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フォン・シェーディングは可視光の反射を3Dオブジェクトの表面に適用するための技法ですが、Francisco氏らによると赤外光でも同様に使用できたとのことです。
原文の該当箇所:
[Phong shading] was originally developed to handle the reflections of visible light from 3D objects but it works just as well for infrared light, say Francisco and co.
間違っちゃいないんだけど、タレコミ文の方はなんだかPhong shadingと可視光に特別な関係があるようにも読めちゃうようで気になった。
Phong shading自体は単に曲面での各点の反射を、頂点の法線から補完して近似した法線を使って計算するっていうだけで、可視光であるかどうかなどはもとから関係ないです。法線に対して対象に反射が出て行くという性質さえあれば良い。
原文のニュアンスは、「もともとの目的は、可視光の反射の近似だった(だからこれまでそれ以外の用途にはあまり使われなかった)けれども、赤外光にだって同じように使えるよ」と言ってるわけで、「本来の目的外に使った発想」を強調するための文でしょう。今回新たに赤外光で使えることが発見された、なんていうわけではない。
今回のストーリーに関して言うなら、
これ、大間違いです。
一般に「フォンシェーディング」 [wikipedia.org]と呼ばれるものには、「フォンの補間モデル」と「フォンの反射モデル」の二つがあります。上述の説明は補間モデルに関するものですね。一方、今回のストーリーで使われているのは「フォンの反射モデル」の方です。
フォンの反射モデルは、「物体表面の材質感」=「光の反射特性」をモデル化したもので、大雑把に言うと「環境光」(ambient)、「拡散光」(diffuse)、「反射光」(specular)の3つのパラメータで表現します。
このモデルは物理的理論に裏付けられたものではなく「現実世界での物体表面での光の反射特性をそれっぽく3DCGで表現するにはどうすればよいか」という要求の元に作られたアドホック的なモデルなのですが、このモデルで各パラメータを調整すれば、現実に近い表現が実現できます。
当然、赤外線なんかは想定したものではないわけですが、現実での物体表面の光の反射特性は、可視光でも赤外線でもそれほど理屈が変わるものではありませんし、パイオニアの実機の表面質感をまずフォンの反射モデルでパラメータ化し、そのモデル上で赤外線の反射をシミュレーションするというのはそれほどおかしなことにはならないように思います。
>原文のニュアンスは、「もともとの目的は、可視光の反射の近似だった(だからこれまでそれ以外の用途にはあまり使われなかった)けれども、赤外光にだって同じように使えるよ」と言ってるわけで、
訳が変なのは同感だけど、どこかにある赤外光源をアンテナで反射してるのではなく、アンテナから熱として赤外線放射をしてるわけで、反射を計算する技法を放射の近似に使ってみたよ、って事では。
ゴメン、リンク先読んでみたら原子力電池の放射をパラボラの背面で進行方向に反射してるせいだと思うよ、と言う説でした。
#タレコミ文が適当すぎる・・・<最初から原文読めよ俺
ゴメン、Firehose読んでみたら>宇宙機本体からの熱放射がアンテナ裏面に反射することで減速が起きる、とのことです。と言う説明がちゃんと書いてありました。
タレコミ文が適当すぎなんて言ってごめんなさい>タレコミ人様
ちょっと疑問に思った。原子力電池の赤外線?をパラボラアンテナの外側で反射しているとしている。赤外線は、パラボラアンテナを加熱もしているわけですると内側からも赤外線が放射されているのでは、と思った。
内側と外側で差し引きゼロ。
完全な反射ならアンテナにエネルギーが吸収されないので加熱は無し。反射がゼロならアンテナに全てのエネルギーが吸収され加熱し、(熱伝導率が十分大きければ) 内側からも外側からも輻射される。
実際はこの二つの中間なので、差し引きはゼロにならないんじゃないかと。
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日本発のオープンソースソフトウェアは42件 -- ある官僚
ちょっとニュアンスが違うかなあ? (スコア:0)
原文の該当箇所:
間違っちゃいないんだけど、タレコミ文の方はなんだかPhong shadingと可視光に特別な関係があるようにも読めちゃうようで気になった。
Phong shading自体は単に曲面での各点の反射を、頂点の法線から補完して近似した法線を使って計算するっていうだけで、可視光であるかどうかなどはもとから関係ないです。法線に対して対象に反射が出て行くという性質さえあれば良い。
原文のニュアンスは、「もともとの目的は、可視光の反射の近似だった(だからこれまでそれ以外の用途にはあまり使われなかった)けれども、赤外光にだって同じように使えるよ」と言ってるわけで、「本来の目的外に使った発想」を強調するための文でしょう。今回新たに赤外光で使えることが発見された、なんていうわけではない。
Re:ちょっとニュアンスが違うかなあ? (スコア:3, 参考になる)
今回のストーリーに関して言うなら、
これ、大間違いです。
一般に「フォンシェーディング」 [wikipedia.org]と呼ばれるものには、「フォンの補間モデル」と「フォンの反射モデル」の二つがあります。上述の説明は補間モデルに関するものですね。一方、今回のストーリーで使われているのは「フォンの反射モデル」の方です。
フォンの反射モデルは、「物体表面の材質感」=「光の反射特性」をモデル化したもので、大雑把に言うと「環境光」(ambient)、「拡散光」(diffuse)、「反射光」(specular)の3つのパラメータで表現します。
このモデルは物理的理論に裏付けられたものではなく「現実世界での物体表面での光の反射特性をそれっぽく3DCGで表現するにはどうすればよいか」という要求の元に作られたアドホック的なモデルなのですが、
このモデルで各パラメータを調整すれば、現実に近い表現が実現できます。
当然、赤外線なんかは想定したものではないわけですが、現実での物体表面の光の反射特性は、可視光でも赤外線でもそれほど理屈が変わるものではありませんし、
パイオニアの実機の表面質感をまずフォンの反射モデルでパラメータ化し、
そのモデル上で赤外線の反射をシミュレーションするというのは
それほどおかしなことにはならないように思います。
Re:ちょっとニュアンスが違うかなあ? (スコア:1)
>原文のニュアンスは、「もともとの目的は、可視光の反射の近似だった(だからこれまでそれ以外の用途にはあまり使われなかった)けれども、赤外光にだって同じように使えるよ」と言ってるわけで、
訳が変なのは同感だけど、
どこかにある赤外光源をアンテナで反射してるのではなく、
アンテナから熱として赤外線放射をしてるわけで、
反射を計算する技法を放射の近似に使ってみたよ、って事では。
Re:ちょっとニュアンスが違うかなあ? (スコア:1)
ゴメン、リンク先読んでみたら
原子力電池の放射をパラボラの背面で進行方向に反射してるせいだと思うよ、
と言う説でした。
#タレコミ文が適当すぎる・・・<最初から原文読めよ俺
ああまた恥の上塗りorz (Re:ちょっとニュアンスが違うかなあ? (スコア:1)
ゴメン、Firehose読んでみたら
>宇宙機本体からの熱放射がアンテナ裏面に反射することで減速が起きる、とのことです。
と言う説明がちゃんと書いてありました。
タレコミ文が適当すぎなんて言ってごめんなさい>タレコミ人様
Re: (スコア:0)
ちょっと疑問に思った。原子力電池の赤外線?を
パラボラアンテナの外側で反射しているとしている。
赤外線は、パラボラアンテナを加熱もしているわけで
すると内側からも赤外線が放射されているのでは、と思った。
内側と外側で差し引きゼロ。
Re:ちょっとニュアンスが違うかなあ? (スコア:1, 興味深い)
完全な反射ならアンテナにエネルギーが吸収されないので加熱は無し。
反射がゼロならアンテナに全てのエネルギーが吸収され加熱し、(熱伝導率が十分大きければ) 内側からも外側からも輻射される。
実際はこの二つの中間なので、差し引きはゼロにならないんじゃないかと。