AI研究を行う学生に対する高額な給与での「引き抜き」が増加、頭脳流出の懸念 115
ストーリー by hylom
いっぽうの日本では 部門より
いっぽうの日本では 部門より
taraiok曰く、
海外大手IT企業が、人工知能関連の研究を行う学生や研究者に対し高額な給与を提示して「引き抜き」を行っているそうだ(guardian、Slashdot)。
たとえば英インペリアル・カレッジ・ロンドンでは、ある博士課程の学生に対しAppleが高額な給与を提示して引き抜きを行ったという。海外の大学では博士課程学生に対し給与を支払うことが珍しくないが、Appleは大学が支払える給与の5倍もの金額を提示したようだ。この学生は研究を1年残しており、学生がこうした形でいなくなるのは珍しいという。
これは同大学だけの話ではなく、こういった形での「頭脳流出」が加速し、大学の研究と教育に大きな打撃を与えつつあるという。大手企業に雇われた研究者による研究の大半は共有されることは少ない。ある大学の幹部は、創造力を持つ学者が「世代ごと消える」と警告している。また、AIがもたらす可能性や混乱に対処するためには(クローズドな)少数の企業に頭脳が集中することは大きな問題だとしている。
頭脳流出とかいうなら (スコア:5, すばらしい洞察)
それなりの待遇を処して残るように仕向ければよいわけで。
金銭面が無理でも、自由に研究できるなどの待遇面とかで良いんだよ。
そもそも優秀な人材が企業に行って、産業や経済に貢献できれば
(税金投入して)教育する意義も大きいでしょうに。
この件は、アカデミアの悪い特権意識だけが出ている気がするなぁ。
Re:頭脳流出とかいうなら (スコア:2)
その原資は租税回避だろ
租税回避特別税でも課税してやれ 国内外無差別で
Re:頭脳流出とかいうなら (スコア:2)
>課税してやれ
よいアイディアと思いますよ。
引き抜きをする企業は、移籍・違約金的な金銭を大学に払う。
その金を教育や研究投資に回すなり、優秀な学生を奨学金で囲い込めば、
企業が一人勝ちとなるワンサイドゲームは多少抑えられるかもしれません。
元コメで、税金を投入した云々書きましたが、
就職先の企業から、大学に対してなんらかのキックバックを
課す制度というのを考えたことがあります。
日本では、東大を頂点として多額の税金を投入して育成した学生を、
企業(特に大企業)は、ほぼ無料で持っていくのですからね。
また、入社には(東)大卒といった条件を課していている割に、
大卒ほどの教育を受けていなくても成立する仕事にまで、
大卒者を振り分けているのは、ある意味損失だと思うのですよ。
昨今、大学も営利企業的な行動をとるよう、国が仕向けているのですから、
学生を商品・商材として考えることも必要になってきたのかもしれません。
(こう書くと、気分のよいものではありませんがね)
ただし、お金のない中小企業がますます困窮するとか、
別の問題が出るとは思います。
私には、これらの問題点を抽出する能力がないので、
キックバック制度を自信持って主張できない状態ですので、
可能であれば皆さんに、問題点を指摘してもらえるとありがたい。
#諸外国に比べて、企業から大学への寄付金が少ないようですので、
#(研究成果の吸い上げを狙った寄付などは結構ありますが)
#大学への寄付に対して大胆な税制優遇を行うなどもありかもしれません。
#これも単なる思い付きですがね
Re:頭脳流出とかいうなら (スコア:1)
たぶん「公教育」であるから、そういう意見が出る訳でさ。
たとえば漫画家の鳥山明氏とか、税金投入してもらった訳でなく、高卒がほぼ自分だけの才能と努力のみで成功したわけよ。
そして彼は、日本よりも海外のほうで莫大な収益を上げている。
こういう人を、日本に縛り付けるような行為を正当化できるのかという。
Re:頭脳流出とかいうなら (スコア:1)
いいんじゃないですか。
カネを稼いだ人間に、より多い割合の税を課したり、金持ちのタックスヘイブン利用などでの悪質な税逃れに対して厳しい懲罰を加えるのは、国家として最低限のモラルだと思いますよ。
「この人は才能があるから・努力してるから、税を負担しなくていいし、カネを手厚く配分すべき」「貧乏人は努力しないし才能もないから多く税を取らないといけないし、カネも配分しなくていい」なんてのは、倒錯もいい所ですよ。
そんなことをやれば、社会が著しく衰退するだけでなく不安定化し、社会の崩壊にとどまらず、プロレタリア革命の類すら視野に入ってくる。と言うのは、150年以上前に既にカール・マルクスが喝破していた状況そのもので、それを日本はやってしまってきてる訳ですから、そのような「情け」をかけるならば、最後は国外追放されるか処刑されるかの二つに一つになる。
Re:頭脳流出とかいうなら (スコア:1)
たとえば日米だと租税条約により、米国で著作権使用料が課税されていたら、
日本では免税となるんじゃないか。
Re:頭脳流出とかいうなら (スコア:1)
教育の無償化でこの辺の認識どうなるかね?少なくとも日本では。
先の待遇では無く、そこで研究している事に国税が支払われる状況、それを刈り取っていくのが外国企業。
近々の状況をみると民が住みやすい民主主義国は、某共産などの統制主義国家から出てくる人材の入り込みや、国策企業を打ち出して技術を掻き集め盗む方法などに、些か弱過ぎる気もする。企業に対する縛りもそうだ。国土の売買についても領土問題や資源問題が絡み始めた。
弁護士は、訪れる外国人達にも完全なる人権という余り実態が見えない様な言で全てを許そうとしているが、少なくとも友好国である度合いや相手国の法と同等の扱いまでを許す等、対外国に対して段階的な制限も入れて行ったほうが良い気がしてきている。
今回の件も環境良好にすれば良い、とだけ書いているが諸外国全てそういう感覚なんだろうか?
寧ろ強制的に出国禁止だが国内での待遇が良いとか、モデルケースが有れば参考になる様にピックアップしていくべきでは無いか?と思わんでもない。
Re:頭脳流出とかいうなら (スコア:1)
>近々の状況をみると民が住みやすい民主主義国は、某共産などの統制主義国家から出てくる人材の入り込みや、国策企業を打ち出して技術を掻き集め盗む方法などに、些か弱過ぎる気もする。企業に対する縛りもそうだ。国土の売買についても領土問題や資源問題が絡み始めた。
公営の研究所を再度設立するとか、大学や政府系研究機関を再公営化することは、必須事項になると思いますけどね。
00年辺りからの独法化ラッシュは、結果だけみても大失敗だという結果が出てきてるように見えますしね。私企業に任せようとか民営化や独法化では、やってけない部門を積極的に民間に民営化や独法化したことで、労働条件が悪化し、現場のモチベーションも悪化してしまった訳で。
後は、私企業も、労働環境を悪くして労働者から徹底的に搾取しないと気がすまないのが常軌を逸したままですし。
民間や天下り官僚に任せてる現状は不健全すぎる。
Re: (スコア:0)
しかし一部の企業に集まるのは好ましくないな。特に、その中に日本の企業は一つも入ってないことを考えると。
Re:頭脳流出とかいうなら (スコア:1)
悔しかったら金を出せばいい。
金が出せないならそういう大学、企業、国は滅びるしかなかろう。
Re:頭脳流出とかいうなら (スコア:1)
金だけの問題では無く、そのAIを持って何をさせようと考えるか
そのビジョンが無いとそもそも金を出せない事もあるが、面白いからと技術者が集まってくる「仕事が無い」みたいな感じになりそう。
若干、奴隷解放時みたいだが逆パターン。
金は出そう、だから仕事は自身で考えろという感じ。しかも日本でそれが出来そうな大企業は、未だ年功序列があり第一人者となる筈の相手の上に実務の上司を置く事がしばしば。管理手法も無く普通に無能に潰される。
金よりも先ずは指標、それを持てないと色々と見積もれない気が。
Re:頭脳流出とかいうなら (スコア:3)
まあ採算に見合わなきゃ縮小してクビにするだけの話ですからね。
終身雇用がないルールでやってるところはこういう時の取っ付きの早さが重要です。
Re:頭脳流出とかいうなら (スコア:1)
> まあ採算に見合わなきゃ縮小してクビにするだけの話ですからね。
期間の定めのある労働契約を結べば、日本のルールでも問題なくできますけどね。
まじめにそれをやらないのは、単に人事部門の怠慢でしょ。
Re:頭脳流出とかいうなら (スコア:2)
期間に定めがある雇用って契約社員ですね。
海外では契約社員は非常にポピュラーですが日本では非正規雇用として一緒くたにされ人気がないですよね。
優秀な人を集めるのは難しいのでは?
Re:頭脳流出とかいうなら (スコア:1)
一応、政府としては「専門性の高い人材が(当然高い処遇で)有期雇用で働く」というケースの認識はあるらしく、
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000066594.html [mhlw.go.jp]
のようなルールも作られています。
年俸制、裁量労働、そこそこ以上の処遇(年俸1,000万円~上限なし)なら、
それなりに人があつまるのではないでしょうか。
#有期雇用、年金なしなら、少なくとも2,3千万円は出せるはず。
Re: (スコア:0)
日本が滅びつつあるのは確かだが、滅びるしかないだろうとか人ごとのようには言えない。
Re:頭脳流出とかいうなら (スコア:1)
日本の滅びは避けられないような状況なので(アンシャンレジュームの力が大きすぎる上に、アンシャンレジュームを批判してる裏で結託してる詐欺師然とした人々ばかりが権力を持って、尚更破滅に拍車がかかった)、
一旦滅んだ後で、まともな状況に再生させるためにはどうするのがいいのか真剣に考えるようになりましたけどね。
# 70年代辺りからの国の有り様が、愛国といいつつ売国や亡国を進める人に仕切られすぎた結果ですが。
Re: (スコア:0)
どうせ英語のできない人材なんてどこも引き抜かないから。
別の意味で滅ぶことを心配した方がいいだろう。
Re: (スコア:0)
日本企業だって昔は青田買いとかしてたでしょう。
Re:頭脳流出とかいうなら (スコア:1)
ポスドクすらあぶれるくらい余剰になってるいまの日本だったら逆に感謝されるね
Re:頭脳流出とかいうなら (スコア:1)
一部の企業に偏在するのは大問題ですが、日本企業は労働者を育てる気がないし、儲かる研究や革新的な研究をやった労働者や研究者に正当な対価を払わないし(日亜の件で、払わなくていいように法律を変えられたので尚更)、研究者や労働者全般への待遇は最悪だし。だから、日本企業は入ってないほうがいいんじゃないかとすら思いますけどね。
Re:頭脳流出とかいうなら (スコア:1)
重要視されているのは「手元にいること」ではないことは、記事を読むだけで一目瞭然なのですが。
ψアレゲな事を真面目にやることこそアレゲだと思う。
AIが足りない (スコア:3)
愛(AI)が足りないんじゃないの?
Re:AIが足りない (スコア:2)
大きくなったせいで
Re:AIが足りない (スコア:1)
AIが足り過ぎて思想矯正喰らったのも居るし
加減が難しいな。
Re:AIが足りない (スコア:1)
「論理的思考」というか、「最短距離で目標を達成するためにどうすべきか」と言う所に過剰に最適化されてると、ああなっちゃうんだと思いますよ。
ここ最近出てきてるその手の話見てると、おはなし系のAIの場合はオルタナティブ右翼が悪い考え吹き込んだという部分はあるにせよ、そこは結構瑣末な部分で、一番上の命題に最適化した思考全般に(人間であっても!)普遍的につきまとう厄介な問題なんだと思います。
今必要なのは、倫理観をどう入れ込むかとか、どのように実装してAIに当たり前のように思わせていくか、「最適化された解法がどのような副作用をもたらすかと言う部分まで考えさせる」必要があるとかいう話なんだと思います。
Re: (スコア:0)
愛(AI)が足りなくなったら取り戻せばいいじゃない。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
金というクサリでつなぎ止めるのは昔からよくある光景なので、
今回は無駄どころか逆に有効になってますやん。
大学の用意したクサリより企業のクサリの方が太かっただけ。
#ネタにマジレス感満載
Re: (スコア:0)
大学に金が無いのは昔からで、残るのは金の問題じゃないと思ってたんだが、さすがに5倍の金を積まれたら行っちゃうよな。
Re:AIが足りない (スコア:1)
ふと思い出した話 (スコア:2, 興味深い)
もう5年以上前になりますが
東京大学の情報系学科の非常に優秀な修士課程学生を
十数人といった単位でGoogleがまとめて引き抜いて、
東大の超有名教授がブチ切れてGoogle日本法人社長を大学に呼びつけた事があったとききました
その時のGoogle側の主張が「だったらそれ以上の金額なり待遇を出せばいい」というものでしたが
結局大学側ではどうにもできず、相変わらず優秀な学生はどんどんあっちの方に引きぬかれ続けてますね
Re:ふと思い出した話 (スコア:1)
だったら、研究員や修士・博士にきちんとした給料払って・普段は九時五時で帰れるようにしなさい。と言う話でしょ。
給付型の返済不要の奨学金や学費免除ももっと拡大されないといけない。
一つにはそれをやろうにも財務省が緊縮病にかかったままで予算が出ないという問題があるし、日本の理系研究の場合には根性主義が過剰にのさばってる部分が悪化してますからね…
教授レベルならまだ現状に対する危機感が相当あるのでしょうし、文科省でも現場に近い所は相当な危機感を持ってるでしょうけど、上は怪しいですし、財務省はこの手の予算を削ることが正義だと思いこんで長くなってますし、更には今の政権は経産省が一番強いですから…経産省や財界は、研究者をタダ働きですりつぶして使い捨てにするのが一番いいと考えてるフシがありますし。
故に、外国の大企業が研究室単位で人を引っこ抜くのはしょうがないのだと思いますよ。
政府や霞が関が、有効な対策がわかってるのに策を打たず、どんどん行ってくださいと言わんばかりの話を進めちゃってるんですから。
Re:ふと思い出した話 (スコア:1)
多分工学部の話では。
基本的に「本人の自由」の話なんだから (スコア:1)
「流出させたくない」ってのであれば、自由に選択したら自然と選びたくなる環境や待遇を作るしかない話だよなあ。
結構な話じゃないの (スコア:0)
それだけ価値の高い教育を行えている証では?
いっぽうの日本では (スコア:0)
AI人材不足で求職者向けにこんなアドバイスが出てくる。
AI人材になるにはスキルよりまず職種を選択しよう [aiweeklynews.com]
Re:いっぽうの日本では (スコア:1)
今時の使われ方での「AI」なんて、
そちら方面のセンスがあれば、それこそアセンブラやC言語でも大枠や実験室レベルのものを作れなくなない反面、
センスがなければ、豪華なミドルウェアや言語の知識があっても、簡単に詰んでいかんともしがたくなる物の典型例だと思ってましたが…
# ものの例えをわかりやすくするために、相当極端にしています。
Re: (スコア:0)
なにそのブラック派遣会社のようなやりかた・・・
Re:いっぽうの日本では (スコア:1)
ブラック企業はJavaScriptでHelloWorldやったらJava経験者として出荷するんで。
流出してない (スコア:0)
実地やりたいなら出ていくのは当たり前
体系化や基礎理論の発見を旨とする学問の場を求めてない人材を
無理やり囲い込めなかったことは流出じゃないでしょう
むしろ実地で稼いできた経験や失敗経験を持ち帰ってもらえる
そんな学問の場に努めればいいのではないでしょうか
# 5倍の金が欲しくて学徒してますって世界情勢もなんでしょ
そのうち (スコア:0)
そのうち複数の企業で共同研究という形になってあるていど知識・技術が共有されるようにならないかな。
そしたら研究の場が大学や研究所に戻るってことも考えられないかな。
一企業では太刀打ちできなくなる方向に持っていけないかな。
Re: (スコア:0)
なので各企業が共同出資して専門大学(?)作るんだ
研究の場も頭脳も 大学 と呼ばれる所には戻ってきてめでたしめでたし……あれ?
Re:そのうち (スコア:1)
安定のhylomクォリティ (スコア:0)
The Guardianの記事で、英インペリアル・カレッジ・ロンドンの話なんだから、「イギリスにおいて」をつけましょうや。
しかも、元記事に「海外・外国」の記述なんかないし。
(大手IT企業が大学からAI研究者を引き抜いていることを危惧する記事。海外かどうかは無関係)
taraiok氏のタレコミ記事にも「海外」なんてどこにも書かれてない。
改悪も甚だしい。
ある意味関連 (スコア:0)
関西での人材不足についての記事
http://www.sankei.com/west/news/171026/wst1710260003-n1.html [sankei.com]
タレこみはイギリスの話ですが市場規模や世のニーズに対して研究者・技術者数が足りてないのは世界的な話
日本ではそれ以前に引き抜かれる学生すらいない状況と分析されている
Re: (スコア:0)
引き抜く以前に企業が博士取得者に興味を示してませんからね
Re:ある意味関連 (スコア:1)
開発途上国が、西側諸国に追いつくため、乏しい国家予算で高等教育に注力するが、卒業した人材は優秀な奴から西側諸国に出て行ってしまう、という問題は、昔からあった。
そうなる大きな理由として、「学んだことを活かせる仕事は、先進国にしかないから」があったりする。
Re:ある意味関連 (スコア:1)
台湾なんかまさに国策でそれやってて、優秀な人間を片っ端から米国留学させてました。
で、戻ってきた人たちがVIAとかAcerなどを立ち上げたという。
祖国にあるのは「安い工場労働力」だったりしますし。
Re:ある意味関連 (スコア:1)
IT企業に行こうという若者はいないだろうな。