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ドイツ連邦最高裁判所、インターネットを社会生活に必須のサービスと判断 14
ストーリー by headless
必須 部門より
必須 部門より
ドイツ・カールスルーエの連邦最高裁判所がインターネットを社会生活に必須のサービスと判断し、手続きミスでユーザーをインターネット接続できない状態にしたプロバイダーに対し、補償金を支払うように命じたそうだ(The Localの記事、
Computerworld UKの記事、
RTの記事、
本家/.)。
原告の男性は、契約していたプロバイダーが別の会社に買収された際、会社側の手続きミスにより2008年末から2009年初頭にかけて約2か月間、DSLサービスが利用できなかったという。そのため男性はプロバイダーを買収した「1&1 Internet」を相手取り、DSLサービスに加えてVoIPとFax over IPが利用できなかった損害に対して1日当たり50ユーロの支払いを求めていた。連邦最高裁判所ではインターネット接続の障害に対する損害を認めたものの、男性が携帯電話を所有していたことからVoIPについては損害を認めず、Faxについては日常的に必要なものではないと判断したという。補償金の額は未定だが、接続サービスの月額料金を基準として算定されるため、それほど高額になることはないとしている。また、同様のケースで裁判になった場合、インターネット接続の可能なスマートフォンを所有しているユーザーに対する補償額はさらに少なくなるとのことだ。
原告の男性は、契約していたプロバイダーが別の会社に買収された際、会社側の手続きミスにより2008年末から2009年初頭にかけて約2か月間、DSLサービスが利用できなかったという。そのため男性はプロバイダーを買収した「1&1 Internet」を相手取り、DSLサービスに加えてVoIPとFax over IPが利用できなかった損害に対して1日当たり50ユーロの支払いを求めていた。連邦最高裁判所ではインターネット接続の障害に対する損害を認めたものの、男性が携帯電話を所有していたことからVoIPについては損害を認めず、Faxについては日常的に必要なものではないと判断したという。補償金の額は未定だが、接続サービスの月額料金を基準として算定されるため、それほど高額になることはないとしている。また、同様のケースで裁判になった場合、インターネット接続の可能なスマートフォンを所有しているユーザーに対する補償額はさらに少なくなるとのことだ。
ドイツでの報道 (スコア:4, 参考になる)
ドイツでの報道はこちら
Frankfurter Allgemeine
"Bei Internet-Ausfall gibt es Schadenersatz"
http://www.faz.net/aktuell/finanzen/meine-finanzen/bundesgerichtshof-b... [faz.net]
SPIEGEL ONLINE
"BGH-Urteil: Internet gehört zur Lebensgrundlage"
http://www.spiegel.de/netzwelt/netzpolitik/bgh-urteil-schadensersatz-b... [spiegel.de]
連邦最高裁判所のプレスリリースはこちら
Bundesgerichtshof erkennt Schadensersatz für den Ausfall eines Internetanschlusses zu
http://juris.bundesgerichtshof.de/cgi-bin/rechtsprechung/document.py?G... [bundesgerichtshof.de]
プレスリリースによれば、「インターネットを利用できること」自体の経済的価値を認めているみたいですね("Die Nutzbarkeit des Internets ist ein Wirtschaftsgut")。
ただの契約違反との違いは (スコア:1)
それ以外に何らかの補償が認められたってことなんでしょうね。
(リンク先を見ても、その辺が書かれてない感じだけど、何か見落としてるかなあ?)
Re:ただの契約違反との違いは (スコア:4, 参考になる)
一般のニュースですから、法的な部分の説明がいい加減なのはやむを得ないでしょう。
判決はインターネットへのアクセスが基本権だと述べているとのことですから、おそらく契約違反(債務不履行)ではなく不法行為に基づく損害賠償を認めたということなのでしょう。ドイツ法では、不法行為には、(a)絶対権侵害、(b)保護法律違反、(c)良俗違反の3類型がありますが、このうち(a)に該当するためには、故意又は過失により絶対権(要するに世の中の誰に対しても主張できる権利のことです。)が違法に侵害されたことが必要であり、そのために、インターネットへのアクセスが基本権(≒人権)であるとの判断がなされたのではないかと推察されます。
他方で、契約違反(債務不履行)の場合には、どういった権利が侵害されたかなどということを問う必要はありません。
ではなぜ契約違反(債務不履行)ではなく不法行為と構成したかというと、いろいろと可能性は考えられます。約款で損害賠償額が限定されているけれども、不法行為と構成するとその限定が及ばないため損害賠償額をより高額になるとか、まあ、いろいろ憶測はできますが、そのへんはちょっと分かりませんね。
Re: (スコア:0)
オンライントレードを副業にしていたりすると死活問題だろうけど、この人がそうだったかどうかはわからないですね。
Re:ただの契約違反との違いは (スコア:1)
そういうレベルじゃないでしょ。
人間が生きていく上で、社会生活に必須のサービスだと判断されたんだよ。
どう見ても水道やガス・電気と同じ扱いじゃないの。
最高裁 (スコア:1)
しかし、たかが1日50ユーロx二ヶ月間の補償を求めて最高裁まで争うとはドイツ人らしいな。それとも日本とは最高裁の意味がちがうのだろうか?
オフトピなんだけれども (スコア:0)
> 2008年末から2009年初頭にかけて約2か月間、
年末から翌年初頭の期間が2ヶ月って、長すぎではないのですか?
個人的には、せいぜい2週間程度の感覚なのですが・・・
#まぁ、元々曖昧な表現ではあるわけですが。
Re: (スコア:0)
俺も2009年末から2010年初頭にかけて約2か月間、KDDIの光回線の工事が説明無しに一方的に遅らせられて繋がらなかったので補償を求めたい気分だ。
2ヵ月後にもう1ヶ月掛かると言われたのでNTTに申し込み直したけど、
# その間はUQ-WiMAXで凌ぎました。流石に家族で使うと細過ぎたけど、無いよりはマシ
Re:低減税・・・既にIMFエコノミスト他で失敗の烙印が押されてます (スコア:3, 興味深い)
消費税の低減税率が低所得者層への配慮であれば、その層に直接給付をすればよい
所得に関係なく、消費税の減免をするのであればそれは低所得者層への配慮でなく
一部業界への補助金と同じで、不合理なもの
表題の低減もなされている
何周遅れの議論を日本はしているのか? 金融緩和の遅さといい!
Re: (スコア:0)
直接給付って「子ども手当」みたいなやつですか。
民主党は世界の最先端を行っていたなー。。。
Re: (スコア:0)
インターネットも電気エネルギー(ウラン、化石燃料などの資源を消費)で成り立っていますが・・・
まさか自家発電で成り立ってるとでも思っているのでしょうか?
あれ?、どこから低減税率の話が?
Re: (スコア:0)
新聞のための紙に費やされる資源やエネルギーを問題にするのなら、
インターネットを支えるデータセンター・PC・携帯端末・通信インフラ等の製造や利用のために使われる資源やエネルギーと比較しないと。
Re:低減税率…オフトピに論点もクソもないけど (スコア:0)
>インターネットを支えるデータセンター・PC・携帯端末・通信インフラ等の製造や利用のために使われる資源やエネルギーと比較しないと。
今や新聞社だって使ってる上にネット配信もしてるんだから
あえて紙媒体を使う、しかも購読者は減少している、でも(自称)必需品とか吐いてるのはどうなのよって