
Google曰く「現在のCPUの省電力機能はサーバでは役には立たない」 32
ストーリー by hylom
デスクトップ向けとサーバー向けは違うという話か 部門より
デスクトップ向けとサーバー向けは違うという話か 部門より
hide.jikyll 曰く、
現在のサーバ向けCPUは、周波数と電圧を調整して消費電力を抑制する機能(IntelのEISTやAMDのCool'n'Quietなど)を搭載していますが、モバイルCPUに端を発するこれらの機能はサーバではあまり意味がないとGoogleのエンジニアが発言したそうです(CNET Japanの記事)。
Googleで同社の消費電力を調査しているLuis Barroso氏によれば、「同社(Google)のサーバは、ほとんど常に適度な量の作業をこなしており、動作がピークに達するフル回転状態や完全な休止状態はまれである」ため、省電力機能が発動する機会が少ないとのこと。また、現在の省電力機能ではアイドル時でもピーク時のおよそ半分の電力を消費してしまうため、Googleはチップメーカーに対し、アイドル時の消費電力をもっと劇的に下げる製品の開発を促しているそうです。
アイドル時の消費電力を劇的に下げてもアイドル状態にほとんどならないのなら意味がないのでは、とも思いますが、Barroso氏はDECでチップ開発をしていた人物ということなので何か別の意図があるのだと思います。たぶん。
コメントでのタレこみ人による補足もご参照ください。
補足 (スコア:4, 参考になる)
どうも勘違いしていたようなので補足(というか修正)します。
「アイドル時の消費電力をもっと劇的に下げる製品の開発を促している」の部分ですが、元記事 [cnet.com]では「機器の動作が減少すると消費電力も大幅に低下する製品の開発を促している」となっており、続けてCPU以外のデバイスで省電力機能の実装が進んでいないことが紹介されています。なので、CPUだけではなくその他デバイスも含めたシステム全体に省電力機能を装備せよという話ですね。それと「機器の動作が減少すると」という書き方からすると、アイドル時だけ消費電力が下がるのではなく、負荷に応じてリニアに下がるようにしてよということかと。
いずれにせよ、あわててタレ込むとろくなことが無いということですね。反省。
Re: (スコア:0)
http://hoge.sub.jp/blog/archives/2006/10/freebsd_coolnqu.html [hoge.sub.jp]
このCPUだけならば結構リニアに変わってそうな気がするけど。
この発言が影響力あって、低消費電力化が加速すればうれしいのですが。
あと部門名だけど、サーバだろうがデスクトップだろうが負荷に応じて消費電力が下がって嫌なことってあるか?
同じだと思うぞ。
Re:補足 (スコア:1)
> 同じだと思うぞ。
デスクトップだと重い処理一瞬でユーザの入力待ちがほとんどという場合が多そうなんで、
リニアじゃなくても比較的少ないモード (例えば、on と off) で十分という意味では?
Re:補足 (スコア:1)
デスクトップだと、負荷がかかっていない時間が多いのでMAXの消費電力が高くても(低負荷時になった際にすぐ消費電力が下げれば)問題ないが、サーバーだとある程度の負荷でもコンスタントに低消費電力が求められるんだなぁ、というのに気付いたという話です。
一時(まぁいまでもですが)IntelとAMDがそれぞれ省電力を謳ってましたが、用途ごとに求められる特性は違うので一概にCPUを比較できないな、とか。
Re: (スコア:0)
あと多々使うもので電気を食うって言えばHDDだけど、これは明らかに停止・稼動時の差は大きいでしょうけど、どうしても「負荷に対してリニアに」では無い動きになるでしょうから、前のストーリーに有ったようにSSDなんかと複合で使うとかで吸収するしかないんじゃないかな。
ネットワーク回りはそれらと比べれば低消費電力化って言っても元々の使用量が少ないだろうし。
でもって、「やっぱそれでもCPUを」ってのでしたら、Googleが主導でIntelなりAMDなり(VIAなりでも良いが)と一緒に開発するってのもアリじゃないかな。
徹底して普段使わない命令をカットしコアの小型化・低消費電力化を突き詰めれば、存在しない筈のアイドル状態での低消費電力化機能なんぞ削った方が更に低消費電力化が望めるってのは有り得るかも知れません。
Re: (スコア:0)
確かに、CPUが低発熱なのにチップセットにはファンがついてる [impress.co.jp]なんて不格好な状況は早くなくなって欲しいですね。
Googleの分散が上手いという事? (スコア:2, すばらしい洞察)
サーバだから云々よりも、Googleの分散処理が
とても上手くいっているという事の現れのように読めました(笑)。
処理が適切に分散されているために
CPUがフルで動作する事も無ければ
アイドル状態ってわけでも無いってことですよね?
世間一般的には、なかなかこうは行かないんじゃないでしょうか。
Re:Googleの分散が上手いという事? (スコア:3, すばらしい洞察)
サーバとして使った場合に役に立たないのは当たり前、とも言えますね
Re: (スコア:0)
ならばItanium 2あたりから要らない機能を徹底的に削ったのを作ってもらえば良いんじゃない?
もしかしたらOS側でも徹底的な機能削除が必要かも知れないけど、そのていどの負担してもGoogle程度の規模があれば消費電力の低減で十分ペイ出来るかも。
Intelとしても売れてないから他社が開発費を負担して尚且つ採用するってのであれば嫌とは言うまい。
電流の消費には2種類ある。 (スコア:1)
CPUなどCMOS系の電流消費には2種類あります。
FETのゲートがコンデンサ(容量負荷)となって、スイッチのオンオフで充電・放電で消耗するダイナミック。
FETのゲートの絶縁膜を透過してしまうリーク電流が流れるスタティック。
ダイナミックの要素は、周波数に比例して消費電力が増大します。
スタティックの要素は、最近の進んだ微細化で表面化してきた問題で昔は問題になる要素じゃなかったのです。
そして、この2種類が有る中で、対策を立てます。
ダイナミックを削るには、負荷が軽いときに低周波化する、ゲートを小さくしてコンデンサを小さくする。
スタティックを削るには、使ってない部分の電源を切る。リークの少ない素材を探す。ゲートを厚く(性能低下)する。
両方に効くのは周波数を下げた時に、電源電圧(ダイナミックとスタティックに効果)も下げる。
大ざっぱに関数にすると。
消費電力=周波数×ダイナミック消費電力係数+スタティック消費電力
の1次関数となり。
昔は無視してしまえるほど小さかったスタティックの消費が大きくなり、
周波数を落としても、通電して回っている限り「スタティックの消費」が
減る訳じゃないと言う感じになります。
Re: (スコア:0, 参考になる)
トランジスタOFF時のソースドレイン間のリークがスタティック電流の主力。
Re: (スコア:0, フレームのもと)
http://journal.mycom.co.jp/column/architecture/005/index.html [mycom.co.jp]
「ゲート酸化膜をトンネル効果で突き抜けて電流が流れるというメカニズムによるゲートリーク」とありますが。
Re: (スコア:0, 荒らし)
Re: (スコア:0, フレームのもと)
なので、サブスレッショルド・リーク電流とゲート・リーク電流の両方について記述のあるページを選んで挙げました。
Re: (スコア:0, フレームのもと)
御指摘の#1371612 [srad.jp]は、私が書いたわけではないので、そう言われてもなんともしようがありません。
ならば、#13716952 [srad.jp]の段階でそう補足すべき。私が問題にしてた点
Re: (スコア:0)
りょうくんの投稿は間違いではないんだけど、話がそれてるんだよ。
Re: (スコア:0)
その、#1371695の段階で
> 上のURLの記事をよく読むとわかるが、元ACの言うとおりゲートリークよりサブスレショルドリーク(OFFリーク)が主力だよ、ぼくちゃん
バッチリ補足して書きました。
> 私が問題にしてた点が「スタティック電力の主力」ではないことは、#1371672とそのコメントで挙げられていたURLの先を読めば明らかなのだから。
あなたが問題にしてた点は、#1371648のゲートリークなぞ存在しないとも読めるの記述の揚げ足取りですよね?
あなたは今までもずいぶん他人の揚げ足を取ってますからね。
#1371648のサブスレショルドリークについての正確な記述を見れば、彼がゲートリークを知らないはずがないことは明らかですが、
まさか本当に「#1371648はゲートリーク知らねえでやんの!こいつバカじゃん!」と思ったわけではないですよね?
サーバ専用の周辺機器が内蔵されたSHなりARMなりMIPSなりでも (スコア:1)
プロセッサの数は増えるだろうけどほとんどのユニットを電源制御できるし。
システムとしての取り組みが必要 (スコア:1)
というわけで、システム全体としての省電力化の取り組みが実現できないことには効果が見えてこないと思います。
実を言えば、消費電力の差が大きすぎると電源の変換効率が追随できないため、効果が見えなくなります。
たとえば、最大負荷条件で効率を最大に設定すると(というか、最大負荷で最高効率にしておかないとロスによる発熱が問題になる)、半分の負荷で同じ効率を維持することは困難です。
電源自身での変換ロスが増えるため、CPUの消費電力が下がっても、同じだけの差は見えてきません。
特に多電源化してきていますので、システム全体としての変換ロスは増える傾向にあるのではないでしょうか。
Re: (スコア:0)
なので、中国やインドも参加せよと。別の話ですが。
でもなー、誰かが踏み出さなければ誰も付いてこないような気もするし。
当たり前の事・・・だよね? (スコア:0)
分散サーバーの場合はむしろ個々のCPUではなく
むしろロードバランサーに任せたほうが良いんじゃないかと。
ピーク時以外はローテーションでそれぞれのサーバーへのトラフィックを止めて休ませるとか。
そうすればCPUやHDDの省電も有効に効くでしょ?
緩い仕事を全体でやらせるより、効率良く動かして実働台数減らすほうが電力は少なくて済むと思う。
天下のGoogle様の発表なんだからそういう単純な話じゃないんだろうな。
#この(そんな大げさな話なのか?という)違和感は以前のストーリーでも感じた。
#聞き手が過剰反応してるのか、Googleが予算集めのために大事のように話してるのか・・・。
Re: (スコア:0)
フルでもアイドルでもない理想的状態なら (スコア:0)
低い値(適正な能力値)で値を固定できればいいんじゃね?
# 乱暴な意見なのでAC
Googleらしくない (スコア:0)
ありものをうまく使いこなして安い低品質なサーバで高品質なサービスを提供してきたからビッグになった会社だと思うんだけどなぁ。
今ある省電力ツールを使いこなすシステム作りができなくなっちゃったのかな・・・。
「仕事が100しかないときは10のうちの1のサーバでやりくりして他の9は省電力モードに落とします、仕事が増えたら動作するサーバがリニアに増えていきます、それでも提供できるサービスの性能はいままでとかわりません」ってなってこそGoogleだと思う。
まあ成功した会社が出自を見失うのは古来繰り返されてきたことだと言えばその通りなんですが。
Re: (スコア:0)
今ある省電力ツールというのを使いこなす為には、
サーバの利用率を0に落とさなくてはならなくて
全然サーバ用途では意味をなさない、という主張でしょう。
(省電力モードでも電気食うし)
>「仕事が100しかないときは10のうちの1のサーバでやりくりして他の9は省電力モードに落とします、
>仕事が増えたら動作するサーバがリニアに増えていきます、それでも提供できるサービスの性能はいままでとかわりません」
今は、その制御をしても消費電力が思
Re:Googleらしくない (スコア:1)
ということですから、常に60%とか70%なのであろうと推測します。
であれば、
CrystalCPUID [crystalmark.info]のようなソフトを使って、
省電力を行うことはできると思うのですが。
たとえば60%~70%で安定なら、周波数を80%にして、安定動作する電圧にして、
CPU使用率が90%を超えたら、周波数と電圧を定格にするとか。
むろん、安定性とはトレードオフになるますが、
排出権が叫ばれているのなら、商用でそのようなソフトがあってもいい気はしますね。
Re:Googleらしくない (スコア:1)
「目いっぱい働くヤツと、何にも仕事してないヤツができるように振り分ける」方が、
運営コストが安くなるってことなんでしょうかね。
(もしかして、人間社会もおんなじなのか?)
Re:Googleらしくない (スコア:1)
デスクトップやノートだとその仕組みがあれば有効に働きそうな気がする。 一定以上にアイドル時の消費電力を下げられないのは、スタンバイからの復帰コストのせいだし。
マルチコア環境で適切にタスクの振り分けが出来て、使わないコアが寝てれば消費電力が10%オーダーで下がるかも。
Re:Googleらしくない (スコア:1)
パレートの法則 [wikipedia.org]
Re: (スコア:0)
でもってチップメーカーも別に消費電力を上げたいって訳でも無いでしょうから、無難な所にはなっているかと。
まあ、それであっても「もっと消費電力を減らしたい」ってのかも知れませんが。
それとも、「いっそ低消費電力技術をオミットしたサーバー専用CPUを作って、規模自体を減らして消費電力落して欲しい」って意味か?
でもGoogleの採用するような安価なサーバー用CPUチップって飽く迄「汎用サーバー用」だろうから、出荷ベースを考えればチップメーカーは特化したのを作り辛いしなぁ。
CPUメーカーに責任転嫁するより (スコア:0)