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失われた組織の知識をこっそり復元する仕事、体験したことはある? 87

ストーリー by hylom
失われた知識(ゆめ)を求めて 部門より
capra 曰く、

本家/.「Institutional Memory and Reverse Smuggling」より。

大きなエンジニアリング企業に務めたことのある人なら誰でも、「組織的健忘症」をよく知っているだろう。ものは作られ、そして忘れ去られていく。助けになるはずのドキュメントは腐敗し、紛失され、そうでなかったとしても誰も理解できないような古い手法が使われていたりする。

最近自分は以前務めていた企業にコンサルタントとして雇われ、とある古いプラントの仕組みを思い出させる妙な仕事を請け負うことになった。手元にはその企業ではすでに失われてしまった個人的な資料などもあるのだが、それらは「こっそり」戻さなくてはならない。

このような仕事について公に語られることはあまりないが本当は少なくないのではないだろうか?

本家タレコミ文通り、ありそうだがあまり聞かない話でる。/.Jerのなかにもこのような「失われた知識を復元する仕事」に携わったことがある方はいらっしゃるだろうか?

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  • 社史 (スコア:5, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2011年12月06日 21時38分 (#2062144)

    創業ウン十周年を記念して、社史編集を任された事があります。

    創業当初の状況を調べるために、手近な古参社員の方々にインタビューをしたところ
    現取締役連中の弱み恨み辛みが出るわ出るわ…

    しまいにゃ「どこからか」ストップがかかって、社史編集の話自体がなくなりました。

  • 呼称 (スコア:4, 興味深い)

    by WindVoice (14680) on 2011年12月06日 20時41分 (#2062097) 日記

    こういうのって世の中的には何か呼称があるんでしょうか。以前あるところで「インカ帝国の遺産」と呼ばれていたことがありました。

    --
    人生は七転び八起き、一日は早寝早起き
    • by shibuya (17159) on 2011年12月06日 21時03分 (#2062119) 日記

      GA(ギャラクシー・エンジェル)では「ロストテクノロジー」、いろんなところでは「超古代文明」と言われていますが、
      わたしにとってはNHK番組「未来への遺産」で見たモヘンジョダロ文明最盛期の井戸(びっちり隙間なく組まれている)と最衰期のそれ(すき間だらけでガタガタ)
      の対比が思い浮かびます。

      筒井康隆の小説だと、安田闘争の続く世界で原始共産制生活を送っている学生の子孫の生活も髣髴と。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2011年12月06日 22時29分 (#2062172)

        理解不能なものはオーパーツと呼ばれるんですね。

        親コメント
        • by masamic (1186) on 2011年12月07日 4時24分 (#2062282) ホームページ 日記

          >理解不能なものはオーパーツと呼ばれるんですね。

          違います。
          発掘された時代にはあるはずのない物(現代にはあることが重要)を指します。まあ、

          理解不能なものはオーパーツではなく、単なる「未知の何か」でしょう。

          以前はオーパーツとされた複雑な歯車の組み合わされた機械が、解読復元されて、実は天文学用のカレンダーを計算する機械だったことが明らかになったりしています。たぶん。間違ってたらごめん。

          --
          masamic
          親コメント
      • by Anonymous Coward

        >モヘンジョダロ文明最盛期の井戸(びっちり隙間なく組まれている)と
        >最衰期のそれ(すき間だらけでガタガタ)の対比が思い浮かびます。

        それは亡国のプログラマーの比喩ですか?

        最近は「アルゴリズムとデータ構造」とか「防衛的プログラミング」とか
        「オブジェクト指向プログラミング」とかの古典的スキルがロストテクノロジーと
        化している現場がいたる所にあるような。

        #お前もstaticにしてやろうか

      • by Anonymous Coward

        オフトピですが「ほうふつ」って、そう書くんだって初めて知りました。ありがとうございます。

        #漢字の足で読めた。

  • by marute (13883) on 2011年12月06日 20時23分 (#2062085) 日記

    「失われた知識を復元する仕事」に携わったことがある方はいらっしゃるだろうか?

    人事異動の発表が3月中旬。それまでは本人すら異動があるか否かわからない(わかっていても公言できないから引き継ぎ資料なんて皆無)。
    でもって半年後くらい前任者に「このシステムが『こんなになった経緯』」を尋ねても、「もう覚えていない!」で瞬殺…でもって毎年のように保守契約の切れたベンダ様にロハでご協力を願うというくり返しです。

    • Re:日常茶飯事です (スコア:4, おもしろおかしい)

      by QwertyZZZ (8195) on 2011年12月07日 9時56分 (#2062389) 日記

      そういうお客様も多く、毎年のように異動時期には何社からか問い合わせが。
      1社なんて5年前のシステムの納品文書を毎年再発行してくれと言ってくる。
      今年は流石に、
      「CD-Rで送るからそっちで必要ならプリントしてくれ。」
      と言ったら、
      「CD-Rなんか納品文書とは言えない。常識が無いのか?」
      と逆切れされた。
      納品も検収も終わっているから、単なるサービスなんだがなぁ・・・。

      って事で、知らんぷりして「仕様書一式再発行 20万円」と請求書出したら大騒ぎに。
      いや、自分等のミスで「自分は働きたくないから他人やれ」と言えば、金を取られるのは必定だろうに。
      #チッ、10万迄値切られた。

      親コメント
      • ワンタイム限りの行動だとはとても思えないのですが

        ・強欲過剰無償サービス要求継続のコンプライアンスハザード優良顧客様リスト自動作成サービス提供のご提案
        ・同優良顧客様向け自動更新延長有償サポートサービス約款のご提案
        というのはビジネスの芽があればいいのだが塩梅はいかがなんでしょうね。

        あるいは自組織に閉じた分析で20万円請求書値切られて10万円売り上げが非収益部門を収益部門に生まれ変わるか他の足をひっぱったかの判断というのも興味あるのですが。

        親コメント
    • Re:日常茶飯事です (スコア:3, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2011年12月06日 20時54分 (#2062110)

      でもって毎年のように保守契約の切れたベンダ様にロハでご協力を願うというくり返しです。

      あなたが鬼か!

      親コメント
  • あるビルの管理システムをリプレースすることになったのだが、
    そこで使われていたプロコンは2世代くらい前のもので、
    使用していたプロコン用言語を解する人が社内にはいなかった。
    解読班を編成したものの挫折。
    関連会社を経て、退職した元社員を嘱託として雇って、
    なんとか間に合わせた。

    別の部署には12万ステップからならFortranのプログラムがあり、
    内部を知っていいるのは50代後半になる関連会社に出向した人ただ一人。
    10年以内に若い社員を後継者として育てないと、何が何だか分からなくなる。
    計算条件が変わると、内部ルーチンを改変することを繰り返しているので
    内部を知る人がいなくなると、会社の基幹業務が破たんしてしまうのだが
    そのことを真剣に考える偉い人はいない。
    偉い人は5年で辞めてしまうからね
  • データを救出した事はあります。
    中身には、旧製品のコードが入っていたのですが、古い製品であった事もあり、誰も気づいて居ませんでした。
    98でフォーマットされたディスク等もあったので、読み出すドライブ/機体を探し出すのに、かなり苦労しました。自宅に眠っていたPC98 を発掘/起動してもらったり...
    ただ 2D のディスクは、どうやっても読めなかったなぁ...
  • 前の所属先にsendmail.cfを直すために行ったことならあります.
    こっそりでもなくおおぴらにでもなく.

    いまではsendmail.cfなんて読めないし書けない.

    本家の元記事のリンク先(物語の詳細が書いてある)は
    wrttn.inっていうオンライン・メモ・システムなんですね.
    おもしろいしくみだなぁ.
    --
    love && peace && free_software
    t-nissie
  • by Anonymous Coward on 2011年12月06日 20時46分 (#2062100)

    十年くらい前に
    Z80に変な三角関数等などの為の固定小数点演算用チップ?が載ったボードの
    システムを丸ごとWindowsEmbeddedへ移植する仕事をやりました。
    ドキュメントはメモ2枚とアセンブラソースのみ。どんな物が出来るのかも
    殆ど不明でオリジナルと入出力のタイミングと内容だけチェックして
    工場へ持っていったら予想以上にドでかい制御対象で自分でもビビりましたね。

    良い経験になったな・・・

  • by QwertyZZZ (8195) on 2011年12月07日 10時24分 (#2062413) 日記

    「判るのはここから信号が出てくるだけ。」
    なんて奴の対応を頼まれたりします。

    20年以上前の機械の事も多々あり、メンテしている会社は消滅したと言うのも良く聞く話でして。
    操業中に簡易ロジアナ繋いで信号の入出力パターンを見て、そのパターンから受け渡される内容を考えたり。
    内容さえ理解すれば昔のはそれほど速度が無いので、最近のPLCなんかで動きを再現するのは意外とできます。
    それでもどうしても判らなかった時に、インジケータの7セグ出力から数値を取り込んだりも。
    古い制御機器のセントロ出力のデータから欲しい物を取り出すのなども,、前は多かった案件だけど、
    流石に最近は当の機器が寿命なのか無くなってきました。

    まあ、もうちょっと新しくなれば、
    「IN/OUTさえ理解していれば新規に作った方が早いですよ?」
    と提案する事にはしていますが、問題は大抵、通常運用の仕方しか知らなかったりする事。

  • by Anonymous Coward on 2011年12月07日 14時34分 (#2062662)

    私は逃れたほうの立場なのですが、もう時効だろうと思うので

    一括請負で、ある会社(A社とします)の基幹システムを構築して納品したんですが
    保守契約が切れてからも、瑕疵によるものではない対応依頼があまりにも多くて(かつ強引)、
    うちからは、システム改修などの提案をしてました。
    それと同時進行で、A社は身売り交渉も行っていたらしく、
    突然、譲渡先(B社)から、システム保守もBの関連会社がやることになった、
    ついては、A社システムについての資料は、すべて機密であるので廃棄せよとの連絡が来ました。

    廃棄するのはかまわないが、せめて引き継ぎをしましょうと申し入れたのですが、なぜか聞き入れられず
    B社もおかしな感じで、やたらとうちを悪者にしたがる(何か悪さする気だろう、早く手を引け、等)ので
    こっちも、弁護士を入れて法的に問題ないように証書だか念書だかを取りかわしてから、
    さっくり全部シュレッダーにかけ、保守用に残しておいたPCもつぶしました。

    その後、A社のシステム担当者が突然退職⇒資料も本人も行方不明、の状態となったらしく
    B関連会社の担当者から、業務に支障をきたすほど電話がかかってきたり、会社の前で待ち伏せされたりと大変でした。
    私自身はすぐに会社が守ってくれて表に出ずにすみましたが、上のほうとか法務とかはバタバタしていたようです。

    ソースコードが残っていただけマシだったとはいえ、担当氏にしてみたら地獄だったと思いますが、
    待ち伏せ⇒車に乗せられそうになったときは、どうしてそっちの方向に頑張ろうとするのだろう、と正直怖かったです。

  • 30代後半以上の人(高卒なら30歳以上の人)は、多かれ少なかれ2000年問題対応で経験済ではないですか。
  • by Anonymous Coward on 2011年12月06日 20時21分 (#2062083)

    パケットキャプチャで・・・

    #後々あらぬ疑いがかかってきそうで、あまりやりたくない・・・

  • by Anonymous Coward on 2011年12月06日 20時34分 (#2062092)

    # いやそれ、組織の練度としてダメダメじゃん

  • by Anonymous Coward on 2011年12月06日 21時02分 (#2062118)

    何年もいろんな経緯でいろんな人の手を経て、ドキュメントも何も残っておらず、ただソースのみ残る仕事を何度かやりましたが、
    つくづく、仕様(機能の意図を示す物)が失われてしまってはソースだけ残っても意味がないものだなあとつくづく思いました。

    • 何年もいろんな経緯でいろんな人の手を経て、ドキュメントも何も残っておらず、ただソースのみ残る仕事を何度かやりましたが

      ソースすら残っておらず、残っているのは実行ファイルのみという案件もありました。
      しかも自己書き換えバンバンでディスアセンブルしても16進ダンプのオンパレードという案件が。

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    • by Anonymous Coward

      「仕様書」という名の紙クズの山は残っていたけれど、仕様が全く残っていない事もよくあります。
      「仕様書を書けば仕様が明確になる」というのが都市伝説だと、なんで彼らは気づかないんだろう。

      それに、なんで仕様を紙で遺そうとするのだろう。
      紙なんてコピー機がないとコピーも満足にできないし、E-mailで配布もできないし、
      PCに入れて持ち運ぶこともできないのに。時代錯誤にもほどがある。

      • 仕様書はあったんだけど、ソースコード見たら全然違ってたことがあります。多分、度重なる改訂が仕様書化されてなかったため。

        ただ、最後に書いた人が律儀だったらしくコメントが詳細に書いてあました。うまくつなぎ合わせたらほぼ内部構造のドキュメントになったので内容が理解できました。

        教訓:めんどくさいと思っても、コメントは詳細に付けましょう。後で読む人のために。
        # ソースよりコメントの行数が多かった。あんな僥倖に恵まれることはもうあるまい。
        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2011年12月06日 21時17分 (#2062133)

    きちんと守秘契約なりを交わして、解決するのは全く問題ないと思いますよ。
    上層部がほっかむりを決め込んで、現場がうやむやに解決したり、させられたりするのが常態化すると、
    まだ回っているときならまだ良いものの、回らなくなり出すと(まあ今の日本のことですな)
    あちこちが破綻しはじめますから。
    #たぶん、本家(読んでないけど)とでは、ネタの方向性がかなり違うんじゃないかな。

    • 派遣社員としてやったことはあります。パスワード回復はしなかったけどね。
      ビジネスルール(というほど大げさではないが)、ルーチンだけでも全然なってなかったからね。
      文書類ちっとも残さないからね。やつらは。分かる範囲で手順書作ったり、いろいろした。

      いろんな会社が入っていたので、座席表管理とか、ゴミ掃除当番とか、そういう総務のような仕事はしたことはある。
      もうエンジニアに仕事には戻れないな。

      そういう仕事で手伝ってやってくれって言われて派遣されたから当然か。

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  • by Anonymous Coward on 2011年12月06日 23時14分 (#2062206)

    を組んだ私以外、内部構造を理解している人間がいないので、
    もし、私が離れでもしたら間違いなくブラックボックスになる。
    フローも仕様書もない。

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私はプログラマです。1040 formに私の職業としてそう書いています -- Ken Thompson

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