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アメリカ合衆国

米海軍によるソフトウェア数十万本の不正使用を訴えた裁判、原告側がライセンス本数を超えるインストールを承認していたとして棄却 31

ストーリー by hylom
ずっこけ 部門より

headless曰く、

米連邦請求裁判所は9月24日、米海軍がソフトウェアを大量に不正コピーしたと主張するドイツ・Bitmanagement Softwareの訴えを棄却した(TorrentFreak裁判所文書PDF)。

問題のソフトウェア「BS Contact Geo」は3D地理データを視覚化するものだ。Bitmanagement側によれば、米海軍は2011年と2012年に大規模導入に向けたテストのため合計38台分のライセンスを取得し、大規模導入を容易にするためのソフトウェア変更を要求。Bitmanagementが求めに応じて変更したところ、無断で数十万台のPCにインストールしてBitmanagementの著作権を侵害したと主張していた。一方、米海軍側は購入したライセンス本数や数十万台へのインストールについては認めたものの、ライセンス本数は同時使用数であり、著作権侵害はしていないと反論していた。

しかし、今回の裁判所文書によると、3Dデータを視覚化するソフトウェアを探していた米海軍は2006年にBS Contact Geoのライセンスを代理店経由で1台分購入し、2008年には100台分を購入していたそうだ。しかし、米海軍はPC1台に1ライセンスというライセンス形態では効率的な活用ができないとして、未使用分のライセンス20台分を同時使用数に転換し、同時使用ライセンスを18台分追加購入するとともに、ライセンスサーバーでの管理を可能とするようBitmanagementに要求したとのこと。

Bitmanagementは要求に応じてソフトウェアに変更を加え、大規模導入しやすいようにサイレントインストーラーも提供する。最終的に同時使用ライセンスは38台分にとどまり、ライセンスの追加購入は行われることがなかったものの、米海軍はインストール台数をBitmanagement側に伝えており、Bitmanagementは米海軍でのインストール台数を販促に使用するなどしていたという。そのため、判事はBitmanagementが数十万台へのインストールを承認していたと判断。一見するとBitmanagementが著作権侵害を立証したように見える訴訟だったが、著作権侵害は認められなかったとして訴えを棄却している。

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  • by Anonymous Coward on 2019年09月30日 17時56分 (#3693781)

    ライセンス形態変更しているならそりゃ無理やがな

  • by Anonymous Coward on 2019年09月30日 18時14分 (#3693795)

    Bitmanagementは米海軍の要求に応じて以下の改修をした
    ・不正コピー防止機能を削除
    ・ライセンスサーバーによる同時使用数認証に変更
    ・サイレントインストーラーを用意

    米海軍の購入ライセンス数は38+100=138ライセンス
    シングルライセンス価格は800ユーロ(当時のレートで約1,067ドル76セント)→15万ドル程度
    そのうち20ライセンス(2万ドル分)で56万台利用。1台あたりのライセンス額は0.04ドル。(15万ドル計算なら1台あたり0.3ドル)。

    10万円ものソフトを数円から数十円で利用できるように改修させるなんて鬼畜すぎる。
    米海軍がソフト改修費用を出したのかが気になるところ。

    • by Anonymous Coward

      そして有事化で同時数が足りなくなってあぼん

      • by Anonymous Coward

        孤立してライセンスサーバに問い合わせできなくなってもあぼん

        • by Anonymous Coward

          アメリカだからなあ。
          有事用名目でダミーでも用意している可能性ない?

    • by Anonymous Coward

      どこでも使えるようにする必要はあるけど使う事自体はほとんどない
      って事なんかねぇ
      たった20ライセンスでOKって事は

    • by Anonymous Coward

      同時使用は20台しか出来ないんだよね?
      同時使用することがほとんど無いソフトを、ライセンスサーバーによる同時使用数認証に変更させた手腕を褒めると言うこと?

    • by Anonymous Coward

      同時使用ライセンスに変更したうえで、ライセンスサーバも用意したんだろ?
      どこに問題があるのだろうか…。

      同時使用上限はライセンスサーバにより決まってるんだから、インストール台数を掛けたり割ったりするする意味がわからない。
      何万台にインストールしても同時利用出来るわけじゃ無いんだから、1台あたり数円から数十円で利用できることにはならない。(そういう概念ではない。)

      どうして、
      >10万円ものソフトを数円から数十円で利用できるように改修させるなんて鬼畜すぎる。
      こういう見解が出るのか心底理解できないよ。

      • by vnaoivoibonaea (48112) on 2019年09月30日 22時15分 (#3693929) 日記

        どうも、「BS Contact Geo」はバージョンごとにライセンスを受ける必要があり、海軍は
        ver7.215について、ライセンスサーバーで管理可能となるように、Bitmanagementに打診し作業を依頼していたとのこと。
        (その際、海軍はライセンスサーバーで管理できるver7.215用のライセンスを38ライセンス保有していた)

        問題になったのはver8.001(ver7.215をサーバー管理する時の問題を修正したバージョン)で、
        BitmanagementはPC18台分の「ver7.215⇒ver8.001アップグレード権」
        (ただし、文面的に"非独占的"に使用できるように読める)を海軍に売ったのに対し、
        海軍はテスト目的でver8.001をサーバー管理し、18台を超えて端末にコピーした
        ことに対しての訴訟のようです。

        判決では、ver8.001を複数台にコピー可能とは契約書には「明記」されていないが、
        Bitmanagementは海軍がサーバーでライセンスを管理しようとしていたのは把握していたはずだし、
        そのために協力していたのは明らかなため、ver8.001の複数台コピーを承認していた
        と判断したようです。

        # 「顧客が本当に必要だったもの」で、
        # 開発者は顧客が望んでいることを把握していたけど、
        # 営業担当者(契約担当者?)は理解していなかったケース?

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        なにがなんでもアメリカ批判したい人なんじゃないですかね~

      • by Anonymous Coward

        もともとは1PC1ライセンスだから同時利用が20PCでもPCの台数分ライセンスが必要だよ。だから台数をかけたり割ったりという概念でいい。
        それを米軍が要求して同時利用ライセンスに変更したけど、メーカーが「やっぱり1PC1ライセンス払え」って裁判起こそうとした話でしょ。

        • by Anonymous Coward

          そんな無茶な…一旦ライセンス変更しておいて、やっぱ昔の条件で払ってなんて通るはずないじゃん。それならライセンス変更受けるなよ。

          • by Anonymous Coward

            だから裁判にもならず棄却ってニュース。

    • by Anonymous Coward

      いうても同時使用は許容されたライセンス数内で収まっていたのでしょうから、めったに使用しないようなソフトだったのでしょう。
      だいたい同時使用数のライセンスでないなら、そんな高価な上にほとんど使用しないようなものを数万台分もインスコしない。

      • by Anonymous Coward

        フローティングライセンス使用クライアントをクライアントPC展開標準イメージに含めたんだろうね

        • by Anonymous Coward

          フローティングライセンス [e-words.jp]

          へー。はじめて聞いた。
          「クライアントPC展開標準イメージ」ってのは、パソコンについてくるアプリケーションDVD、システム初期化DVDみたいなやつ(最近無いけど)かな。

          軍で使用する以上、パソコン壊れても直ぐに代替機を用意したいって要望に適う形ですね。

    • by Anonymous Coward

      判決文を読むと、ソフトの修正や、インストーラーの修正の都度、
      請求はされていたみたいですね。

  • by Anonymous Coward on 2019年09月30日 20時30分 (#3693883)

    アクティベーション等のライセンス認証機能は、トラブル時に、バックアップを他のマシンから起動したり、
    重要パーツ交換したときに再認証が必要になったりしてうざいな

    民間でも、認証機能を改良してトラブル時にスムーズに移行できるような改修をメーカーにやってほしい

    • by Anonymous Coward


      flexlmというよく使われるライセンスサーバー管理だとそんなに面倒くさくないですよ
      使用するタイミング毎にライセンスサーバにライセンス要求に行き、使い終わったら返却してますから

      • by Anonymous Coward

        ライセンスサーバに対応してないソフトが割とあるんですよ
        電話で解除や有効化できるソフトもあるけど、そういうのすらなく、
        ストレージが壊れたら営業経由で数営業日かからないとどうにもならないソフトとか

        • by Anonymous Coward

          そんで、保守入ってるのに、再発行手数料20万円とったりとかな(笑)
          ……
          おい!○rCAD! お前のことやぞ!
          俺もそう言う商売したいので秘訣教えてくださいおねがいします

        • by Anonymous Coward

          今回は対応できるように改修したうえでの話なのですが。
          なぜに対応していないソフトの話になるの?

  • by Anonymous Coward on 2019年10月01日 1時03分 (#3693987)

    オンラインサービスをプロキシ通して1IDをみんなで共有している大企業があったがこっちはアウトだろうな
    サービス側もアクセスログで察してるから頃合い見てドカーンと請求されるだろう

  • by Anonymous Coward on 2019年10月01日 15時10分 (#3694327)

    アメリカ海軍が43万人くらいで、インストールされたのが50万を超えてるんですが、
    支給するPCの標準ソフトウェアになってた?

    • by Anonymous Coward

      サイレントインストーラーということで、
      パソコン製造メーカー側でインストール作業(OS、ソフトのセットアップ作業)を全自動で行う作業体制にしてたんじゃないの?

      海軍のような大規模になると個別のライセンス管理は事実上不可能なわけだし。(監査作業が擱座する)
      「大規模導入を容易にする」というよりも「ライセンス管理業務を容易にする」が主眼でしょう。

      「最終的にライセンスの追加購入は行われることがなかったものの、」←ここにご立腹したんでしょうね。

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