ブロッキングを導入したイタリア、海賊版サイトの利用者は合法無料サービスに移行し音楽業界の収益増にはつながらず 24
ストーリー by hylom
タダで手に入らなくても金は出さない 部門より
タダで手に入らなくても金は出さない 部門より
headless曰く、
イタリアではブロッキングにより海賊版サイトへのアクセスを大幅に減らすことに成功したが、音楽産業の課題は海賊版対策ではなく消費者を合法な無料サービスから有料サービスに移行させることだという(TorrentFreak)。
イタリアでのWebサイトブロッキングは裁判所の判断を待つことなく、通信産業の監視当局AGCOMが直接命令を出すことができる。これにより、権利者はAGCOMへ申請するだけで迅速に海賊版サイトのブロッキングが可能となる。AGCOMは過去1年間に385件のブロッキング命令を出しており、海賊版サイトへのアクセスは35%減少したという。
しかし、イタリアの音楽業界団体FIMIによれば海賊版利用者がYouTubeやSpotifyなど合法的な無料サービスへ移行しただけだといい、海賊版サイト対策の成功が収益増にはつながっていないようだ。そのため、有料の「プレミアム」サービスへの移行促進が課題となるが、「芸術は無料」との考えが根付くイタリアでは有料サービスに誘導するのは容易ではないという。実際にイタリアでの有料サービスへの移行レートは世界平均を下回っているとのことだ。
成功では (スコア:2, すばらしい洞察)
YouTubeやSpotifyは権利者に収益が入るサービスなので、そちらに移行したことが確認できたのなら成功といえるのでは。
YouTubeやSpotifyからの還元額を増やすように交渉するのは別の問題でしょう。
Re: (スコア:0)
合法サービスなら、無料から有料へは音楽業界ではなくサービサーの課題だよね。
Re: (スコア:0)
その通りだよね。海賊版とは全然違う。
海賊版から合法に移行しただけでかなりの効果。
だから、そう言うサービスからきちんと知的財産権使用料を徴収しようJASRACなどが頑張って交渉しているわけなんですよ。
ただ、イタリアではそう言うシステムができてないのかな。
あるいは、日本と同じくシステムはあるけれども、十分な収益化には至らず、しかしフリーミアムのマネタイズに適した素地となる文化がないという事なのかも。
世界的に映画などの動画についてはマネタイズが成立する素地がかろうじて維持されている。
一方で、音楽はそんなもんどこかに行ってしまった。
アニメ、漫画は動画の後を追うか、音楽の後を追うかで、ギリギリの所をさまよっていて、だから業界からは強い危機感と共に強い対策の要請があった。
ただ、この記事に寄れば、イタリアはそもそもがパトロン文化で、成立しにくいと、そう言う話なんでしょうな。
Re:成功では (スコア:1)
テレビアニメはもともと無料で配信されていたものだし、
無料配信→円盤・関連商品売上・劇場版 という流れが確立しつつあると思うが。
音楽は、既存の音楽出版社の見ているマーケットが大きくシュリンクしてはいるが、
Youtubeなので無料配信→(バーチャル含む)ライブ で成功しているケースもある。
Re: (スコア:0)
たいぶ改善されはしたが今でもYouTubeは権利侵害の温床でもあるけどね
Re: (スコア:0)
なんか有った時の交渉相手がはっきりしているだけでもナンボかマシだろう。
Re: (スコア:0)
問題になるのは著作権者じゃなくて配信では収入にならない流通握ってる出資者なんだよ。
著作権だって主に主張してるのは権利者じゃなくてレコード会社とか出版社とかでしょ。
35%減っただけ? (スコア:2)
> 権利者はAGCOMへ申請するだけで迅速に海賊版サイトのブロッキングが可能となる。
> AGCOMは過去1年間に385件のブロッキング命令を出しており、
> 海賊版サイトへのアクセスは35%減少したという。
有料無料より、むしろこっちの方がびっくりする
それだけ激しいイタチごっごになってるのか、抜け道が大っぴらに拡散してるのか
Re:35%減っただけ? (スコア:2)
たった35%しか減少させられてないといえばそうだけど、それがわずか数百のブロッキングによるものだと思えば、かなりの効果ともいえるのでは。
いたちごっこ的な状況というよりは、そもそも徹底的なブロッキングをしていなさそう?
海賊版に価格で対抗しようとするからそうなる (スコア:1)
海賊版に持っていかれるくらいならたたき売りした方がましだから妥協してるって状況は少なからずあるんじゃないの?
製作費用を一切負担しない海賊版業者に、製作費を払ってるまっとうな業者が価格競争で勝てるわけもなし、システム構築にかけられる金、ビジネスモデルの制限なりで不利になる。
そこで無理をすればしわ寄せは制作者たるクリエイターを直撃するわけで、まあ、そうなりますよねというしかない。。
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
Re: (スコア:0)
価格じゃなくてブロッキングで対抗したって話だと思うが。
いまさら (スコア:1)
当たり前としか思わんなー。
音楽以外の競合サービスが多すぎるから有料を理由にして時間の有効利用に走るだろ。
俺なんぞ無料サービスも消化できずにいるから有料になるものがあったら喜んでカットする。
タダなのに手が出ず捨てられていくモノをストレスに感じるのは貧乏性?
the.ACount
ブロッキングの効果絶大だな (スコア:0)
おかげでもう次の段階の話に進むことが出来てる
Re: (スコア:0)
そのとおり。次は無料サービスをブロッキングすればいいだけの話で、実にかんたん。
国ごとの文化の違いも考慮しよう (スコア:0)
この辺は国ごとに文化の違いがあるので一律の善悪論では語れない。
古代ローマやルネサンスを引くまでもなくお金持ちが芸術に寄与し、市民にはそれが無料で供与される文化背もある。
・お金持ちは社会還元/社会貢献の一環として芸術家にパトロンとしてお金を出し、見返りに社会的な尊敬を獲得する
・芸術家は安定した収入を得て、世間(売上など)に左右されずに創作に専念できる
・一般市民は無料で芸術を楽しむことができる
・契約とか課金の仕組みもいらないので社会全体としてのコストも安い
・経済的な理由で独占する必要性も低いので、二次創作、三次創作への縛りも緩くできる
うまくまわれば全員が得をする、ある意味理想的なモデル。
問題はそのような金持ちが実際いるのか、
そのような金持ちがいる貧富の格差社会が健全か、
お金以外に芸術を評価する方法はあるか、
世界はつながっているので一部地域だけでやるとそれ以外の地域(例えばアメリカ的な芸術をビッグビジネスと考える地域)との軋轢をどうするか、
などなど簡単ではない。
Re:国ごとの文化の違いも考慮しよう (スコア:2)
無料うんぬんだけでもないやろ。
ブロッキングを認めているということは、不当なアクセスは認めないコンセンサスもあるということ。
権利意識が高いというか、無法なフリーライダーを許さない文化なのかな。
Re: (スコア:0)
EU圏で展開するビジネスは国ごとの文化で差別化できませんから考慮しても無駄むだむだぁ
Re: (スコア:0)
後ろ3つは都合良く解釈しすぎ
一般市民に公開されるかはパトロンや依頼元の意向次第
何(誰)向けに描くか次第では必要になる
気に入っている作品の扱われ方を半導や依頼元の誰も気にしないということはあり得ない
「芸術は無料」? (スコア:0)
この夏に家族旅行でイタリアに行こうと思って、いろんな美術館とか調べたけどどこも€10~€20は入場料取るよね。有名どころで無料のところはない。
「芸術は無料」ってどこの話?
Re: (スコア:0)
無料開放日があるんですよ
Re: (スコア:0)
「パンとサーカス」詩人ユウェナリス(西暦60年-130年)が古代ローマ(現イタリア国)社会の世相を揶揄して詩篇中で使用した表現。
原文では「パンと(馬車競走が行なわれた)サーキット」(panem et circenses)と記述されている。
Re: (スコア:0)
サーキットって最近だからレース場と訳すけど、スペルで判る様に基本的にサーカス場と変わらんから。
Re: (スコア:0)
EU市民は2ユーロみたい。観光客からはガッツリ取るというポリシーではと。
https://www.uffizi.it/en/pages/free-and-reduced-tickets [uffizi.it]
「音楽=芸術」は無理がある (スコア:0)
「「芸術は無料」との考えが根付くイタリア」
ローマ帝国時代の遺跡がゴロゴロしているイタリアならではの考え方だろうが、普通の歌謡曲を「芸術」というのはこじつけだろう。