訃報 - 高橋幸宏
タレコミ by Anonymous Coward
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IDC と Gartner がそれぞれ発表した 2022 年第 4 四半期の PC 出荷台数推計値によると、COVID-19 パンデミックの影響で増加していた PC 需要がパンデミック前のレベルを下回っている (IDC のプレスリリース、 Gartner のプレスリリース)。
第 4 四半期の PC 出荷台数推計値は IDC が前年同四半期比 2,630 万台減 (28.1 % 減) の 6,720 万台、Gartner が 2,600 万台減 (28.5 % 減) の 6,529 万台。パンデミック前の 2019 年第 4 四半期は IDC が 7,178 万台、Gartner が 7,061 万台と推計していた。2019 年は Windows 7 のサポート終了を前に PC 出荷台数が増加していたが、CPU 品不足と米中貿易戦争の影響で減少した 2018 年第 4 四半期も IDC が 6,813 万台、Gartner が 6,863 万台と推計しており、2022 年第 4 四半期はそれを下回るレベルとなった。
第 4 四半期の PC 出荷台数をベンダー別にみると、トップ 4 ベンダーの順位に変動はないものの、4 位の Apple が IDC の推計値で 1 桁減にとどまったのを除きいずれも 2 桁減と大幅な減少がみられる。それでも減少幅の少なかった Apple はシェアを増加させている。特に減少幅が大きいのは 3 位の Dell で、IDC が 37.2 % 減 (1,080 万台)、Gartner が 37.0 % 減 (1,088 万台) と推計する。1 位の Lenovo と 2 位の HP も 30 % 近い減少幅となっている。Gartner によれば、Lenovo は日本以外のすべての地域で減少したという。5 位の ASUS は 20 % 前後の減少幅で、前年同四半期に 5 位だった Acer は IDC のランキングから消え、Gartner のランキングでは 6 位に後退している。
2022 年全体の PC 出荷台数は IDC が 16.5 % 減の2 億 9,230 万台、Gartner が 16.2 % 減の 2 億 8,620 万台と推計する。ベンダー別ランキング上位は第 4 四半期と同様だが、Apple が 1 桁増となり、ASUS が 1 桁減にとどまったのを除いて 2 桁減となっている。それでもパンデミック前よりは高いレベルを保っているが、前年比では大幅な減少となった。パンデミックによる PC 市場のブームは終わり、PC の在庫が増加して価格は低下している。しかし、消費者の多くはパンデミック中に購入し比較的新しい PC を所有しており、世界経済が悪化する中で需要にはつながらないようだ。
英国の郵便サービス Royal Mail が輸出業務に問題が生じていることを明らかにし、問題が解決するまで国外あての物品を送らないよう呼びかけている (Royal Mail のツイート、 The Telegraph の記事、 Sky News の記事、 Cyber Security Hub の記事)。
本件を Royal Mail では「サイバー インシデント」と呼んでいるが、The Telegraph によるとランサムウェアの被害にあったようだ。このランサムウェアは LockBit Black と呼ばれるもので、Royal Mail が国際小包の税関ラベルを印刷するコンピューターに感染したのだという。北アイルランドの Royal Mail ディストリビューションセンターではプリンターがランサムノートを大量に印刷し始めたとも報じられている。The Telegraph が入手したランサムノートには「LockBit Black Ransomware」と記載されている。
Royal Mail ではランサムウェア被害に関する質問への回答を拒否し、顧客には問題解決に取り組む間一時的に輸出品を送らないよう要請していると回答するにとどまったという。国家サイバーセキュリティセンター (NCSC) は本インシデントを認識し、国家犯罪対策庁とともに調査を進めているとのみ説明する声明を出している。
ロシアではウクライナ侵略に伴う制裁措置により Intel のソフトウェアがダウンロードできなくなっていたが、現在はダウンロードが可能になったそうだ (The Register の記事、 Neowin の記事、 CNews の記事)。
ロシアでダウンロードできなくなっていた時の状況について、CNews ではユーザー登録とログインが必要で、ロシアの IP アドレスからでは実行できなくなっていたと説明している。スクリーンショットを見た感じでは、Intelのサイトでドライバーを検索した場合、ロシアのIPアドレスで接続しているユーザーにはログインしなければ検索結果が表示されないということのようだ。
現在はロシアの IP アドレスでもダウンロードが可能になったものの、Google や Yandex といったサーチエンジンを経由するなど、直接ダウンロードページに移動する必要があるという。Intel は制裁措置について変更した点はないと述べつつ、「ダウンロードセンターやダウンロードサポートアシスタントなど、ドライバー更新に必要なリソースへのアクセスは Intel の保証責任の一部だ」などと謎めいたコメントを出しているとのこと。そのため、以前から直リンクを知っていればダウンロードできた可能性もある。
Microsoft もロシアでの更新プログラム提供を中止していたが、CNews によると今年に入って制限が緩和されているようだ。ただし、ロシアの IP アドレスに提供されるのは更新プログラムのみで、Windows 11 の ISO イメージはダウンロードできないとのことだ。
チャイニーズニューイヤー (旧正月、春節) にちなみ、タイの KFC が 11 種のスパイスの秘密のレシピによるフライドチキンの香りを再現した線香を作ったそうだ (KFC Thailand の Facebook 投稿、 FOODBEAST の記事)。
線香はタイで一般的な軸付きのもの。表面がフライドチキンの衣のような仕上げになっているため、食べ物のようにも見えるが食べられない。キャンペーンのプレゼント用に 100 箱 (10 本入り) のみ用意され、販売はされない。応募期間は 12 日で終了しているが、ハッシュタグ「#ตรุษจีนนี้ทีมไก่ทอด」を添えて KFC に関するフレーズを含むユニークなチャイニーズニューイヤーのお祝いメッセージを Facebook に投稿した人の中から、受賞者 100 人が選ばれる。受賞者発表は17日、受賞者には特製線香に加えて 320 バーツ相当のフライドチキンも贈られるとのことだ。
data.ai (元 App Annie) の報告書 State of Mobile 2023 によれば、2022 年はスマートフォンユーザーのアプリに費やす金額が初めて前年から減少したそうだ (Android Police の記事、 TechCrunch の記事)。
新しいアプリのダウンロード数は前年比 11 % 増の 2,550 億回となる一方、アプリストアでの支払額は 2 % 減の 1,670 億ドル、モバイル広告費は 14 % 増の 3,360 億ドルだったという。アプリ使用時間は 3 % 増の 1 人当たり 1 日 5 時間、全ユーザー合計で 1 日 112 億時間、年間の合計では 9 % 増の 4.1 兆時間となる。
アプリのダウンロード回数トップ 5 は Instagram・TikTok・Facebook・WhatsApp Messenger・Snapchat の順だったのに対し、売り上げトップ 5 は TikTok・YouTube・Tinder・Disney+・HBO Max 、月間アクティブユーザートップ 5 は Facebook・WhatsApp MessengerInstagram・Facebook Messenger・TikTok の順となっている。スラドの皆さんはどんなモバイルアプリを使用しているだろうか。
アレゲはアレゲを呼ぶ -- ある傍観者