Googleの自動運転自動車、スタンドスティルする自転車を相手に立ち往生
米国・テキサス州オースチンで8月中旬、スタンドスティルする自転車を認識したGoogleの自動運転自動車(Lexus)が交差点で立ち往生するトラブルが発生していたそうだ(Robotics Trendの記事、 The Vergeの記事、 The Registerの記事、 The Washington Postの記事)。
トラブルが発生したのは「4-way stop」という標識のある交差点。この標識がある交差点を通行するすべての車は手前で一時停止し、他の方向から来る車がある場合は交差点に到着した順に優先して通行する権利が与えられる。
自転車を運転していた男性によると、一瞬早く交差点に到着したLexusの方に優先して通行する権利があったため、地面に足を付けずにその場で停止するスタンドスティルをして通過するのを待っていたのだという。ただし、スタンドスティルではバランスをとるたびに少しずつ動くことになる。
Lexusは自転車の存在を認識して数秒停止。しかし、前進を始めたところで自転車が少し動いたため、また停止してしまったという。その後も自転車が動くたびに停止し、2分ほど経過しても交差点の中ほどまでしか進むことができなかったとのこと。車内では2人の男性が笑いながらノートパソコンに何かを打ち込んでおり、その結果ようやく交差点を通過できたようだ。
自動運転車コンサルタントのBrad Templeton氏によると、Googleでは初期に4-way stop交差点での処理をプログラミングしていたという。このような交差点では優先通行権のある車がすぐに進まなければ、他の車が先に通行してしまう。また、優先通行権がないのに強引に通行しようとするドライバーもいる。今回はスタンドスティルする自転車を強引に進入してくる車と誤認識したと思われるとしている。
なお、Googleでは運転者の腕の動きなどから自転車の方向転換や停止を予測する技術の特許を取得している。現在使われている自動運転システムでは、歩行者や自転車を認識すると安全が確認されるまで停止するようプログラムされているそうだ。自転車を運転していた男性によると、人間が運転している車を相手にするよりも安全に感じたとのことだ。