システム保守運用現場のひどい実態、解決策は「撤退」「転職」 101
ストーリー by hylom
みんなで見限ろう 部門より
みんなで見限ろう 部門より
日経ITproの記事『保守運用の現場は「限界集落」、塩漬け技術者が去ればおしまい』によると、昨今のシステム保守運用現場はひどい状況で、大惨事が起こりそうな状況になっているという。
保守運用現場の多くでは業務が属人化しているにもかかわらず、コスト削減の動きが進んでいるそうだ。また、こういった現場では技術者の育成を行っておらず、担当者が退職したらシステムの保守運用ができない状況になっているという。
記事では対策として、こうした運用保守業務を請け負っている企業はできるだけ早く撤退すべき、常駐技術者は異動を希望し受け入れられないなら転職すべき、客のことは一切気にするなとしている。また、システムを保有している企業に対してはまずは保守運用を内製化すべきだとしている。
まずはレアスキルの所有者を (スコア:3)
優遇するところから始めるのでは?
# で共有してレアでなくなれば元に戻るだけ
Re:まずはレアスキルの所有者を (スコア:3)
Re:まずはレアスキルの所有者を (スコア:3, すばらしい洞察)
まずIT技術者にぽんぽん金を出せる経営スキルってのが
レアなんですよ
Re:まずはレアスキルの所有者を (スコア:1)
ITに限らずスキルに対して金ださんし。
看護士なんかもですが。
まあITは惨すぎでしょうね。
Re:まずはレアスキルの所有者を (スコア:1)
そもそも優遇すべきレアスキル所持者と認識されていないのでは。
Re:まずはレアスキルの所有者を (スコア:1)
日本企業の好きな言葉は「潰しがきく」ですからね。
高スキル技術者のような他人に真似できないレアスキルの持ち主は、
他の仕事に就けるわけにはいかない「潰しがきかない」不便な人と紙一重。
たらい回し人事の敵としか思ってないんじゃないですか。
#そして、無理難題ふっかけて潰されると。
#「潰しがきかない」であっても潰されないわけじゃないのがなんとも。
Re:まずはレアスキルの所有者を (スコア:1)
「~するところから始める」って(笑)
それをする期間は十分すぎるほどあったのにしなかった組織だよ?
コストも人員も充足していた時期に、それでも対策してこなかった組織だよ?
ヤバいと気付いても、それでも予算削減と人員削減だけを選んできた組織だよ?
「~するところから始める」ことができない組織だから今の現状があって、「まずは~」どころか、既に死に体で手遅れなんだよ。
だから、そういう現場では撤退とか辞めるといったネガティブな選択肢しか残されていない、って話。
Re: (スコア:0)
それは問題を先送りにするだけだ。
必要なのは属人的な問題を処理する人間を増やす事では無く、属人的な問題を解消する事だろ。
先ずは人数を増やして後進の育成や業務のマニュアル化をすべきお話では。
Re:まずはレアスキルの所有者を (スコア:1)
先ずは人数を増やして後進の育成や業務のマニュアル化をすべきお話では。
たいていの場合、それができる業務はBPOに丸投げして社内から削り取るのが最適解だから、結局は属人性のある業務だけが残るよ
# 割と見落としがちな話で言えば「業務をマニュアル化すること」が属人的になっている可能性が非常に高いのだが
# そこを見落とすと法令改正や業務内容が変わった時に「新しいマニュアルを作れない」という落とし穴に嵌まる
マニュアル化が簡単にできるような業務しかしてないなら、遅かれ速かれ、スケールメリットを享受できる「自社よりでかい会社」にとって喰われるだけ
後進の育成が必要ってのは賛成だけど、後進の育成によるデメリットをなくさないと誰もやりたがらないよ
具体的には「後進を育成して使い物になるようになったところで、人件費削減と称して自分がお払い箱にされた」がある限り、社員個人レベルでは「後進を育成しない」が最適解になる
その矛盾を解消する意味では「終身雇用制」って有用なんだけどね、後進が育ってから自分が新しい技術や仕事の習得をする猶予があるってことで
それをやめて人員削減だけ進めれば、そりゃ当たり前のように技術は継承されなくなるわな
Re:まずはレアスキルの所有者を (スコア:1)
ところがだ、実際はマニュアル化できない長年の経験による部分も多いわけ。
そういうのも含めて「全部誰でもできるようにマニュアルを整備してくれ」と安直に要求されることはある。
でも、それって技術者の仕事や能力を激しく馬鹿にした言動だと思う。
そんなことが本当にできるなら、だれもIT技術者にはなろうと思わないよ。
あるいはそのマニュアルを作った報酬として生涯賃金くらいは貰ってもいいかもしれない。
Re: (スコア:0)
そのマニュアル膨大すぎるから
マニュアルを読むためのマニュアルも用意してほしい
Re: (スコア:0)
現場「マニュアルや参考書はあります。ただし英語ですよ?」
オレ「マニュアルはありませんでした!」
Re: (スコア:0)
「先ずは」逃げられないように囲う。
「次に」属人化を解消する。
「最後に」更なる効率化を図る。
「新たに」新しい取り組みでプレミア化する。
この繰り返しが作業の基本ですよ。
Re:まずはレアスキルの所有者を (スコア:1)
マニュアルを読めばなんとかなるなんて、幸せな方。実際にはマニュアルに間違いや勘違いがある、正しいことが書いてあっても大事なことが書いてない、書いてあっても設計思想のような根本のことまでは書いてる余裕がないから、なんでそういう実装なのか、他の実装をなぜしなかったのか、変更を行うとどういう影響がどこに出るのか、やってみなきゃわからない。
経験の積み重ねがあって初めてここはいじったら危ないとか、こういうケースではここに障害があるはずというのがわかってくる。それは文書にしづらいものだし、できたとしても簡単に読みこなせるものじゃない。結局一から時間をかけて経験し直すしかない。属人化本当に解消できてますか?自信を持って言えます?
Re:まずはレアスキルの所有者を (スコア:1)
# 綺麗なドキュメントとは中身のないドキュメント
Re: (スコア:0)
「効率化」の現実的限界点を見極める事も大切です。
#ここを考えずに理想値レベルでの最適化をやってしまうケースが少なくないのが問題。
Re: (スコア:0)
レアすぎて(?)技術系転職サイトのスキル欄でのマッチングが行われない事案とか。
# UWSCで作られた自動化ツールをゴリゴリとメンテナンスできる人が欲しい
# 要・金融系および保険系の業務知識
Re: (スコア:0)
UWSCのメンテで金融保険知識が必要って想像つかない……フローのすり合わせこそ超重要ですが
Re: (スコア:0)
各種書類のOCR含むデータ化と、その代行入力やってるとかかな
代行で入力するシステムにちょくちょく手が入って操作方法が変わって、そのたびに再教育とか面倒だ、と言うことで
派遣やアルバイトには一旦、仕様を変えない自前のシステムに入力させた後、そのシステムからUWSCの画像認識を駆使して自動入力で対応、とかありそう
札幌あたりだろーか(ぼそっ)
Re: (スコア:0)
契約書の「契約番号」「契約種別コード・追加特約等コード」「手書き署名+印鑑」部のOCRとかかな?
スキャンソフトの窓を捕捉→各欄をクリップボード切り出し→適切な処理の後契約DB入力フロントエンドにPOSTとか。
Re: (スコア:0)
ま、日本の企業じゃ無理。
その決断ができるならSIerなどとっくになくなっている (スコア:2)
私もSIerの一員でした。そして誰もが知っている超大手メーカの出入り業者として様々なシステム開発を受託してきました。(開発当時としては)新しい技術を使えたこともありましたが、保守案件は総じてひどいものでした。Struts1、Tomcat4、素のJSP(w/ ものすごい量のスクリプトレット)、VB6等々なんでもござれでした。
要するに一度作ったら基盤のバージョンアップはしないわけです。だからそれを保守する係もポンコツ基盤と付き合っていかなくてはいけません。そうしているうちに世の中に置いていかれてしまうわけです。しかしこの手の保守案件は定期的に(たいてい毎年度)発生することが多いので、確実に売り上げが見込めるおいしい案件でもあるわけです。
こうなってしまう原因の大きなものとしては、システム新規開発の企画時に「システムの寿命」というものを考慮していないことがあげられます。そのため一度作ったものをなるべく長く使いまわす結果になってしまいます。しかし自動車や飛行機と同様に長く使うためには通常のメンテナンスだけでなく、たまにオーバーホールする必要があります。そして何度かオーバーホールしたら、たとえまだ使えるように見えても廃棄して新しいものに替えるべきです。その方が効率的なのです。
こうしたシステムのライフサイクル全体を踏まえてこそ「システムエンジニアリング」だと思うのですが…
Re:その決断ができるならSIerなどとっくになくなっている (スコア:2)
システム新規開発の企画時に「システムの寿命」というものを考慮していないことがあげられます。
システムのライフサイクルの定義をすること自体は可能でも、これを顧客に納得してもらうのは難しくありませんか?
年単位の歳月をかけて作ったシステムが数年でリプレースが必要ですよなんてお話は顧客に到底納得いただけないです。
結果、追加投資を最小限にしていかに使い続けるかを模索するわけなんですが、
コストが限られているから人の流れもとまって属人化してしまっている様に思えます。
こうしたシステムのライフサイクル全体を踏まえてこそ「システムエンジニアリング」だと思うのですが…
まっとうなシステムエンジニアリングにはコストが掛かりますしユーザーにとっては耳の痛い(面倒な)話も多いです。
それでも顧客をうまく説得するのもエンジニアリングの手腕でもあると思うのですが本当に難しいですね。
ボク自身連戦連敗です...
Sin
Re:その決断ができるならSIerなどとっくになくなっている (スコア:2)
基幹系では塩漬けのシステムって良くある話ですね。
継続したビジネス(人貸し業での安定収入やリプレイスタイミングでの開発案件)を期待しているからこそベンダーは面倒をみるのです。
運用保守の現場がヒドいといっても長期的には数十億~数百億のビジネスですからベンダーは撤退しないでしょう。
一方でそんな現場に嫌気がさすならエンジニア個人として転職するっていうのはアリだとは思います。
Sin
属人化したなら (スコア:0)
マイスターとして評価も属人化すべき、日本の企業はそれをしないから逃げられる。
>大惨事が起こりそうな状況になっているという (スコア:0)
つまりまだ今のレベルでは小惨事か中惨事程度って事か・・・ガクガクブルブル(AA略)
保守ではないが (スコア:0)
技術系では調香師や調律師、検査員や技師なんかで
これが出来るのは一人しかいないなんて体制も良くあるような。
こういう人たちに「撤退しろ」なんてアドバイスは聞いたことがないのだがw
Re: (スコア:0)
定年になるまでその技術の需要があり続けると自信があるなら撤退しなくてもいい、というだけだろ。
ITの現場保守なんかでそんなのまずありえないから。
Re: (スコア:0)
デメリットに対してメリットが少ないから撤退するんでしょ。
Re: (スコア:0)
そう言う職人さんを表彰する制度に現代の名工というのがありますが
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikai... [mhlw.go.jp]
部門に情報系がない
http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/11/tp1109-1a.html [mhlw.go.jp]
ところで、情報系だけどうもそこらを軽く見られている感じがある。
職人だと思ってもらえないというか
Re: (スコア:0)
誰を表彰すればいいのか
上流かそれとも下流にいるコーダーなのか
どうせみずほがIT賞取ったみたいに表彰されるだけ
Re:保守ではないが (スコア:1)
この制度はよく読むとわかるんだけど、企業が自社の社員を推薦して表彰してもらう制度なのよ。で、賞金はたったの10万円。
要は、低賃金の労働者へ、尊敬と共に名誉を与えるための制度なのよ。
保守業務はそういった部分にすら対象になってないので明らかに軽視されているというか、職人というものが生まれるように想定してないという。
Re: (スコア:0)
調律師で「コレができるのは一人しか居ない」レベルの人は、それこそ「楽器屋」「楽団」「コンクール主催団体」、下手すりゃ「奏者個人」レベルでの専属契約があったりするような世界なんだが・・・
#でっかい楽団だと、専属調律師が自分の権限で弟子を雇ったりできるようになってるんじゃないの?
Re:保守ではないが (スコア:1)
見方が一方的。
その楽器でしか演奏できない曲があるのなら、その価値を担保にした駆け引きが可能。
ただし、立場が対等であれば。
使えなくなったら新しいものを作ればいい (スコア:0)
偉い人「使えないなら新しいもの導入すればいい。当然古いシステムと互換性を持たせろ」
Re: (スコア:0)
偉い人「使えないなら新しいもの導入すればいい。当然古いシステムと互換性を持たせろ」
偉い人「…おい、誰かいないのか?」
偉い人「なぜ誰もいないんだ?誰でもいいからさっさと新システムを作れ!急いでるんだ!」
偉い人「おい、いい加減にしろ!なぜ誰も新システムを作らない!俺を怒らせる気か!」
Re: (スコア:0)
システム開発の現場で旧システムのドキュメントが次システムに活用されている割合は何パーセントあるんだろう?
属人化しているってことは、ドキュメントに落ちていない(orドキュメントのコストを発注/受注が払っていない)んだと思うが…
Re:使えなくなったら新しいものを作ればいい (スコア:1)
引き継ぐ価値があると思ってるのは、育ててきたじいさんだけで、
いなくなったら全部放り捨てて、ゼロから作ろうかと思ってる。
そのほうが業績も上がるんじゃなかろうか。
それはやれるもんならやってみろ、ってとこじゃないですかね。
そもそも、現在の業務フローすらまともに自分で把握できてないところが多いような気がするよ。
大規模組織であればあるほど。
#現在のプレイヤーでない者がまったく違う手法でマーケットを乗っ取る、というならゼロから作ってってのはありえるけどな。
属人化するほど常駐しているなら (スコア:0)
正社員にしなくちゃいけないんじゃなかったっけ?
Re: (スコア:0)
なんで派遣が前提なんだよ
Re:属人化するほど常駐しているなら (スコア:1)
そうだよ委託だぞ
目的は安定運用 (スコア:0)
システムの安定運用のためには保守工賃を削るのも削られるのもいいことないよという話。
いつもの木村節なので目新しいネタはないけど、撤退と転職がインパクトあったのかな?
そのうち何とかなるだろう (スコア:0)
塩漬け技術者(辛口)の一人として言わせて貰えば、居なくなって困ったとしても何とかなるよ。
そう、精々困るくらい。
何か起こっても、その場に居る奴が何とかするよ。
そもそも塩漬けられた奴だって、いつかどこかで何とかしたから拘束されてた訳で。
ということにもう5年早く気付いていればなぁ…
著者の偏向について (スコア:0)
てっきり技術/経済の話かと思っていたら道徳の話だったでござる。
記事内容は尤もな内容に感じられるが、心地良い語り口の裏側には大きな偏りがあって、元気のいい提案の陰には予想外のリスクがあるかもしれない。
もう実害が出てきている (スコア:0)
これは情報系の話かもしれないけど、列車の整備不良の事故が多くなってきたり航空機の整備不良のニュースが多くなっているのも
ベテランが定年で引退しその後にノウハウが引き継がれていない証拠だと思っています
こういう高度な機械はすぐに分かりますが表面上はあまり問題にならない建築土木はもっと深刻なのでは?
今後この問題はどんどん大きくなっていくと思います
Re:もう実害が出てきている (スコア:1)
プラント屋だけど、80年代に構築したプラントの更新案件があって当時の内容を調べようとしたら、ドキュメントはキングジムファイルの中でどこにあるかさっぱりわからないし、当時の詳しい人に話を聞こうと偉い人やシニアの人にヒアリングしたら、「ナントカさんがご存知だけど一昨年亡くなったよ」と言われて絶望してるなう。
ITより息が長い製品でバブル後の不景気で新設案件が無かったとの事もありキーパーソンの寿命という問題が発生してます。
Re: (スコア:0)
それは貴方の妄想ではないでしょうか?
Re:もう実害が出てきている (スコア:1)
鉄道関係はそういう話は前々から出てる [nikkei.com]から、妄想って程のことじゃないと思う。
つーか団塊世代の退職問題とか今にはじまったことじゃないでしょ。もうちょっとしたら団塊ジュニアの退職問題(+一番上にバブル世代が来ちゃう恐怖)も来るよ。
撤退してもすぐには改善されないだろうな (スコア:0)
記事では対策として、こうした運用保守業務を請け負っている企業はできるだけ早く撤退すべき、常駐技術者は異動を希望し受け入れられないなら転職すべき、客のことは一切気にするなとしている。
市場原理としては正常な流れなんだけど、それがすぐに事態の改善をもたらすとは限らないだろうな。
おそらくこの次に来るのが「脱IT化」の流れだろう。
「保守運用エンジニアに高給を払うくらいなら事業そのものを畳む」
「少数の保守運用エンジニアを高給で雇うくらいなら、(たとえ人件費が割高になったとしても)スキルに乏しい素人の人海戦術で埋める」
これがしばらく続くことになると思う。
次に「ITへの知見に乏しい企業の大量突然死」が来て、IT技術者の供給に応じた数まで需要が減り、
それからようやく需給のバランスが取れた産業構造になっていくんじゃないかな。
まるで現場に問題があるような記事たが (スコア:0)
問題があるのは現場に押し付ける上流やCIOだろ?
問題が起きてもCIOの首が飛ぶようなこともなく、これからもデスマーチはつづくよ