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Google

Amazon、退職後すぐにGoogleに転職した元社員を契約違反で訴える 52

ストーリー by hylom
日本でもあるあるっぽい話 部門より
eggy 曰く、

Amazonが、退職後すぐにGoogleに転職した元社員を訴えている模様(Seattle TimesSlashdot)。

訴えられたのは、Amazon Web Serviceで事業開発のポジションに就いていたZaltan Szabadi氏。氏は5月よりGoogleのクラウドプラットフォームで同様のポジションに就いている。

Amazon側の主張によれば、Szabadi氏はAmazonに就職した2008年、秘密保持契約書と非競争契約書に署名しているとのこと。この契約書には、企業秘密や機密情報を競争企業に漏らさないことが規定されていた。また、もしAmazonを退職した場合には、Amazonで一緒に仕事をしたことのある人とは12か月間は取引を行わないこと、また、競争企業への就職は18か月間以内には行わないことも明記されていた。つまり、Amazonを退職後すぐにGoogleに就職することは契約違反になるとのこと。

いっぽうSzabadi氏側は、氏は確かに契約書にサインしたものの、Googleで使うのは一般的な知識や技術であり、Amazonの企業秘密はGoogleでの仕事に利用しないと主張している。また、Amazonの不作為約款そのものが行き過ぎており、非道徳的なビジネス習慣であるとも述べている。

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  • 日本の場合 (スコア:3, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2014年07月03日 16時39分 (#2632646)

    日本の場合では

    ・以下の条件を満たしている場合は有効で、損害賠償ができる
     ・期限が限定的であること(一般に、1年なら有効、3年なら無効)
     ・場所が限定的(日本国内の、等)
     ・対価があること(機密保持を条件に含む手当が支払われていた、あるいは、退職時サインした場合は退職金割増し、等)
     ・適用範囲が明確であること
    ・条件を満たさない場合には、職業選択の自由が憲法で保障されているため、相当な事をやらかさない限り損害賠償請求は認められない。
    ・実際の所、賠償を採るのは難しい。認められるケースでは転職禁止そのものよりも、別の筋(産業スパイ行為など)の方が一般に有効

    らしい。
    どれぐらい厳しいかというと、顧客リストを持ち出してそれをそのまま使って新会社で営業した相手を訴えた場合でも、転職禁止が有効と認められなかったケースがある。ただ会社対会社では損害が認められて賠償されたらしいが。

  • 単なる通販サイトの運営会社じゃなくなってるから競争していない部分の職業を探すの大変だよな。

    • by Anonymous Coward

      職業選択の自由って定義が難しい気がする。
      なんというか、今回は「企業選択の不自由」かな。職業としてエンジニアを続けるのは許されてるわけだし。

  • なぜバレる? (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2014年07月03日 18時40分 (#2632737)

    自分から「オレGoogleで働き始めたぜ~」とかSNSに書いちゃったんだろうか?

  • そういう契約で入社してんだったらちゃんと守れよ、と思うのは私がまだ甘ちゃんだからでしょうか。
    --
    /.jで検索してもスラドが出ないからbingはダメなんだよ
    • by Anonymous Coward on 2014年07月03日 15時30分 (#2632608)

      F1なんか見ていると、争ってもトータルで得と思えば気にせず動くってのも欧米には有り勝ちなのかな、と。
      スポーツ選手の違約金なんてケータイの期間前解約レベルの軽さだったりしますから、同様に考える他の労働者が居ても別段不思議とも思えません。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2014年07月03日 16時47分 (#2632656)

      契約の是非は常に問われるもんですよ。

      契約よりも法律が優先されるのですから、わざと法律でオーバーライドされるような契約を結んで
      反故にできるようにしておくというのも、企業間取引なら珍しいことではない。争点があるなら裁判所で
      争えばよいこと。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2014年07月03日 21時42分 (#2632836)

      秘密保持とかはともかくとして
      就職先の制限は法律によって守られている(少なくとも日本では、アメリカは知らん)ので
      日本で言うならやめた後1年間は同業他社に就職することを禁止する、という契約は一切意味を成さない。
      但し、そこを制限するにあたってそれ相応の見返り報酬を出しているなら話は別。
      例えば役員クラスのポジションだとか、転職制限をする代わりに給料に+αされているとか。
      危険な職業では危険手当というのがあるけど、そういうようなもの。
      そういうのがない状態で転職先を制限するのは違法行為でしかないので、例え本人が契約書にサインしていようと効力はない。
      例えばマイクロソフトの幹部がアップルに転職するのは、契約しているなら恐らく契約違反になる。
      だがマイクロソフトの最下層のただのバイトがアップルのバイトになるのは何ら問題はない。
      バイトの時給が1000円で、転職制限する代わりに時給に+500円されているとかならまだしも、そんな所はまず無いだろうから。
      当然だが秘密保守はそれとは関係ないのでバイトだろうがなんだろうが漏らしたら罰せられる。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      よくわからんけど、一企業が個人の人生をどこまで縛れるのかな。
      この人が言うようにどっちも業務範囲広すぎて
      どっかで事業内容かぶったらダメなんかいって言いたくなる気持ちもわかる。
      日本でも退職後何年たたないと競合他社への転職禁止みたいな契約あるけど
      それを根拠にした係争とか判例てあるのかね?
      そういう面倒事押しても欲しい人材なら取る側の会社が違約金込みで金で解決するのが
      ビジネス的にベターなのかな。

      • by Anonymous Coward on 2014年07月04日 0時24分 (#2632916)

        実際にうちの会社で裁判やってました。
        間違いなくといってもいいほど契約が有効になりますよ。
        最後は和解だったと思いますが、おっしゃる通り違約金<利益ならば契約無視で就職ってのが現実。
        流石にAC

        親コメント
    • by Anonymous Coward

      GoogleってAmazonの競合か?
      少なくとも小売企業には見えないが。

    • by Anonymous Coward

      契約自体は私人同士の自由意思によるものでも、裁判に訴えて賠償などを司法によって命令させるのであれば、
      それは公権力による職業選択の自由の制約になりうるというのが、少なくとも日本では定説です。

      なので、公序良俗に反する契約かどうかという観点で、個別の事情や契約内容から判例を積み上げていくしかないし、
      きっと弁護士同士で条件交渉も行なわれているでしょう。野次馬としてはこのエンジニアがいくらの給料を貰っていたか、
      Googleにいくら提示されたかが裁判で明らかになるのが楽しみです。

    • by Anonymous Coward

      こういう契約の有効性は就いていたポジションの特殊性にもよりますよ。
      ちなみに一般的な立場で仕事をしてたプログラマの場合は、

      「例え契約書にサインしてたとしても、退職して三か月もすればどこに再就職しても問題ないでしょ」

      と弁護士の先生はおっしゃてました。

      • by Anonymous Coward

        あくまでも私の聞いた範囲の話なので、
        心当たりのある方は、その筋にご確認を。

    • by Anonymous Coward

      このような一方的に不利になる契約が有効なのかどうか疑問ですが、たとえ有効だとしても、法改正で無効にすべきでしょう。

      雇用者が強く、求職者が非常に弱い立場で突きつけられた不利な条件がまかり通ったら大変です。
      雇用契約の時に弱い立場の求職者側が条件の修正を要求することができるでしょうか?
      エリア88(古っ!)みたいな雇用契約は現代には合わないです。

      正直、この業界で働くときに交わされる雇用契約には大抵入ってますし、それを拒否していたらどこの会社にも雇ってもらえない。

      競合企業に転職された時、企業側が要求できるのは転職前に持ち出した顧客情報や企業内機密情

  • でもそれが明記されてた契約書(非競争契約書?)にサインしちゃってたら負けちゃいそう。
    おそらくはそれにサインしないと円満に辞めさせてもらえない状況だったんでしょうけど。

    ところで「不作為約款」ってなに?
    「やってはいけないことのきまり」でしょうか。

    以前早期退職募集があったとき、退職金上乗せと再就職先を斡旋する条件に「退職後何か月(一年?)以内は同業他社に就職しない」というのはうちでもありました。
    こういうのってわりと普通の「非道徳的なビジネス習慣」なのかな。

    • by Anonymous Coward on 2014年07月03日 16時04分 (#2632622)
      アマゾンはワシントン州だから、競合禁止契約には適切な対価を払わなければならない。当然こいつの場合も退職金か何かもらってるはずなので、それ破ったらそりゃ問題だろ。何ももらってなければ裁判所に訴えれば無効判決出るはず。
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2014年07月03日 16時31分 (#2632637)

        そうね。
        証券業界だと、ITは関係ないけどフロントの人はガーデンリーブとかいって
        1-2年分の給料を余計にくれるかわりにその間は同業他社で働いちゃいけない
        ってな契約をする模様。
        Amazonが同じような金払ったのに競合に転職したってなら勝ち目はなさそうに思えるが。
        部門が違うから競合じゃないとかそういう話に持っていくのかな。

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    • by Anonymous Coward on 2014年07月03日 15時38分 (#2632611)

      日本だと「職業選択の自由」の侵害になると思うのは私だけかな?

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2014年07月03日 16時03分 (#2632620)

        私が某ゲーム会社退職時にも、同様の「○ヶ月は同業他社に再就職するな」を含む同意書にサインを求められました
        が「これは職業選択の自由の侵害に当たるのでサインできない」と言ったら、あっさりその部分だけ削除されました
        以来、争ったら無効になるんじゃないかと思っています

        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2014年07月03日 19時04分 (#2632752)

          自分も拒否ったらあっさり削除してくれましたね。
          ○ヶ月分の給料を退職金に上乗せしてくれるなら喜んでサインするんですけど。

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        • by Anonymous Coward

          サインを求めるのは別にいいでしょ、サインを求めてるんだから
          サインせずに強制的に義務が発生するなら職業選択の自由の侵害だが。

        • by Anonymous Coward

          同じく某ゲーム会社でしたが、うちは「○年」でしたね。
          入社数年目に任意名目で誓約書を配られて、
          拒否しても「近々辞める気があるんだね?」などと延々食い下がられました…。

      • by Anonymous Coward

        日本は退職者の動向をもう少しきっちり管理してその分の補償していくべきだったけどもう手遅れだな

    • 非道徳的かどうかは、個々の事案になります。(競業避止義務、東京リーガルマインド事件あたり参照)
      あっちの国ではどうかわかりませんが。日本だとこの程度の特約だと許容されるんじゃないでしょうか。
      (それでも18か月間は、ちと長いかなぁ……)

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      投稿処理前プレビュー確認後書込処理検証処理前反映可否確認処理後……
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      • 東京リーガルマインド事件でも、2年という期間そのものは比較的短期間で妥当と認められているわけですし、
        今回は露骨に競業なんで、(日本の感覚では)18か月は長いとはとうてい思えないなぁ。

        #法学分野は素人の感想。

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        • たぶん。その「長い」「短い」って、前職地位とかも影響すると思うんですが。
          ZaltanSzabadi氏がどんなポジション付いてたかを、そういえば確認していませんでした。

          2008年7月からAmazonで仕事して、AWSに関わったのは2010年1月頃。
          AWS Partner Program groupの中で……売込みしていたのかな?プロモーションかな?
          ああ。もう。これだからBusinessDevelopmentってやつぁ名前が気に入らん!
          (In this position, he was responsible for developing and growing Amazon's relationship with partners who utilize and sell Amazon's cloud computing services)

          geekwire( http://www.geekwire.com/2014/amazon-sues-employee-taking-google-cloud-... [geekwire.com] )では、 "strategic partnerships manager"となっていて、
          Amazonの主張では、渉外として優秀だったようですね( the first point of contact for most partners who were considering working with Amazon. )

          ※ でもなんかgeekwireひっかかるなぁ。雰囲気が違うというか……。

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          • by Anonymous Coward

            某事件のように、amazonはその社員が優秀だったことを証明してgoogleは無能だということを証明しようとするのかな?
            あとは某ソースコードのように、amazonとgoogleで同じようなサービスが開始されたときは、
            amazonは関わっていたことを証明すればいいのに対してgoogleは関わっていないことを証明しないといけないのかな。
            google大変じゃね?

            • by Anonymous Coward

              googleは第三者決め込んでりゃいいんじゃね?

    • by Anonymous Coward

      非道徳的なビジネス習慣だと思いますよ。
      拘束力なんかなんもないですし、そんなこと厳密に守ってたらエンジニアはたまったものじゃないですよ。
      IT以外の業種に就職なんかほとんどできるわけないんだから。
      逆に入社時にもそういう非道徳的な会社もいっぱいありますよね。
      2ヶ月経つまで保険証発行しないとか。
      面接でそのことに突っ込むとこぞって「ウチはいいんだよ」なんて言いますが、全く根拠なし。
      そんなところはこっちからお祈りさせてもらってます。

      • by adeu (2937) on 2014年07月03日 17時00分 (#2632669)
        「お祈り」って何をいのるの?
        親コメント
        • by Anonymous Coward

          今後の「活躍」をお祈りされるんですよ
          沢山のお祈りを集めたら神様になれるそうですよ

          #そんなラノベがあった

      • by Anonymous Coward

        > そんなところはこっちからお祈りさせてもらってます。
        ま、いい条件の会社からオファーもらえる人はそういうことが言える。
        そういう条件のとこにしか入れない人はそこでひどい目に合えばいいんだよね。

        道徳とか関係ないと思う。

    • by Anonymous Coward

      サイン(同意)した後で文句言っても説得力ないよね
      約束を後から一方的に反故にしたりする方が非道徳的だよね。ビジネス以前に人としてさ

      • by Anonymous Coward

        それはそうなんだけど、6年あれば事情も変わるでしょうし、
        契約更新する機会がないのはどうかと思うのだが。

      • by Anonymous Coward

        そんなこと言ったらクーリングオフなどの存在意義も問われますね。
        一般に対等な力関係でない(法律の保護がなければ、不利な条件でも「同意」せざるを得ない・無知に付け込まれる)場合のために、たとえ当事者同士の「同意」があっても法律に反する契約は無効、ということになってると思うのですが。

  • by Anonymous Coward on 2014年07月03日 15時53分 (#2632616)

    競合企業へ転職禁止とはいっても、Googleは巨大で様々な事業があるわけで、一部の事業で競合してるだけで全事業禁止っていうのは確かに厳し過ぎるかな。これが通ったら、Apple、MS、Google、など巨大企業に入ったら、規定期間内はそれらの別の企業に転職出来ないことになる。

    ただ、この人の場合、競合企業の完全に同じ事業で仕事してるんだし、これはさすがにあかんやろ、と思う。
    まだGmailやYoutubeのバックエンドの仕事ってんなら通ったかもしれないが。

    • by Anonymous Coward

      うーん、それでも「Amazon VS Google」って今一番注目のカードの一つなんだし別事業でも仕方ないんじゃないかな
      それに前職と同事業の人との接点が全く無いなんて保証はないんだし

    • by Anonymous Coward

      私は本件の方ほど優秀ではないため、Sun->DELL->HPとまったく問題なく転職できました。

      たとえば日本にある外資ITベンダーの場合、多くの方は競合企業から転職している人のため、転職したら誰かから転職先が漏れるんですよね。

    • by Anonymous Coward

      平社員ではなく何らかのポジションを獲得していたからでしょう、
      ポジションには責任があるということでしょう。

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「科学者は100%安全だと保証できないものは動かしてはならない」、科学者「えっ」、プログラマ「えっ」

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