H.264 のライセンス料、ネットの無料動画配信に限り無料化へ 19
ストーリー by reo
ニコニコはどうですか 部門より
ニコニコはどうですか 部門より
ioaia 曰く、
MPEG 関連特許のライセンス管理を行なう米 MPEG LA は 26 日、無料で提供されているインターネット動画に限り「AVC 特許ポートフォリオ・ライセンス」のライセンス料を免除すると発表した。これには H.264 コーデックに関する必須特許が含まれている (MPEG LAのニュースリリース[PDF]、本家 /. 記事、ITmedia の記事より) 。
無料ネット動画に関する AVC 特許ポートフォリオ・ライセンスについては、今年 2 月に 2015 年末までの期間限定でライセンスの無料提供が発表されていたが、この発表により 2015 年以降も H.264 コーデックを無料で利用できることになる。
なお、免除の対象は「エンドユーザが無料で視聴できるインターネットビデオ」のみとのことで、有料で配信される動画などは従来通りライセンス料の支払いが必要となる。
ニコニコ動画は (スコア:1, 興味深い)
有料、それとも無料? 両方?
Re:ニコニコ動画は (スコア:1)
無料かもしれん。
ワシが中の人なら、
プレミアム会員は飽くまでニコにお金を払っている人に
回線優先権と高画質動画を配布できる「環境」を提供しているだけで
動画そのものは無料、という解釈で通すと思う。
なんたらチャンネルは有料だろうが。
Re:ニコニコ動画は (スコア:2, 興味深い)
原文のプレスリリース(PDF)には
”MPEG LA announced today that its AVC Patent Portfolio License will continue not to charge royalties for Internet Video that is free to end users (known as Internet Broadcast AVC Video) during the next License term from January 1, 2011 to December 31, 2015.”
とあるので、Youtubeなどの広告ありの動画サイトは直接エンドユーザから視聴料をもらっている訳ではないので「エンドユーザが無料で視聴できるインターネットビデオ」になると思いますが、ニコニコのプレミアム会員は動画の優先視聴権を買っているようなものだと思うのでライセンス料はかからないんではないかと。
# 投稿者が広告の収入を得ようと考えている場合は、エンコーダのライセンスが”AVCエンコーディング機能またはデコーディング機能、もしくはその両方が含まれています。H.264/AVCの商用利用には追加のライセンスが必要であり、以下の条件が適用されます: iPhoneソフトウェアにおけるAVC機能は、消費者が以下のいずれか、または両方を行うための個人利用および非商用利用目的に限るものとします/(i) AVC スタンダードに従いビデオをエンコードすること(以下「AVC ビデオ」といいます)、(ii) 個人的、非商業的行為に参加する消費者によりエンコードされたか、AVCビデオを提供するためにライセンスを受けたビデオ提供者から取得したAVCビデオをデコードすること。”となっているからiMovie等の家庭向けソフトは使えないってことなのかな?
転載 (スコア:1)
きんねこさん曰く [hatena.ne.jp]、
> これもOn2買収とWebMのおかげ。
だそうです。
ポイントは恒久化 (スコア:1, 参考になる)
タレコミでは微妙な書き方になっちゃってますが、
元のプレスリリースなどを見ればわかるように、今回の発表は
「経過措置」だった無料化が、「恒久措置」となったのがポイントかと。
これまでもライセンス見直し期間ごとに延伸されていたので、いまさら感が強いよね。
# 今年の2月に2015年まで延びたばっかりなのに...
有料配信やデコーダ・エンコーダ利用についても今までどおりなので、
各ステークフォルダの状況はほとんど変わらないのでは無いでしょうか。
それにしても、元ネタの三つのリンク先(プレスリリース、本家記事、ITmedia)全てで
「恒久化」を示唆する文言をタイトルに仕込んでいたのに、なんで落としちゃうかな...
おかげで「安くなる」とかの勘違いコメントもあるようだし。
FirefoxだのOperaだのってブラウザの話にしちゃってるのはさすがに論外として。
# 個人的には本家の「モラトリアム」がいちばん秀逸かと。
さあこれで! (スコア:0)
FirefoxもH.264をサポート!
・・・しないだろうなあ・・
クライアントソフトに言及なし (スコア:0)
Re:クライアントソフトに言及なし (スコア:1, 参考になる)
エンコーダ・デコーダにしかライセンスが必要ないという誤解、よく見受けられます。
狙いは? (スコア:0)
こういうことを実施されると、無料で大量のビデオを提供出来る(そこから広告収益を上げる事の出来る)、サーバーインフラの強い企業が有利になって、一方でプレミアムプランのようなものを実施するのに更なるコストが増加するので、インフラの弱い小企業は不利になります。
なんでこういう提案をしたのか、意図が計りかねます。
Re:狙いは? (スコア:1, すばらしい洞察)
>サーバーインフラの強い企業が有利になって、一方でプレミアムプランのようなものを実施するのに
>更なるコストが増加するので、インフラの弱い小企業は不利になります。
仰っている内容をちょっと把握しきれていないのですが、
それは違うように思います。
なぜなら、OggなりWebMなり、無料で使える仕様が既にあるからです。
そのうえで「狙いは何か」と考えると、このような「無料で使える仕様がデファクトになり、
H.264が埋没してしまうことを危惧した」というあたりではないでしょうか。
他の仕様と比べて対応するブラウザが少ないことは、言い換えれば、
利用できるユーザーが少ないことに繋がります。
これは、動画提供側がその仕様を選択しない大きな理由になりえます。
そうなっては、MPEG LAとしてもメリットが無いと踏んだんでしょう。
というか、そのほかの理由ってあるんでしょうか・・・?
Re: (スコア:0)
ラテン語なんて読み書きもできないけど、この省略はひどいと思うよ。
Re: (スコア:0)
今まで無料で配信してきたところはライセンス料なくなって嬉しい、
今まで有料で配信してきたところは別に何も変わらない、でしょ。
プレミアムプランを作らなきゃいけない!小企業は不利だ!ってのにはならないかと。
Re: (スコア:0)
>なんでこういう提案をしたのか、意図が計りかねます
あなたの想像力が貧しいだけでしょう。
どうして企業ベースの話しかできないんですかね。
Re: (スコア:0)
もっと言えば、企業ベースで考えてもおかしいよな。
発想が貧弱過ぎる。
おさらい (スコア:0)
↓
H.264 AVCデータストリーム、つまり動画ファイル ← (ネット転送あるいはメディア配布の)ライセンス必要
↓
H.264 AVCデコーダ ← (デコーダの)ライセンス必要
この3つは別々のライセンスであり、どこか一ヶ所でライセンスを受けていればOKという話じゃない。
Re: (スコア:0)
分かりずらい!
H.264 AVCエンコーダ
H.264 AVCデータストリーム
H.264 AVCデコーダ
一番広く利用されるであろう「自前のビデオを自分のWebサイトに載せる」場合には、
どれとどれのライセンスが必要で、どこにお金を払えば良いんだよう。
Re:おさらい (スコア:1, 参考になる)
ここで使用するエンコーダにはライセンス料が必要。通常はエンコードするソフトウェア(またはハードウェア)の代金にライセンス料が含まれており、これを販売・配布したメーカーが一括してライセンス料を支払う
H.264のライセンス料は不要
使用するWebブラウザまたは動画プレーヤーソフトにH.264のデコーダライセンスが必要。通常はWebブラウザや再生コーデックの販売代金にライセンス料が含まれており、メーカーが一括してライセンス料を支払う
Re: (スコア:0)
つまり、可能性で考えると OSS の Firefox は現状維持の可能性が高く、Opera は H.264 をサポートする可能性が高いと言うことでしょうかね。
Re:おさらい (スコア:1, 参考になる)
H.264のライセンス条件 [hatena.ne.jp]
【動画利用費用】
・AVC Videoを利用した映像タイトルなどのコンテンツ
(物理メディアや、PPVやビデオオンデマンド)
・12分以下のものにはライセンス徴収を行なわない。
(Googleの動画の時間制限はこれが理由かも...)
・12分を超えるコンテンツにつては、タイトルに支払われた料金の2%、
もしくはタイトルあたり0.02ドルを徴収する
・月額課金などの購読式コンテンツ配信事業
(衛星放送やインターネット、CATVなどの用途を問わず、配信システムの購読者)
・10万以下であれば課金を行なわない
・10万を超える購読者を持つ事業者には、ユーザー数に応じて課金が行なわれ
・10万〜25万人 :2.5万ドル
・25万〜50万人 :5.0万ドル
・50万〜100万人 :7.5万ドル
・100万人以上 :10.0万ドル
・無料放送
・10万以下の家庭への配信はロイヤリティ免除
・10万を超える家庭への配信の場合は1万ドル
・インターネット配信
・2010年12月31日までの初期ライセンス期間に課金は行なわない
(※引用者注:今回無料インターネット配信は無料となった。有料インターネット配信は2011年以降課金される)
・1社辺りのライセンス料の上限
・2006〜2007年が350万ドル
・2008〜2009年が425万ドル
・2010年が500万ドル
* 初期のライセンス期間は2010年の12月31日までとなっており、早期の市場参入、立ち上げを促すため2006年1月1日以前の製品、サービスに関してはライセンス料を徴収しない