GoogleがWebMについてMPEGのライセンスを取得 33
ストーリー by hylom
動画分野はもう何をやっても特許から逃げられないのか 部門より
動画分野はもう何をやっても特許から逃げられないのか 部門より
bero 曰く、
Engadgetによると、GoogleとMPEG LAがVP8規格のライセンスについて合意したという。VP8や旧VPxの動画圧縮に必須である「可能性のある(may be)」技術について、Googleがライセンスを取得したという。
かつてMicrosoftがWindowsMedia(VC-1)をロイヤリティフリー(もしくはMPEGより安価)と発表したものの、結局MPEG特許をベースとしてることが明らかになったが、同様のオチになった模様。
ffmpegのソースを見るかぎりどこが特許に当たるかわからず、基本アルゴリズムはどう見てもMPEGと同じだろと思えたので、想定通りのオチ。
『VP8や旧VPxの動画圧縮に必須である「可能性のある」(may be) 技術』ということは、WebM(VP8ベース)が出る前にロイヤリティフリーの動画フォーマットと目されていたOgg Theora(VP2ベース)もまたMPEG特許に触れている可能性もある。
VC-1とVP8の特許問題に対する対応の違い (スコア:1)
MSのVC-1はロイヤリティフリーだとかMPEGより安いロイヤリティをうたいながら、結局、MPEG LAのパテントプールに取り込まれロイヤリティフリーは実現しなかった。
対して、VP8はどうかと言えば、ITMediaの記事 [itmedia.co.jp]によると、GoogleはVP8のW3CのRoyalty Free Licenseとしてライセンスを無償提供する模様。
なので、VC-1と同様にMPEGの特許を利用していた可能性は高いものの、結果として、VC-1とは違いVP8はGoogleが事前にロイヤリティを支払う事によって決着したと言う事が大きな違いではないだろうか。
Re: (スコア:0)
>GoogleはVP8のW3CのRoyalty Free Licenseとしてライセンスを無償提供する模様。
GIFみたいに広まってから「やっぱ特許料徴収するわ」と言われる可能性が………未来永劫(たとえ、この技術がどこかに販売されたとしても)徴収しないと宣言したのかしら?
Re: (スコア:0)
日記経由のタレコミ採用って必ず大事なところを削るよな (スコア:1)
またしてもいつもの粗悪なhylom仕事か。
タレコミ人さんの日記 [srad.jp]より
Re: (スコア:0)
不当マイナスモデ
Re: (スコア:0)
「いつもの粗悪な」あたりが完全に「フレームのもと」
Re: (スコア:0)
hylom乙
本当のことなんだから仕方がない
特許が進歩を阻害する (スコア:0)
Re:特許が進歩を阻害する (スコア:1)
特許が本当に進歩を阻害しているなら、H.264はもっと糞画質で、YouTubeで映画やドラマやアニメを見て満足する輩が居なくなって、でかいサイズの高額物理メディアが売れまくって、著作権者がぼろ儲けでウハウハのはずなんですが、何故そうなっていないのか。
特許も著作権も、金銭的なインセンティブを生み出して才能を引き付けるって意味では害悪とも言い切れないと思う。
才能ある人びとに正当な対価が支払われる方法が他にないのなら、特許料や著作料は必要悪として今後も存在し続けるでしょう。
球の衝突判定は特許じゃないよ (スコア:0)
>円の衝突判定を三次元に拡張しただけで、特許が取れる
デマをながすな。Twitter あたりの記述を無批判に受け取るな。
「各表示体を複数の球体で近似させ、各表示体の球体の中心座標と半径とを用いて表示体間のめり込み値を算出し、かつ当該めり込み値が所定の値より大きいときに表示体の衝突と判定する衝突判定処理システム」
これを読めば、「円の衝突判定を三次元に拡張しただけ」ではないことくらい分かるだろう?
結局、無能な奴らが特許を嫌うだけ。おまえら何も作れないからな。
Re:球の衝突判定は特許じゃないよ (スコア:1)
衝突判定自体は円も球もそれほどかわらんよな。
struct bouding_sphere
{
vec2 origin;
float radius;
bool collide(const bouding_sphere& b)const
{
return (this->origin - b.origin).length() radius + b.radius;
}
}
vec2をvec3に変えるだけだ。
この特許の肝はそこではなく複雑なポリゴンモデルを球で近似すること!・・・なのか?
それこそ2Dでも複雑な形状を円で近似させて衝突判定とか普通に使われてたと思うんだけどな。
どこに新規性があるのかわからないので教えてください。
Re: (スコア:0)
それこそ2Dでも複雑な形状を円で近似させて衝突判定とか普通に使われてたと思うんだけどな。
じゃあ、無効審判請求すれば?情報提供でも良いけど。
でもその前に特許をじっくり読むことをおすすめします。
条件が限定的だったり、普通じゃない方法だったりするから。
Re: (スコア:0)
出願当時に当たり前だったということを示せば良いだけです。
今ではあたり前でも当時の資料が見当たらず無効にするのが困難なのは良くあること。
ちなみに参考に挙げられた特許はとっくに権利切れてますね
Re: (スコア:0)
出願時を基準として、「その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者」にとって容易に発明することができた場合に進歩性が否定される(特許法第29条第2項)
が該当するかどうかだよね。進歩性は本質的にあいまいさを含んでいて、完全に客観的に決定できるようなものじゃない。『「円の衝突判定を三次元に拡張しただけ」ではない』かどうかの判断はわかれるだろう。
当該の特許はこれかな?http://www.j-tokkyo.com/1995/G06T/JP07230559.shtml
まあコレは裁判になれば無効になるだろうな。
Re: (スコア:0)
自動車が人命を奪う
Re: (スコア:0)
人間は地球の癌細胞
Re: (スコア:0)
それは特許を共有する手段、手法次第だと思うな。ただ、今回はGoogleにロイヤリティーフリーでのサブライセンス権が認められているし、非常に幸運かつ幸福な事例だろう。Web標準を特許で縛ることに対する抵抗って強かったんだろうね、MPEG LAはWebMに相当歩み寄ったと思うよ。
分かんない (スコア:0)
ロイヤリティフリー実現のための手段でしょ? (スコア:0)
WebMを文字通りのロイヤリティフリーにするため、GoogleがMPEG-LAとナシをつけた。
ユーザーはMPEG-LAに訴えられる可能性がなくなって心配なくWebMを使えるようになった。
…
という美談のように見えるのだけど、なぜGoogleを悪く言うやつが湧いてくるんだろう。
VC-1を無償にする気など最初からなかったMSと、WebM/Googleとを比較されてもね…。
まあ画質を考えると正直VP8を使うメリットはないと思うが、VP9以降でも同様の心配が
なくなったという点には期待が持てる。
Re:ロイヤリティフリー実現のための手段でしょ? (スコア:1)
悪く言うつもりもないけど、今回の件に関して、MSとは無関係に、Googleにはあまりいい印象をもっていない。作る側の視点でだけど。
HTML5のVideoCodec標準に関して、H.264/AVCでほぼ決まっていたところに、WebMをぶち上げて標準化を散々かき回してくれたからね。
当時 baseline profileとの類似性を散々指摘されていたにも関わらず、特許侵害はないと主張していたが、やはり結局そうなったじゃないかと。
完全パテントフリーなVideoCodecを標準に採用するべきという理想は理解できるものの、Googleって色んなステークホルダーの存在を無視しがちだし、面倒だけど必要な手続きってのをすっ飛ばす印象がすごく強い。そういうのやられると、現実解を求めて、これまでコツコツと調整やってた標準化に携わる連中からしてみたらたまらないわ。
Re:ロイヤリティフリー実現のための手段でしょ? (スコア:1)
>HTML5のVideoCodec標準に関して、H.264/AVCでほぼ決まっていたところに
H.264厨ってどうしてこう嘘つきなんだろうな?
W3Cが一旦はOgg Vorbis/Theoraを採用→NokiaとAppleの抵抗でドラフトから削除 [srad.jp]→意見がまとまらずに未定義に [srad.jp]
ただ、今では未定義という結論もあながち悪いものでもないような気がする。H.265/HEVCみたいな次世代のコーデックが出てきているのに規格の方で古いコーデックに縛り付けられたらたまらん。
Re: (スコア:0)
標準化はogg theoraが正解だったように見えるなぁ・・・
文句のあるベンダーはプラグインでもクライアントソフトウェアでも落とさせればいいでしょうに。
Re: (スコア:0)
TheoraはGoogleが乗り気じゃなかったな。圧縮率の低さを理由にYouTubeでは採用しなかった。まあ、あの会社はWebの高速化のためならなんでもやるからWebM/WebPに手を出すのは必然の流れだったのではないかと思う。その割にはx264の中の人にボロクソに言われる程度のレベルだったのが意外ではあったけどね。
そんなわけで結局コンテンツを提供する側がフォーマットを複数用意する羽目になりそうだが、でもそんなことはこの業界の人間ならもう慣れっこだよね?w
Re: (スコア:0)
仮にH.264/AVCで統一されていたとしても、あの当時のMozillaやOperaがすんなりYesとは言わなかっただろうけれどな。
特許うんぬんの話は、まさかOn2がやらかしているとはGoogleは思わなかったんだろう。
確か当時のVP8は仕様もオープンにしてなかったので、Googleが買収するまでわからなかったというのも無理はない。
それに、On2の買収もWEBのロイヤリティフリーなビデオコーデックの為だったから、買収後にVP8には特許問題がありましたフリーで使えませんじゃあ、GoogleもOn2の株主も納得しないだろうし、MPEG LAからの特許侵害の指摘も曖昧で、どこが何の特許を使っているのかさえ明確ではなかったから、Googleとしては「特許問題はない」というしかない。
Re: (スコア:0)
言ってることは100%理解する。W3C的視点はなかったのでご指摘ありがとう。
でも標準化なんて結局企業のエゴとエゴの戦いなんだから、今回の決着も現実解だよね。
条件は非公表だけど、MPEG-LAが納得したならそれは落とし所だったんだろう、と。
本当にGoogleを許せないならもっと他の方法もあったはず。
自分は、ロイヤリティフリーな(そこそこ使えそうな)コーデックの選択肢が残ったことを
単に嬉しく思ってます。それこそその持ち主がGoogleかどうかなんて関係ない。
Re: (スコア:0)
むしろ、逆の視点として、WebM陣営で一番先にH.264に対応したのが当のAndroid/Google Chromeなんだから、GoogleはH.264を本気で潰すつもりはあまりなかったんじゃないかな。もっと穿って言えば、WebMに巨額を投じてみたものの、社運を賭けるほどには信用しきれなかった、というか。実際、ハードウェア的な面では根回しが劣っているわけだから、当然のバランス感覚かもしれないけれど。
WebM買収は妙手か一手損か評価が分かれるところだと思うけれど、H.264を採用したAndroidを含めてみると、Googleはあまり損していないような気がしないでもない。
Re: (スコア:0)
まあYouTubeがH.264捨てなかったしね。てか、捨ててたら逆につべ自身が多くのユーザーに見放されるだけなんだがw とはいえDebianみたいな徹底してフリーソフトウェアなOSを使ってる人間にも利用してもらうためにはWebMというオプションは必要だったのだろう。圧縮率の低いTheoraはつべのインフラを圧迫するので採用できないし。
いつぞやのChromeのH.264サポート打ち切りはvideoタグのコーデックがWebMに標準化されることを期待しての動きだったんだろう。それが空振りに終わっても、コーデック未定義なら別にGoogle的に都合が悪くなるようなことは何もない。
分断化が確定するんだから批判も出るでしょう (スコア:0)
利用者からすれば、どの企業がどう金払ったとか関係ないし、
迷わないで済む高性能な統一規格が1つあれば良いんだから。
アプリ側が全部対応してれば良いんだよね、ってのはその通りだけど
中途半端に「使える」「使えない」が混在する可能性が高いのだし。
Re: (スコア:0)
でもGoogleがいなかったら今頃H.264の使用料はもっと広く請求されてたのでは?
誰が払おうと関係ないというのは正直かもしれないが、自分が払わされるかもしれない、
さらには他人の権利を使う以上は本来払うのがスジだという意識がなさすぎだと思う。
で、Googleは、条件は玉虫色かもしれないが、払ってスジを通した。でしょ?
もう迷わないで済む高性能な統一規格なんて幻想は捨てろ (スコア:0)
新しく開発された圧縮率の高いコーデックの普及の妨げにもなりかねんしな
Re: (スコア:0)
突っかかる必要もないけど、同時に美談でもないでしょう。自分たちが推すフォーマットへ投資をした、ただそれだけのことでしょう。