温水冷却スーパーコンピューター「SuperMUC」、IBMが国際スパコン学会でお披露目するかも 61
ストーリー by hylom
日本なら冷却水をお風呂に再利用できますね 部門より
日本なら冷却水をお風呂に再利用できますね 部門より
danceman 曰く、
ドイツで開催中の国際スーパーコンピューティング学会にてIBMが、世界初の温水冷却スーパーコンピューター「SuperMUC」をお披露目することになりそうだ。「Aquasar」と名付けられたSuperMUC内の冷却システムは、摂氏45度の水でも冷却を行うことができるため「温水」とうたっている。また空冷式より効率が高く、消費電力を4割も削減できるという(本家/.、Extreme Tech記事より)。
Aquasarは既に2009年に登場しているが、大規模に採用されるのは今回が初めてとなる。SuperMUCは、Sandy Bridge EPをベースにした処理効率の高いXeonを搭載しており、ヨーロッパ内で最高速の演算処理能力を誇る。
通常の冷却システムのように、冷却水はブレードの片側からポンプで汲み上げられ、システム内を循環した後に排出される。だがAquasarが他と違う点は、CPUの真上に取り付けられた銅のヒートブロックに冷却水を通すための水路がエッチングされていることである。その微小な水路を冷却水が循環し、加えてCPUホットスポットに合わせて水路の配置をカスタマイズすることで、全体的なシステム効率をより改善することができるとのこと。
冬期には、使用済み冷却水を建物内の暖房に再利用できるよう設計されている。
>摂氏45度の水でも冷却を行うことができる (スコア:2)
CPUはそれで問題ないのかな。
それなら冷却システムというより、計算機側の問題を解決したということでは。
Re: (スコア:0)
>CPUはそれで問題ないのかな。
IntelのCPUなんかのデータシート見ると、Tcase(ヒートスプレッダー中央部での最高許容温度)が70℃ぐらい、Tjunc(CPUコア自体の最高許容温度)が100℃強ぐらいなんで、45℃とか余裕ですよ。
(もちろん、45℃のお湯で冷やしたからと言って45℃まで下がるわけではないけど)
Re: (スコア:0)
京のCPUは30度まで水冷することで、リーク電流削減と信頼性向上が出来たと言っていましたね。
温水で良いなら海水では? (スコア:0)
ふと思ったんだが、キンキンに冷えた水で無くてもいいんだったら、原発みたいに海水で冷却して温排水は海に戻せばいいじゃないか
電力喰うのは海水を汲み上げるポンプだけで済む
まあ、実際には腐食だとか塩の析出・詰まりだとかの問題があるのだろうが、ならば熱交換機使って一次冷却水には真水を使うとか.......
Re:温水で良いなら海水では? (スコア:2)
熱交換をはさむにしても、冷却塔との比較しだいですね。
海水利用は立地が限定されるという問題がありますし、原発クラスの発熱量ならともかく、現状サイズのデータセンター1個ぐらいなら冷却塔に軍配が上がるのでは?
#わざわざこれを見越して海辺に立ててるデータセンターなんてないと信じたい
一次冷却水でお風呂 (スコア:1)
空焚きダメ!絶対
Re: (スコア:0)
単行本化をグダグダ引き伸ばしてる間に例の事故で一躍発禁となってしまった幻のあれですね、わかります。
Re: (スコア:0)
まあまさか東電がそこまで間抜けだなんて、お釈迦様でも叡智の光でもわかりませんがな。
ところでアステロイド~の方が発禁になってるのは、まさかひょっとして2巻で電源にアレを使う話が出ていたからとか?
宇宙用だと、まさか化石燃料を使うわけにもいかないしね。アステロイドベルトだと太陽光も微弱だし。
なんか親近感が… (スコア:1)
えっ、「ぬくみず」冷却じゃないの?
Re:なんか親近感が… (スコア:1)
Re: (スコア:0)
ウチの地元的には「ぬるみず」です。
#居住地域がバレるのでAC
考え方は氷水解凍法と同じ (スコア:0)
摂氏45度の水であっても、熱伝導率が空気よりもずっと高いので十分に冷却できるんでしょうね。
最近になって知った、冷凍した食品を解凍するときは氷水につけることで、室温解凍よりもずっと速く失敗もなく解凍できるという事を思い出しました。
NHK ためしてガッテン
冷凍解凍に新ワザ誕生 速い!プリプリ!美味
http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20120314.html [nhk.or.jp]
Re:考え方は氷水解凍法と同じ (スコア:4, 参考になる)
氷水による解凍は趣旨が違うような。
あれは、0度で解凍して細胞破壊によるドリップを出来るだけ少なくして美味しさを保つ解凍方法。
解凍時間の短縮ならお湯のほうがよいでしょうね。
本件の温水冷却システムも、冷水を通したほうが効率はよい。
温水をつかうメリットは冷却水温度が高くなるので
・暖房等へ再利用がしやすい。
・冷却経路の結露が防げる。
・停止しているCPUへ供給をとめなくても結露しない。
・放熱環境が比較的高温でも放熱できる。
などでしょうか。
今回は冷水より冷却効率が悪いのを、
CPUヒートシンク内に水路を設けることで補ったので実現できたということ。
#有機CPUになったら氷水解凍もありか
Re: (スコア:0)
その「結露しない」はなかなか大きな利点だね.
想定外のところで結露すると,最悪の場合ショートして火事になりかねないから…
Re:考え方は氷水解凍法と同じ (スコア:1)
>摂氏45度の水であっても、熱伝導率が空気よりもずっと高いので十分に冷却できるんでしょうね。
え、熱流量は温度差と熱伝導率に比例する
いろんな解釈をぐちゃぐちゃにしないでくれ
Re: (スコア:0)
こんな感じのノートPC用のクーラー(?)があるじゃないですか。
http://www.amazon.co.jp/dp/B000HKDDG6/ [amazon.co.jp]
お刺身解凍みたいなデリケートな奴じゃない時は、
PCの熱でほんのりあたたまったコレの上に、冷凍食品を載せて
食品解凍&クーラー冷却をすることがあります。
効率が良いかどうかは分かりませんが、まあ省エネになるかも的な理由で。
#セコくて、ちょっと恥ずかしいのでAC
Re: (スコア:0)
ウチではそれで、冷蔵庫に入れる前にカレーの入った鍋冷やしています。
時間短縮になっているような気がする。
冷水との比較 (スコア:0)
空冷よりも効率がいいのは分かりましたが、冷水を使った場合との比較はどうなのでしょうか。
CPUの冷却だけを考えれば温水より冷水の方が効率がいいに決まってると思うんだけど、
暖まった水を冷却するための熱交換器の消費電力を考えると、全体での(消費電力あたりの)
冷却効率は温水を使ったの方が高くなるのでしょうか?
Re:冷水との比較 (スコア:5, 参考になる)
最終的に熱を捨てる媒体は室温の大気なので,これより温度の高い媒体を冷媒に
使えば,冷媒を空気で直接冷却できます.つまり,熱を汲み上げることなく冷却が
可能.
一方,冷水を使うときは,冷水を作るためのヒートポンプを運転する必要があり,
熱の汲み上げ効率は原理的に100%にはならないので,その分原理的に不利です.
Re:冷水との比較 (スコア:2)
水道水または工業用水を垂れ流しにすると効率はどうなんでしょうね。
Re:冷水との比較 (スコア:2)
循環ポンプ不要な自然流下が最も高効率でしょう。
水力発電所の近くなら、送電ロスも少なくて最適(笑)
ついでに。冷媒なら海水 という選択肢もありますね。
いろいろな場面でお馴染みになった国内原発とか、火力発電所だって、
設置場所と形状を見れば分かる通り、冷却水「垂れ流し」方式ですね。
# 発電所の熱交換機って、どうなっているんでしょ。 海草やフジツボ とか、どうしているんでしょうね。
Re:冷水との比較 (スコア:1)
>冷却水「垂れ流し」方式ですね。
原発の排水温度に鑑みると「掛け流し」のほうが適切かと。
Re:冷水との比較 (スコア:2)
>掛け流し
「室外機のフィンに水を霧状に噴き掛けるとよく冷える」というやつですね。
Re:冷水との比較 (スコア:1)
普通に, ちょっと規模の大きな建物の冷却は掛け流し [coolingtower.jp]で実現されています.
Re:冷水との比較 (スコア:2)
原発じゃ無いですけど。
40数度の設定温度と言い、まさに、「源水掛け流し(タオル100円)」 で入浴施設併設の方向ですね。
# 徹夜勤務対策なら嫌だ。。。
Re: (スコア:0)
VPP500の二次冷却水の放熱プールで泳ぐのを日課にしていた教授も
Re:冷水との比較 (スコア:2)
公共水道(+下水道)の料金が発生し、コスト"効率"が劣化します。
Re: (スコア:0)
水道水または工業用水を垂れ流しにすると効率はどうなんでしょうね。
特に工業用水は、スライムが付着して、かえって効率が落ちるでしょう。
Re: (スコア:0)
便乗で初歩的な質問なのですが、
定常状態では、CPU→冷却水の熱流束(時間あたりの熱の移動量)と、冷却水→どこか(周辺環境とか)の熱流束とは等しいはずですよね。
冷却水→どこか、の熱交換は、どうやってるのでしょうか。
どんな方法であれ、それは実現できているのですから、
その同じ冷却方法をCPUに対して直接行った方が効率がいいような気がするのですが。
Re:冷水との比較 (スコア:5, 参考になる)
冷却水→どこかは,普通にラジエターを使っているのでしょう.元記事にその記述はありませんでしたが,
当然そうするはずです.そのための高温冷媒ですから.
なぜ,直接CPUを空冷出来ないかというと,空気という媒体の熱伝達率の低さがネックです.同じ
熱流束を与えようとすると大量の空気流+広い面積が必要となって,現実的ではなくなるでしょう.
強力なブロワを動かす電気代も莫迦にならない.
この辺は,ホンダをはじめいくつかの自動車メーカーが「空冷」にこだわって結局は諦めた歴史
を思い出させます.ポルシェの911しかり,スズキの「油冷」も結局水冷には勝てなかった.
今回の技術のポイントは,温度の高い冷媒を使い,従来と変わらない熱伝達率を達成した,ということ
です.そのために,ΔTが小さくなった分をチップと冷媒の接触面積を増やすことで補っています.
それがマイクロチャネルクーラーで,半導体レーザーなどでは枯れた技術です.
結果として,室温空気で冷却可能な高温冷媒で動作するスーパーコンピューターができた,と.
Re: (スコア:0)
冷却水→どこか、で、最終的には空気に持って行かないといけないんだけど、
そこではラジエーターを使える(空気という媒体の熱伝達率の低さを面積でカバーできる)からOKというわけですね。
水は流体なので好きな形に変形できて面積をいくらでも広くできる、というところがミソというわけか。
ということは、CPUを液体で作れば...
# それなんてT-1000
## ラジエーター型CPUでもいいかも。
Re:冷水との比較 (スコア:1)
流体を使う事のメリットは、熱の移動が簡単にできることですよ。
流体は普通、ポンプなどで強制循環させて使いますよね?
また、面積を広くとれるとか言う事はあまり関係がありません。
流体と言うより特に水ですが、もう一つのメリットとして気化熱を利用する事ができる点があります。
1%の水が蒸発すると6℃温度が下がります。
Re: (スコア:0)
移動したって、けっきょくは循環して戻ってくるのですから、それだけでは意味をなしませんよ。
ポンプで冷却水をまわしても、その冷却水の持つ熱を逃がすところがなければ、
冷却水全体が元のCPUの温度と同じになった時点で終了です。
直感的には、そんなことにはなりそうにないですが、それは、冷却水の熱が
いろんなところ(配管を通して周辺とか、ラジエーターを通して空気とか)に
逃げてるからであって、それは配管やラジエーターの面積が広いことと関係あります。
もし冷却水の配管全体を(CPUと接している部分以外を)断熱材でくるんでしまったら
どうなるか、考えてみれば分かると思います。
Re:冷水との比較 (スコア:3, 参考になる)
ビルの屋上や、工場の外なんかに冷却塔ってのが設置されてますけれど見たことありませんか?
こう言うやつ [coolingtower.jp]です。
一番簡単なのは出てきた水をシャワー的にざざーっと流すと、気化熱その他で冷えるというやつですね。
熱いお茶を冷ますときに、高い位置から違う容器にじょろじょろーっと移すと、そのまま放置するよりもずっと早く冷ますことができますね。
あれと同じ原理の奴が一番単純です。
その他にもいろいろな方式がありますが、どれもコンピュータの筐体から熱を持ち出すことで、さらに積極的な方法が取れると言うところがキモです。
従来は室内の空気を媒体にしてそれを空調に喰わせ、空調が冷却塔にぶっこんでたんですが、今回は直接冷却塔にぶっこめるので効率が良いと、そう言うお話ではないでしょうか。
Re: (スコア:0)
十分説明されてるじゃん。
詳細に作用順序まで示さないと原理を説明したことにならないと言う独創的な主張ですか?
Re: (スコア:0)
知りたいならリンク先読めばいいのに…
知りたくないなら黙ってればいいのに…
Re: (スコア:0)
熱を筐体の外に持ち出せるから大きなラジエーターが使える。
CPUヒートシンクに風をいっぱい当てるためにファンをガンガン回すよりも効率が良い。
Re: (スコア:0)
冷却水を使う場合も、最終的には自然伝熱による常温大気への熱放出でしょう。
・「CPU→常温大気」の伝熱速度確保が可能な空気流を維持するためのエネルギー
・「CPU→冷却水」の伝熱速度確保が可能な水流を維持し、その水流を二次冷却器間で循環させるためのエネルギー
熱流速は、接触面積と流量、そして流体の熱伝導率によって決まるかと思います。
ヒートシンクの表面積が同程度であれば後者の方が流速は遅くて済むため有利ですが、
流体の質量や二次冷却器までの循環という点ではエネルギーを余分に必要とします。
(二次冷却器にも、相応の表面積を確保する必要があるので、小型化にも限界がありますし。)
結果、後者の方が少なくて済んだ。
私的解釈 (スコア:0)
いままで温水を使えなかったのは、中途半端な温度だと蒸発して間に蒸気の膜ができて熱伝達の効率が落ちてしまうので、冷たい水でそうならないようにしないとじゅうぶんな冷却ができないよ・・・ってことかと思ったんですが。
#中途半端な知識ですが(汗)
このシステムだと蒸発しても効率はそんなに落ちないよとか、そもそも蒸発しないようにできるよとか、そんなんじゃないのかな?
Re: (スコア:0)
>いままで温水を使えなかったのは、
温水ではCPU温度が要求される温度(動作可能範囲)に下がらないからでは。
Re: (スコア:0)
だから、下がらない理由が単純な温度差だけじゃなくて蒸気膜による効率低下はなかったのかってことだと思うんですけど
Re: (スコア:0)
蒸気膜が出来る時点で CPU温度(ヒートシンク接触面)が100℃超なので、
そんな状態になるようではそもそも冷却システムとして成り立っていない。
クルマのエンジンや原子力発電のそれと混同しているのでしょうか?
Re: (スコア:0)
冷却するときは、CPU温度をいくつに保ちたい?
それを考えれば冷却水が沸騰する状態の意味のなさが理解できるかも。
#ただし高地はのぞく(低圧環境だからね)
#そのときは人間の酸欠対策も必要
Re: (スコア:0)
圧力によっては100℃でも蒸気にならないんだぜよ
海底熱水鉱床では400℃のお湯が噴き出してるそうな
このシステムの水圧知らないけど
と中途半端な知識でお返事
Re: (スコア:0)
単に今までの水冷ヘッドだと、水の通る穴が大きすぎで、水との接触面積が小さいから、結果的に効率的な熱交換ができなかった。
今回は、水冷ヘッドをエッチングしたものを積層することで、微細な水路を作成できるようにし、接触面積を大きくした。
これにより、効率的な熱交換が行えるようになった。
#って話じゃないかな?
じゃ、次はCPUのヒートスプレッダをこの水冷ヘッドにしてもらおう(って話にはなっていない)
Re: (スコア:0)
今回のシステムでは、
温水でかつCPU周辺で経路が細くなっているので、
従来のシステムより沸騰しやすく、沸騰したら狭い経路が蒸気で塞がれて
熱交換効率ガタ落ちと推測される。
あなたの理論の詳細説明を願いたい。
熱はどこへ捨てる? (スコア:0)
結局室温がすごいことになるのではないか?
40度オーバーのサーバー室で仕事がしたいか?
Re:熱はどこへ捨てる? (スコア:2)
Re: (スコア:0)
投入する全熱量で決まるから、けっきょくは一緒だと思うけど。
(CPUの出す熱量に対して、ポンプにより余分に消費されるエネルギーがどの程度かによるかも)。
むしろ、水のほうが、部屋の外にまで配管を持っていけるから、部屋の暑さは緩和されるかも。
(冬には熱源として使う、つまり、そこから熱を取り出すのだから)。
空冷だと、熱はその場所に出すしかないけど。
空冷のときは、部屋にエアコンをつける?じゃあ水冷のときだって同じようにエアコンをつけないと
公平な土俵での比較にならないし。
Re: (スコア:0)
真夏のサーバー室 温度20℃
真冬のサーバー室 温度40℃
どちらが身体へのヒートショックが少ないか。
とりあえず、
リモートで室外からアクセスしときます。
#サウナ室でマターリ希望