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著作権

フェアユースに対する不当なDMCA削除要請をめぐる「Dancing Baby」裁判、和解に達する 15

ストーリー by headless
和解 部門より
フェアユースにあたる著作物を含む動画に米デジタルミレニアム著作権法(DMCA)に基づく削除要請をしたのは不当だとして、動画の撮影者がUniversal Musicを訴えていた裁判が和解に達したそうだ(EFFのブログ記事Ars Technicaの記事The Registerの記事裁判所文書YouTube動画)。

この動画は子供たちが遊んだり踊ったりする様子を母親が撮影した29秒間のホームビデオだ。母親は2007年2月にYouTubeで動画を公開したが、背後にプリンスの「Let's Go Crazy」が流れていることを理由にUniversalが削除要請を行う。動画はいったん削除されるが、フェアユースにあたるとする母親の異議申し立てを受けて同年6月には動画は復元された。

DMCAでは、故意に著作権侵害に関する誤った主張をして削除要請を行った者がそれによる損害の責任を負うと定められている。そのため、母親はEFFの支援を受けてUniversalを同年7月に提訴。その後10年以上にわたって争われるこの裁判は、「Dancing Baby」裁判とも呼ばれ、削除要請の正当性をめぐる数少ない例となった。

この裁判で第9巡回区控訴裁判所は2015年9月、フェアユースは単に法律上許容される行為ではなく、法律で定められた権利であることを認めている。意見書ではフェアユースにあたるかどうかについて権利者に誠実な判断を求めるにとどまり、精査の必要はないとも述べていた。しかし、2016年3月に出された改訂版の意見書では精査の必要がないとする記述は削除されており、アルゴリズムによる判定が十分であるとの記述も削除されている。

原告・被告ともに控訴審判決を不服として連邦最高裁に上告していたが、いずれも受理されなかった。そのため、連邦地裁での審理再開を前に、双方が和解することで合意に達したとのこと。

Universalはこの訴訟と並行して削除要請前の判断プロセスを改善してきた。動画に登場する乳児も今年で12歳。原告は現在のプロセスが11年前に存在していればEFFに出会うこともなかっただろう、と述べているとのことだ。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 原告に敬意を (スコア:5, すばらしい洞察)

    by rotelstift (48430) on 2018年07月01日 19時31分 (#3435497) 日記
    削除に対して泣き寝入りをせずに正当性をちゃんと裁判で争った原告に敬意を抱きました。
    誰もが情報を発信できる時代になって、著作権の問題はどんどん複雑化し、同時に全ての人が備えるべきリテラシーになりつつある中、こうした判例が残ることは非常に意義のあることだと思うのです。
    • by Anonymous Coward

      まさか10年も裁判続くとは当の本人達は思ってなかっただろうけど
      一般人で10年も裁判やるって並大抵の事じゃないよな
      金銭的、精神的にもキツイだろうし
      称賛に値する

      • by Anonymous Coward

        >当の本人達
        子供のほうが消してくれって頼んだりしたらそれはそれで面白い展開。

  • by Anonymous Coward on 2018年07月01日 18時03分 (#3435472)

    いつになったら消えるの?いいかげん目障りなんだけど。

  • by Anonymous Coward on 2018年07月01日 12時38分 (#3435373)

    あるインディー映画の動画で、外で撮影した場面でAKBのポスターが数秒間映ってただけで、権利侵害で見れなくなってたとか、あったし。

    • by Anonymous Coward on 2018年07月01日 13時12分 (#3435389)

      ストリートビューで人の顔などが自動でぼかされるみたいに、そのうち削除要求された作品の姿や音だけを動画から消せるようになるだろ
      完全に削除されてしまう現在だと、言いがかりじみた削除要求をしても消費者の目に留まって印象を損ねるリスクは限定的だけど、
      メインの内容は見られる状態で「あの野郎がほんの数秒のために消せって言ってきやがったからそこだけ消してやったぜ」って晒し上げ続けられるようになったら、無闇な削除要求も多少は減るんじゃないかな

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      公共の場への掲示物が映り込んでいる事による権利主張は無条件に却下して欲しいね。
      景観の一部としているのは権利を主張している奴らであって、景観を捉える他人の自由に対して侵害するのなら、その賠償を払え言いたい。

      • by Anonymous Coward

        日本の法律的には、偶然映り込んだ公共の場の掲示物の類いって、著作権主張できないんだよね。
        国内サーバなら削除できない事案と思われる。

        • by Anonymous Coward

          でも、サーバーや運営の場所はアメリカだらかねぇ。
          鉄道関連動画で、突然権利侵害で削除されて、何が問題なのか聞いても塩対応だったので、元パソコンに保存されてた映像を詳しく調べたら、隅の方に1~2秒ぐらいハ○ーキティのグッズ持った人が写り込んでて、それトリミングして再アップしたら、その後問題はないそうで。

          #それじゃ京王多摩センター駅はどうあがいてもアウト。

  • by Anonymous Coward on 2018年07月01日 14時33分 (#3435408)

    「この動画には〇〇をマスクしてあります
    フェアユースだけど✕✕の難癖恐いんで>」
    が出てきてくれたりして流れが変えられるかも

    • by Anonymous Coward

      そのうち、著作権周りの訴訟回避の加工・折衝を受け持つ業者が出てくると思うけどな。

      映像内に登場する問題になりそうな絵や音楽をチェックして、デジタル処理で違和感なくフィルターしたり、
      問題のないものに差し替えたり、あるいは著作権を持っているところにコンタクトをとって許可を得たり、
      逆に積極的に宣伝として活用する契約を取ったりという雑多なことを引き受けてくれる商売。

      • by Anonymous Coward

        広告料払ってくれるモノと差し替えたり?

      • by Anonymous Coward

        AVモザイク処理屋が新たなグローバルビデオ処理産業に参戦だ!

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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward

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