかもしれないから。
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      この方法真面目にアリだと思うんだけどやらんかな。

      検察審査会まで行かなくても、冤罪事では無罪であることは確定した上で、何故告訴に至ったかを裁判上で明らかにするという手法が取られたので世論が付いてくれば十分ありえる。
      まぁ当事者はたまったものじゃないだろうけど。

    • by Anonymous Coward
      起訴させるような検察審査員が選ばれる訳ないじゃん
  • by Anonymous Coward on 2011年02月27日 14時55分 (#1909212)
    市の人間は萎縮せずにガンガンやれるし、市民側は何か市の逆鱗に触れたらたとえそれが間違いでも一生祟るぞってことで何をするにも萎縮せざるを得ない。いずれにしろ市側にはメリットしかないってことだな。すごいぞ。
  • by Anonymous Coward on 2011年02月27日 14時57分 (#1909213)
    被害届を撤回しない理由がキチガイじみてる。 理由は別として、見識の違いだろうが、システム上の不備だろうが 冤罪だろうが何だろうが、一度提出したものは撤回しないと。 頭がおかしいとしか思えない。
  • by Anonymous Coward on 2011年02月27日 15時00分 (#1909216)
    役所側に立てば、
    「行政として被害届を提出する必要性があると判断すれば躊躇することがないように・・」となるし、
    市民側に立てば
    まずは被害届を出すかどうかを第三者の専門家なりを交えて検討し、
    間違ってたら「ごめんボク間違ってたよ!」って取り下げればいいし。

    公務員が民間のサービス業なら、どうするべきかもっと簡単だと思うんですけどね。
  • by Anonymous Coward on 2011年02月27日 15時08分 (#1909219)
    T/O
  • by Anonymous Coward on 2011年02月27日 15時50分 (#1909238)
    取り下げてほしかったら名誉棄損でもなんでも訴えればいい って考えなんでしょう。
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物事のやり方は一つではない -- Perlな人

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